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化物語 9話『なでこスネイク 其ノ壹』感想&解説!放送コードギリギリ!?でも大人だから大丈夫だよね?

どうもウハルです

今回は化物語の第9話『なでこスネイク 其ノ壹』の感想と解説を語っていきます!

物語シリーズ屈指の人気ヒロイン・千石撫子が登場する『なでこスネイク』篇、いよいよ開幕!

多くの話題と問題シーンを生み出したこのエピソードは、原作にほぼ忠実な『化物語』という作品に於いてはかなり珍しい、大幅な原作カットやアニメオリジナル要素が盛り込まれたエピソードとなっています

そういった意味合いでは、この『なでこスネイク』はかなり挑戦的なエピソードとなっているんですが、それでもしっかりと各キャラの個性やストーリーを活かして、ちゃんと面白いんだから凄いですよね

また、そんな原作との違いを上手く演出したからこそ、《千石撫子》というキャラクターが際立ち、あくまで普通の女の子他のヒロインたちにも負けないほどの人気を獲得できたんだとも感じるエピソードともなっています

その辺りも交えながら、今回は化物語の第9話『なでこスネイク 其ノ壹』の感想と解説をしていきたいと思います

なお、今回のエピソードに関しては勿体ないと思った原作でのやり取りだったり、アニメオリジナル部分などをメインで語っていこうと思います

結構、「原作だとこんなやり取りが!?」みたいな面白いやり取りが多いので、興味がある方は是非!

ちなみに、感想に関しては2023年4月からの再放送をベースにして書かせていただいており、私自身はすでに《物語シリーズ》全編視聴済みの状態で書かせていただいております

そして、『化物語』の感想&解説に関しては「ひたぎクラブ」「まよいマイマイ」「するがモンキー」も書いていますので、興味がある方は是非!

最後に、《物語シリーズ》に関しては、アニメ&原作のまとめ記事も書いています

なので、「続きを知りたい!」「原作に触れてみたい!」という方は是非参考にしてみて下さいね

化物語 第9話 あらすじ

第9話『なでこスネイク 其ノ壹』

阿良々木暦は、忍野メメから町はずれの神社にお札を貼ってくるよう依頼される。
神原駿河と共に神社へ向かう阿良々木だが、境内で見たものは、五等分に切断された何匹もの蛇の死体だった。。

『化物語』西尾維新アニメプロジェクト公式サイトより

これは一つの裏話になりますが、この『なでこスネイク』は当初、ネット配信にしようという案があったそうです

初期の段階では全12話構成だったらしいんですが、そこから全15話構成となり、それに伴ってTVに収まらない分はネット配信にしようとなった時に出た一つのアイディアだったと『化物語』のアニメコンプリートガイドブックに掲載されているインタビューで語られていました

岩「裏話ですが、全15話になると決まって、テレビで放送しきれない分をネット配信にしようとなった当初は、『なでこスネイク』を配信分にしよう、というアイディアもありましたね」
新「一時はその方向でしたけど、第8話の後に、9と10を飛ばして第11話が放送されるのは、見ていてやはりしっくりこないだろうと」

『化物語』アニメコンプリートガイドブック「ひたぎクラブ」岩上敦宏&久保田光俊&新房昭之インタビューより一部引用

仮に『なでこスネイク』がネット配信だった場合、ストーリーの流れ的には何とかなる気はします

ただ、もしも、次のエピソードである『つばさキャット』の冒頭に千石が登場しても「誰?」ってなるし、諸々のアイテムが登場しても意味が分からない

結局のところ、新房監督が仰っていたように「しっくりこない」状態で次のエピソードをTV放映で見る形になってしまうので、少しモヤッとするのは必然ですね

そういった意味では、この順番で正解だった気がします

オープニング「恋愛サーキュレーション」

歌い手千石撫子(花澤香菜)
作詞meg rock
作曲神前暁

一世を風靡したと言っても過言では無いほどの大人気楽曲!

いまだに人気のあるこの楽曲は、千石撫子の可愛さをここぞとばかりに表現していて、長い年月を経ても名曲だと思わせてくれますね

そして、この楽曲は曲全体の雰囲気やキャラ自体の可愛さもありますが、やっぱり花澤香菜さんの優しくて可愛らしい歌声で歌われているというのポイント高いですよね

色んな人がこの曲を聞いて「天使!」というのも納得しかありません(笑)

なお、この楽曲はyoutubeの花澤香菜さん公式チャンネルでもライブ映像がアップされているので、ご本人の可愛さと共に歌を堪能するのもオススメですね

そして、この楽曲での解説ですが、三つ語らせて頂きます

まず一つ目は「恋愛サーキュレーション」のOP映像は2種類あるという点です

9話と10話で流れるこのOP映像ですが、その映像の違いというのは千石が帽子を被っているかいないか

この映像では千石が様々なポーズを取っていますが、9話では帽子ありバージョンで描かれ、10話では帽子なしバージョンで描かれています

その理由については語られていないので詳細は分かりませんが、どっちも可愛いというのが千石の持つ魅力なんでしょうね(笑)

そして二つ目ですが、この楽曲は曲自体の可愛らしさ以外にも話題になった点がありまして、それが歌詞の「”し”抜き」に合わせて、音階にも「シ」の音が使われていないというところ

これに関しては作曲をした神前暁さんがインタビューされていますが、単なる偶然か”怪異”の仕業みたいですね(笑)

――この曲は歌詞の”し抜き”に合わせて、シの音が使われていない、と話題になりましたが……
神「曲を作った段階では歌詞は知りませんでしたから、そこは怪異の仕業です(笑)。それが公式見解ということで(笑)。」

『化物語』アニメコンプリートガイドブック「なでこスネイク」神前暁インタビューより一部引用

そして、これは知っている方も多そうですが、歌詞に出てくる「大和撫子(やまとなでしこ)」という部分から”し”を抜くと「なでこ」になるという原作の表記になぞらえている歌詞にもなっています

原作では、千石の名前を思い出した阿良々木くんが、小学生の時に千石の名前を聞いた時に感じた印象を語っている部分があるんですが、それがこの歌詞に繋がっているみたいです

小学生の頃、僕の家に遊びに来ていた……というか、遊びに連れて来られていた、千石だ。千石撫子と、変わった名前だったから、フルネームで憶えている。特に『撫子』だ。お前その漢字は『なでしこ』だろう、なんで一文字足りないんだと、小学生ながらに疑問を感じていたものだったが……。

化物語(下)「なでこスネイク」より

最後の三つ目ですが、この曲の冒頭は撫子の「せーの」から始まりますが、この歌詞の部分は作詞を担当されたmeg rockさんが考えた部分ではなく、神前さんが仮歌の際に歌っていた歌詞になります

――この曲は神前さんが、仮歌を歌われたと聞きました。
神「仮歌の前の仮仮歌ですね(笑)。ラップの部分を「ここはラップです、ずっとラップです」と歌って説明するために録りました。BD・DVDのブックレットに載っている歌詞では、出だしの”せーの”が載っていませんが、これはmeg rockさんの歌詞ではなく、僕が仮仮歌で歌っていた歌詞だからなんです。お兄ちゃんに「ラップやれ」と言われてがんばる撫子の「せーのっ」というつもりだったんですけど、仮歌を録ったときも反応が良くて「よし!」という手応えがありました(笑)。

『化物語』アニメコンプリートガイドブック「なでこスネイク」神前暁インタビューより一部引用

偶然と必然の産物や”怪異”の仕業で出来上がった今回の楽曲ですが、それがまた良い方向に作用して、多くの話題を生み、街談巷説にもなっているというのも《物語シリーズ》らしい楽曲だなとも思えました

そしてこれはキャラコメエピソードになりますが、今回の「恋愛サーキュレーション」を聞いた阿良々木くんが千石に『DJ・NADEKO』と命名した経緯が語られています

『DJ・NADEKO』はキャラコメ内では結構有名な千石の持ちネタだったりするんですが、本編では登場しないので「?」となる人もいるかもしれませんね(笑)

もしも気になった方は、過去に《物語シリーズ》のキャラコメ版を放送する時の番宣CMでそのDJ・NADEKOが告知を担当しており、そのCMの動画が公式サイトにアップされているので見てみて下さいね

15秒というわずかな時間ですが、中々面白いですよ(笑)

《物語シリーズ》セカンドシーズン公式サイト:キャラクターコメンタリー版 番宣CM

ちなみに今回の『なでこスネイク』のキャラクターコメンタリーは千石撫子忍野メメのコンビでお届けされていて、二人が「恋愛サーキュレーション」について話した時に『DJ・NADEKO』のことが話されています

※キャラコメ紹介時、千石は「千」、忍野は「メ」で表記しています

メ「これ、お嬢ちゃんの持ち歌だろ?」
千「うん……恥ずかしいな。撫子の歌が電波に乗って流れただなんて。それに、その歌がパッケージングされて、売られちゃうだなんて」
メ「でもいい曲じゃないか。すごく評判がよかったとも聞いているよ」
千「でも恥ずかしいものは恥ずかしいよ。あと」
メ「あと?」
千「評判がよく受け入れてもらえたのはとても嬉しいんだけど、暦お兄ちゃんからあらぬ誤解もされちゃったんだ」
メ「ん?誤解?阿良々木くんが?やれやれ阿良々木くんは芸術を解さないからねえ。無粋なことを言ったんじゃないのかい?でも、こんな可愛らしい歌を聴いて、何をどう誤解するんだよ」
千「『お前、ラッパーだったのか?』って言われた」
メ「どこに着目してんだよ」
千「『よし、じゃあ今日からお前のニックネーム、DJ・NADEKOな』」
メ「小学生か。阿良々木くんがこの歌について注目すべきは、全然別のところだろうに」
千「NADEKOだ、YO!」
メ「……あー、今のは外したね……。今のは豪快に外したね。画面の外で百億人の撫子ファンの皆さんがドン引きしていったのが伝わってきたよ」
千「カット、カット。今のところ、編集でカットしてください」
メ「いやむしろ、無限リピートできるように、チャプターで区切りを入れておきたいくらいだね。外しても可愛いって、お嬢ちゃんは本当にずるいよね」
千「あうー」
メ「じゃ、オープニング終わったところから、本格的にオーディオコメンタリー、始めようか。DJ撫子とブラザー・メメの一時間番組、レッツ・スネイクダンス」
千「だYO!」

「なでこスネイク 其ノ壹」キャラクターコメンタリーより

これ以降、『DJ・NADEKO』は各方面からイジラレ続け、キャラコメで千石が担当する時は大体登場してくるという不遇の目に遭います(笑)

千石も含めて、各キャラのキャラコメ担当回に関しては《物語シリーズ》のまとめでも紹介しているので気になった方は参考にしてみて下さい

エンディングでの映像

これに関しては気付いた方も多いとは思いますが、「ひたぎクラブ」から流れ続けていたED『君の知らない物語』の映像が「なでこスネイク」から変更されています

この映像に関しては”なでこバージョン”といっても差し支えないものとなっていますが、実はエンディングアニメーションを担当したウエダハジメさんは、当初、毎週映像を変えるつもりだったそうです

ただ、「あまりの現場の修羅場ぶりに変えるのは難しいと思った」とインタビューで語られていますね

――ところで、なぜ「なでこスネイク」ではエンディング映像を変えたのでしょうか?
ウ「実は毎週変えるつもりだったんです。でも、最初の「ひたぎクラブ」が完成したとき、ちょっと敗北感を感じていたんですよね。尾石さんのイメージが強くて、自分のイメージとは違うものになってしまったんです。いまだに「ひたぎクラブ」のエンディング映像は真っ直ぐに見られませんよ(笑)。それで次の週に新しい映像にしようと思って、新しい絵を持っていったら……すでにシャフトは修羅場に突入していて、しかもどんどんきつくなっているわけです。このままエンディング映像を作っていくのは難しいぞ、と。それでBD・DVDになってから新規エンディングを作ることになったんです」

『化物語』アニメコンプリートガイドブック「なでこスネイク」ウエダハジメ&尾石達也インタビューより一部引用

ちなみにですが、ここで語られている「『ひたぎクラブ』で感じた敗北感」ですが、これは映像を作る際に、尾石達也さんとの打ち合わせを通して、互いに意見がぶつかり合いながら作った結果です

ウエダハジメさんの絵が素晴らしく、それを見た尾石さんは欲が出てしまって色々とお願いをしたり、互いの持つ作家性がぶつかり合いながら作っていったかららしいですね

さらにちなみに、「ひたぎクラブ」の時の映像は尾石さんの構想が強く影響していますが、「なでこスネイク」以降はウエダハジメさんの構想が強く影響しています

八九寺が寝転んでいたり、神原が鉄骨からぶら下がっているシーンなどはウエダさんのアドリブで、尾石さんはその上手さにビックリしたらしいです

原作だとどの範囲?

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化物語(下) なでこスネイク 001~004

  • 朗読:加藤英美里
  • 再生時間
    • 001:7分19秒
    • 002:約1時間24分
    • 003:約1時間8分
    • 004:約29分

月額1500円で12万冊以上の対象作品が聴き放題のAudible

ダウンロードすればオフラインで聴き放題だったり、《物語シリーズ》作品に関しては出演キャストが朗読してくれたりと、好きな時に好きな場所で好きな声を聞きながら作品を楽しむことが出来ます

30日間の無料トライアルもあるので興味がある方にはオススメです!

化物語 第9話『なでこスネイク 其ノ壹』感想&解説

忍野からの依頼

6月11日、日曜日

山の上にあるという廃れた神社へと忍野の仕事で向かう阿良々木くんと神原

その仕事というのは、忍野から渡された”お札”をその本殿に貼ってくるというもの

仕事自体は単純なものではありましたが、ほとんど人も通らないような場所ではあるので、道の手入れなどはほぼされておらず、虫だけじゃなく、蛇も出てくるほど草木は生い茂っているので、阿良々木くんは神原のことを気遣いながら、その山道を昇っていきます

その道中、上から降りてくる足音に目を向けると、帽子を目深に被った一人の少女とすれ違います

彼女はすれ違いざま、阿良々木くんの顔を見て驚いたような表情を見せ、さらにスピードを上げて階段を下りていきました

阿良々木くんは、その背中を見つつ、「どこかでその女の子を見たことがある気がする」と感じますが、思い出すことが出来ない

ただ、そのことについては深く考えず、そのまま神原と今回の仕事の経緯や雑談などを交わしながら、上を目指していきました

今回の仕事で神原について来てもらったのは、以前の”猿の手”の一件で忍野に力を貸してもらったからという話や、戦場ヶ原の誕生日の話、神原の左腕は何もしなければ二十歳までには治るという話などをしていると、無事に目的地である神社へと到着します

その神社は一見すると廃墟のような状態で、明らかに神社としての様相を呈していない

その様子に少し戸惑う阿良々木くんですが、一緒に来ていた神原はどうも様子がおかしい

聞いてみると「少し疲れただけ」と答える神原ですが、顔色の悪さから明らかに体調を崩したと思えるその様子に、阿良々木くんは神原をどこかで休ませようとしますが、神原は「ご飯を食べれば大抵治る」といいながら、持ってきていた重箱を阿良々木くんに見せます

それを聞いた阿良々木くんは、取り敢えず神原にはこの辺で重箱を広げられるような場所を探してきてもらいつつ、自分は忍野の仕事を済ませる為に、別々に行動します

本殿の入り口にお札を貼り付けた阿良々木くんは、神原にそのことを伝えようと名前を呼びますが返事がない

そんなに広くもないこの場所で、大声を出しても返事が無いことに不安を感じた阿良々木くんは、必死に神原を探します

最悪の事態を想定しますが、それは杞憂だったらしく、境内の外れにある大きな木を見つめている神原の後ろ姿を見掛け、安堵しつつ声を掛けると、神原は驚きのあまり変な声を出してしまいますが、その神原の顔色は先ほどよりも悪くなっている

体調を心配する阿良々木くんですが、神原は「そうじゃない」と言いつつ、「あれを見てくれ」と目の前の木を指差します

神原が指さす方へと目を向ける阿良々木くんは、目の前の光景に絶句

その木には、刃物で五等分に切り刻まれた蛇の死体がありました

そして、本当に唐突に、先ほどすれ違った一人の少女が過去に出会っていた少女であったことを思い出し、さらにその名前も思い出します

あれは――千石撫子……

感想&解説

千石撫子初登場!

まあ、セリフはないのであくまで登場しただけという感はありますが、登場自体はかなり序盤から登場してるんですよね

そして、ここで描かれる蛇の死体の描写も中々残酷

蛇の死体が登場した際に、蛇が舌を出すような描写が一瞬登場しますが、これは原作で、阿良々木くんが「まだ生きているかのように舌をチロチロさせている」と語っている部分を表現したんだと思います

実際は死んでいるのであくまで阿良々木くんが感じた印象ではあるんですが、生々しさを表現するという意味では、グロさを隠しながら見事に表現していると感じました

そして、ここのAパートは大幅に原作カットされた部分となっていて、新房監督やシリーズディレクターの尾石達也さんを始めとするスタッフの方々がやむを得ないとはいえ、かなり後悔が残っているシーンとなっています

そのカットされたシーンというのは、山道で交わされた阿良々木くんと神原の掛け合いの部分

その後悔度合いは、インタビューでも語られていて、「本当に描きたかったんだな」と分かる内容になっていました

新「ずっと言っているんですが、『なでこスネイク』冒頭は未だに悔やんでます」
尾「原作でも、駿河の魅力はあそこで発揮され始めますからね。ファンからも「わかっていない」という声が聞こえてきそうで、本当はフルでやりたかったんですが」

『化物語』アニメコンプリートガイドブック「ひたぎクラブ」西尾維新&新房昭之&尾石達也インタビューより一部引用

尺の都合上、カットされた部分ではあるんですが、会話劇が主である《物語シリーズ》という作品に於いて、このカットは本当に勿体ない!

実際、いくつかアニメで描かれていながらも特に説明がないシーンで、会話の経緯があったからそういった描写になっていたり、文字で表現されているというシーンもあったりするんですよね

例えば、神原が阿良々木くんの腕に抱きつきながら歩いているのは、今回の件をデートだと思い込んでいた神原が、仕事だと知った時にあまりに落ち込んでしまったから阿良々木くんが折れて「デートでした!」と認めた結果の描写だったりします

弁当を持っていたのも、楽しみ過ぎて早起きしてしまったから作ってしまったと話していたり、待ち合わせ時間からお昼を回るということを見越して作ってきたという会話があったからこそ描かれている部分でもあります

また、神原が阿良々木くんに声を掛けられて肩に触れられて悲鳴を上げた時に、「肉を触られた」と口の中に文字が出ていましたが、これは原作では実際に神原が言った言葉だったりします

こういう風に、カットされているとは言え、原作の描写も出来る限り入れてはいるんですよね

他のエピソードでも似たような演出方法はありましたが、決められた尺の中で、出来る限り原作の内容を描こうとしているスタッフさん方の熱意が感じられますね

ただ、全くストーリーに関係のない面白い会話というのも繰り広げられているんですが、そこの大幅カットが勿体ないと感じてしまった大きな点の一つです

なので、原作未読の方の為に、個人的にですがいくつか面白いと感じたやり取りをピックアップしてご紹介します

これで神原の魅力が上がれば良いんですけどね(笑)

まずは、勘違いしていた神原とその勘違いを訂正しようと必死になりながらも結局出来なかった阿良々木くんとのやり取り

神「阿良々木先輩から誘いがあったというだけで舞い上がってしまい、よく話を聞いていなかったのだが」
阿「ああ……ずっと生返事だったもんな、お前」
神「しかし、阿良々木先輩。それはさすがにどうかと思うぞ。私もそれなりに性に開放的な方ではあるし、できる限り阿良々木先輩の意に添いたいと考えるが、デートも抜きでいきなり行為に及ぼうというのは感心できない。阿良々木先輩の将来が心配だ」
阿「行為には及ばないし心配にも及ばねえよ!高校二年生が性に開放的とか言ってんじゃねえ!」
神「まあしかし、ことここに至れば仕方あるまい。気は進まないが、乗りかかった舟だ」
阿「ノリノリなんじゃねえかよ!」
~中略~
阿「……本当に何も聞いていなかったんだな、お前」
神「何がだ」
阿「僕ら、これから山に行くんだけど」
神「山?山で行為に及ぶのか」
阿「及ばない」
神「ふむ、なかなか野性的で悪くないな。阿良々木先輩もどうして男らしい。私も乱暴にされるのは嫌いじゃないぞ」
阿「及ばねえっつってんだろ!聞けよ!」

化物語(下)「なでこスネイク」より

話を聞かない神原とそれに対するツッコミが最高に面白いワンシーンですw

次に、阿良々木くんが神原の「阿良々木先輩」という呼び方が堅苦しいし、対等な関係でいたいから呼び方を変えて欲しいとお願いしたクダリ

全文紹介すると長くなるので、一番笑ったニックネームの部分だけ紹介します

流れとしては、「阿良々木さん」呼びから「暦」呼びに変化したものの、双方から却下が出たので「ニックネームで呼ぼう」という話になり、神原がニックネームを考え始めて思いついたというところからです

神「思いついたぞ」
 と言った。
阿「おお。早いな。言ってみろ」
神「ラギ」
阿「予想に反して格好いい!無駄に!」
 そして格好良過ぎて名前負けで、なんだか嫌がらせを受けているみたいだ……。ちょっとトンガリ過ぎというか、日本の高校三年生につけるようなニックネームじゃないよな……。
神「『あららぎ』の下の方を取って、ラギなのだ」
阿「そりゃわかるけどさ……ニックネームなんだから、もうちょっと愛嬌がある方がいいんじゃないのか?」
神「それもそうだ。となると、『あららぎこよみ』の真ん中の方を取って……」
阿「取って?」
神「らぎ子」
阿「それは明らかに嫌がらせだな!」
神「そう言ったものじゃないぞ、らぎ子ちゃん」
阿「お前はもう帰れ!お前に用なんかねえよ!」
神「らぎ子ちゃんが私を苛める……ふふふ、だが苛められるのは嫌いじゃない」
阿「くっ!マゾ相手に罵倒は通じない!ひょっとしてこいつは最強か!?」
 楽しい会話だった。
 楽し過ぎるくらい。

化物語(下)「なでこスネイク」より

阿良々木くんの会話の拾い方が本当に絶妙で面白いですw

あと、神原も絶対に阿良々木くんがツッコむと分かっているからこそのニックネームチョイスだというのもあって、そこも含めて二人のセンスは抜群ですよね(笑)

そして最後に、あまりにも神原の阿良々木くんに対する印象が良過ぎるので、今のうちにその印象を壊しておこうと阿良々木くんがイメージ悪化計画を計った時の一幕

これは「その一」から「その三」まであるのでそれぞれ一気に紹介していきます

 阿良々木暦イメージ悪化計画。
 その一。
 金にだらしのない男。
阿「神原、財布を忘れてしまった。すぐに返すから、お金を貸してくれないか」
神「わかった。三万円くらいでいいか?」
 お金持ちでした!

化物語(下)「なでこスネイク」より

 阿良々木暦イメージ悪化計画その二。
 やたらとエロい男。
阿「神原、僕は今、女性の下着に興味があるんだ」
神「ほう、奇遇だな、私もだ。女性の下着は芸術品だと、私は思っている。なんだ、話が合うではないか、阿良々木先輩」
 話が合っちゃった!
 そうだよ、僕がエロさで神原に敵うわけがないじゃないか……いや待て!普通のエロでは無理でも、それが特殊なエロならば僕にも勝機があるはず……!
阿「特に興味があるのは小学生の下着なんだ!」
神「益々話が合うな!さすがは阿良々木先輩!世間の荒波何するものぞ、素晴らしい生き様だ!」
阿「評価が上がっちゃったー!」
 なんでだよ。

化物語(下)「なでこスネイク」より

 阿良々木暦イメージ悪化計画その三(もう既に面白くなってきたので当初の目的は見失っている僕)。
 誇大妄想的な夢を語る男。
阿「神原、僕は将来ビッグになる男だぜ!」
神「言われなくても知っている。というより、すでに阿良々木先輩は途方もなくビッグではないか。それ以上大きくなられては、そばでお仕えするのも一苦労だな」
阿「くっ……!」
 いや、この程度は予想範囲内!
 更に続けるぜ!
阿「僕はミュージシャンになる!」
神「そうか。ならば私は楽器になろう」
阿「意味はわからねえけどなんだか格好いい!」
 僕の中での神原の評価が上がった。
 だから、なんでだよ。

化物語(下)「なでこスネイク」より

神原の阿良々木くんに対する愛が凄いw

そして、何を言っても最高の返しをしてくる神原を喋り相手として好きになってしまう阿良々木くんの気持ちも分かる気がします(笑)

ここまでキレイにボケて来られたら、ツッコミ甲斐もありますよね

羽川の進路と頭痛

翌日の放課後、羽川に勉強のための参考書選びを手伝ってもらうために、一緒に本屋へとやって来た阿良々木くん

的確に参考書を選んでいく羽川に、阿良々木くんは自身の進路について話を始めます

彼女である戦場ヶ原が地元の大学へと進学するので、自分もその道を進もうと思っているものの、学力がまだ足りないということを話し、変な期待を持たせたくないから戦場ヶ原には秘密にしておいて欲しいと羽川に伝えておきます

そこから話は変わり、すでに学校で昨日の神社の一件の話を聞いていた羽川は蛇の死体を見つけた後の話を聞いてきます

それに対して阿良々木くんは、死体は土に埋めてあげたものの、周囲をよく見てみると蛇の死体だらけだったことや、気味が悪くてすぐに山を降りた後、近くの公園で神原と一緒に弁当を食べたことを伝えます

羽川はそれを聞き、「大変だったね」と話し、阿良々木くんもその事は否定せず、そして羽川にあそこに神社があったのを知っていたか尋ねます

すると羽川は神社の存在を知っていたらしく、それだけじゃなく神社の名前も教えてくれました

北白蛇神社

”蛇”で繋がっていることに気味の悪さを感じていた阿良々木くんでしたが、羽川は続けて「大変だったのはそこじゃなくて…」と阿良々木くんと神原との関係性について言及していきました

彼女の後輩と仲が良過ぎるというのは感心しないということを伝えた後、阿良々木くんの誰にでも優しいという点は良いところではあるものの、「薄くて弱い」部分でもあると話します

「薄くて弱い=意志薄弱」というのは阿良々木くん自身も自覚しているものの、人から言われると響くものがあり、羽川の言葉と実践演習でさらに身に染みて痛感します

その後、参考書選びを終え、レジへと向かう間、阿良々木くんは羽川の進路が気になり聞いてみると、羽川は「進学せずに旅に出る」と言いました

まさかの進路に驚く阿良々木くんでしたが、羽川から「驚かれるから学校の先生には秘密にしておいてね」という言葉に、その光景は予想できるので納得しながら頷きました

すると突然、羽川は頭痛を訴え、その場に立ち止まります

その様子に以前のゴールデンウィークの件があった為、心配で「家まで送ろうか」と声を掛けますが、羽川から「家は…」と断られて、失言してしまったことに気が付きます

その後、羽川は阿良々木くんに謝ったあと「先に帰るね」と逃げるように本屋から去っていきました

その背中を見送り、レジへと向かう阿良々木くんですが、再び足が止まるような出来事が起こりました

『呪術・オカルト』コーナーの本棚の前で千石撫子の姿を目にした阿良々木くんは、思わず足を止めてしまいましたが、向こうは阿良々木くんに気付くことなく、その場を去っていきます

千石が去った本棚のところに向かった阿良々木くんは、彼女が読んでいた本が気になり手に取って、驚きます

そしてすぐに千石を探しますが見当たらない

ただ、行先に心当たりがあった阿良々木くんは、神原に連絡をしてその場所で落ち合う約束をするのでした

感想&解説

羽川の衝撃の進路が明かされたこのシーン

別に高校卒業後は、進学しなきゃいけないとか働かなきゃいけないなんていう決まりみたいなものはありませんが、まさか旅に出るとは予想もしてなかったですね(笑)

しかも、「知識に頼ってる部分があるから経験を積んでおきたい」という理由がまた羽川らしい気もします

その彼女の旅路というのは『化物語』以降の《物語シリーズ》で語られますし、その果ては原作にて描かれているので、その辺は触れずにいましょうかね(笑)

そして、ここで登場する羽川の頭痛

これはここまで詳細が語られていなかったゴールデンウィークの出来事次のエピソードへの伏線となっていたりする重要な描写なので、要チェック箇所です

また、忍野に頼まれた仕事の為に言った場所の神社の名前が判明した重要シーンでもあったりするので、この羽川との参考書選びのシーンは、今後の《物語シリーズ》に深く関わってくるワードが登場する重要シーンだったりもするんですよね

ちなみに、阿良々木くんと羽川がやってきた本屋のモデルは新宿にあったジュンク堂書店がモデルとなっており、実際に撮影取材もさせてもらっているそうです

なお、こちらの書店は2012年3月に閉店しているので、実際に見に行くことは出来ませんが、検索すれば店内の写真がいくつか見つかるので興味がある方は検索してみて下さい

その写真を見ると、「そのまんまじゃん!」って驚きますよ(笑)

また、ここのシーンで阿良々木くんが参考書を買った時に「金 壹萬圓也。」という描写が登場しますが、これは約一万円の値段だったとか、一万円札を出したとかではなく、本当に一万円ぴったりの金額を表した演出になります

というのも、羽川が色々な参考書を選んでいる際に、阿良々木くんの予算が一万円ということを知り、それに合わせてぴったり一万円になるよう参考書を選んでるんですよね

羽川は参考書を選びつつ、阿良々木くんと会話をしながら暗算でこの計算をしていたので、阿良々木くんはめちゃくちゃ驚いてましたね

羽「はい。これでぴったり、一万円」
阿「……え、嘘。値段をうまく丁度に揃えたの?お前、そんな器用なことが出来るの?」
羽「ただの足し算でしょ、こんなの」
阿「…………」
 確かに、ただの足し算といえばただの足し算だけど……基本四桁で、暗算で、話しながらだぞ……。僕、自分で数学が得意なつもりでいたんだけど……算数のレベルから、もう羽川の相手になっていないということか。
 ちょっとやる気なくすというか、凹むな……。

化物語(下)「なでこスネイク」より

しかもこれ何が凄いって、金額だけじゃなく、ちゃんと阿良々木くんの役に立つ参考書も選んでいるという点がまた凄いんですよね

「予算内で役に立つ本」ならまだしも、「予算ぴったりで役に立つ複数の本」を選ぶのは少なくとも自分には無理ですね

千石撫子との再会

本屋を出て阿良々木くんが向かった先は、昨日行った山の麓

そこで神原と待ち合わせをしていた阿良々木くんは、すでに来ていた神原に呼び出した理由を話します

その理由というのは、昨日会った女の子は妹の友達である千石撫子という女の子であり、昔会ったことがあるとは言え、向こうが覚えているかどうかも分からない

その為、年下の女子と年上の男子が一対一で会うのはマズかろうと、年下の女の子が得意そうな神原を呼んだという訳です

それを聞いた神原は手伝うことを了承しますが、この件は昨日の蛇の一件が絡んでいるということを察して、阿良々木くんに質問します

それに頷く阿良々木くんでしたが、その姿を目の当たりにした神原は「やれやれ」と肩を落としつつ、二人で山の上にある神社へと向かいました

無事に神社に着いた二人は、そこで泣きながら蛇を殺そうとしている千石を見つけ、その行為を止めさせることに成功

阿良々木くんの姿を見た千石は「暦お兄ちゃん」と昔と変わらない呼び方で、阿良々木くんの名前を呼びました

感想&解説

ここでは感想というより解説をしておきます

というのも、ここのシーン自体は原作にあるものの、神原のセリフがあるからこそ、その意味が理解出来るのではないかと感じたからです

ここで神原が阿良々木くんに「やれやれ」と言っているシーンがありますが、これは阿良々木くんの”人を助ける”という行為に対して、神原が「やれやれ」と感じているシーンになります

『まよいマイマイ』の時に戦場ヶ原も言っていたことがありますし、羽川が本屋で言っていたことにも関係してくるんですが、阿良々木くんは基本的に誰にでも優しいです

つまり、困っていれば誰でも助けてしまう

それは良い点ではあるものの、助けてもらった側としては複雑な感情を抱いてしまうのも事実

そのことを神原は戦場ヶ原から聞いていたり、ストーキングで調査していた段階から知っていたことではありましたが、いざ目の当たりにしてみて感じた印象がこの「やれやれ」という言葉になったという訳です

神「阿良々木先輩は誰にでも優しい――という戦場ヶ原先輩の言葉は、どうやら本当らしいな。まあ、それ自体は私もストーキングの最中に、散々思い知ったことではあるのだが――こうして目の当たりにすると、印象が違う」
阿「神原……」
神「恩を感じるのがむなしくなる――と戦場ヶ原先輩は言っていた」
阿「…………」

化物語(下)「なでこスネイク」より

この辺りはアニメだけを見ていても分かる描写なのかもしれませんが、少し分かりにくいとも感じていたので解説させていただきました

また、実はここのシーンも阿良々木くんと神原の掛け合いがカットされている勿体ないシーンの一つだったりします

割と真面目な話を繰り広げるシーンではあるんですが、そこに至るまでの冗談とツッコミの掛け合いがここもまた面白いw

ここでのやり取りは基本的にエロ方面が多いんですが、神原が言うとなんでこうも面白くなるんでしょうね(笑)

これまた、全部紹介し始めたらキリがないので、面白いと思ったやり取りをいくつかピックアップしてご紹介します

まずは、阿良々木くんが神原に手伝いを依頼した時のやり取りを紹介

実は、原作では阿良々木くんは神原に「今、何してた?」と聞いている描写があって、それに対してハッキリと答えなかった神原に「暇じゃなければ無理しなくていい」と言った後、意を決した神原がその理由を言った時のやり取りになります

神「やはり阿良々木先輩に隠し事はできないな。私は今、自宅の自室で、いやらしい本を読んでいやらしい妄想にふけっていた」
阿「…………」
 しつこく聞くんじゃなかった。
 僕がセクハラ野郎みたいになってしまった。
神「ああ、でもこれだけは誤解しないでくれ、阿良々木先輩。いやらしい本と言っても、全部ボーイズラブだ」
阿「頼むからそれだけは誤解させておいてくれ!」
神「今日は新刊の発売日だったものでな、試験中だったから買えなかったものも含め、ニ十冊ほど購入したのだ」
阿「はあ……いわゆる大人買いって奴な」
神「ちっちっち。この場合は乙女買いと言って欲しい」
阿「うるせえよ!」

化物語(下)「なでこスネイク」より

BL本をたくさん買うことを「大人買い」ならぬ「乙女買い」と言うのは、正直、上手いと思っちゃいましたw

この言葉、流行った方がいいんじゃないですかね(笑)

次に、待ち合わせ場所で合流した時の二人の会話を紹介

電話をした後、自転車で目的地に向かった阿良々木くんは「さすがに神原でも到着するのは自分よりも後だろう」と思っていましたが、まさかの逆

すでに到着して待っていた神原に対して、着替えも含めてそのあまりの早さに驚いていた時のやり取りです

神「いやいや阿良々木先輩、着替えにそんなに手間はかからなかったのだ。私は夏場、家ではいつも下着姿だからな」
阿「神原……、純粋にお前のことが心配だから言うんだが、僕の煩悩をこれ以上刺激したら、いい加減お前の貞操の保証はできないぞ……?」
神「覚悟はできている」
阿「こっちにゃ覚悟がねえんだよ!」
神「私は阿良々木先輩の理性を信じているのだ」
阿「僕はそこまで自分を信用できない!」
神「なんだ、それは意外だな、阿良々木先輩にとって部屋着が下着姿というのは、そこまでの萌え要素なのか?」
阿「たとえお前が猫耳メイドだったとしても、僕はお前に萌えることはないな!」
神「なるほど。ということは、裏を返せば阿良々木先輩は、私でさえなければ猫耳メイドに萌えるということだな」
阿「しまった、引っ掛け問題だったのか!」

化物語(下)「なでこスネイク」より

神原の前では阿良々木くんもタジタジですね(笑)

自身の趣味を暴露してしまった辺り、これはある意味凡ミスだったのかもしれませんw

最後に、阿良々木くんが神原の足の速さに感心しつつ、そこからまた馬鹿なやり取りが展開されていったところを紹介です

少し長いですが、阿良々木くんのツッコミが冴えわたっているので是非ご堪能下さい

阿「しかし、僕に言わせりゃ、お前の足の速さは人類の枠に収まらないと思うんだよな」
神「ふむ。人類の枠に収まらないとなると……なんだろう、私は両生類なのだろうか?」
阿「両生類に足の速い印象なんかねえよ!」
神「まあ、ないな」
阿「ていうか、神原、自分を両生類にたとえてお前に何か得があるのか?」
神「損得の問題ではない。阿良々木先輩がそう呼んでくださるのなら、私は喜んで両生類を名乗ろう」
阿「いや、喜んでって……」
神「阿良々木先輩、さあ、早く、私のことを『この卑しいペットが!』と呼んでくれ」
阿「同じくらい大事な突っ込みどころが二つあって長台詞になるから、最後まで嚙まずに突っ込むことが難しそうなので普通なら普通にスルーするところだけど、僕はお前のことが大好きだからちゃんと突っ込んでやる!第一に僕は両生類をペットに飼ったりしないし、第二にそれはもう違う種類の喜びだ!」
 ちなみに、僕がイメージしたのはチーターとかだ。
 まあ、それもペットのイメージはないが。
 あーもう、大好きだって僕からも告っちゃったよ。
 やりい、両思いだ。
神「そんなつれないことを言わず、阿良々木先輩、お願いだ。『この卑しいペットが!』と言ってくれ。試しに一回だけでいいんだ。そうすればきっとわかってくれるはずなんだ」
阿「なんでそんな必死よ!?」
神「ううむ……どうして誰もわかってくれないんだろう……戦場ヶ原先輩にも嫌だと言われてしまったし……」
阿「さすがのあいつでも嫌なんだ!」

化物語(下)「なでこスネイク」より

もうここ読んだ時は爆笑しましたよねw

あまりにしつこいのもそうですが、戦場ヶ原でも拒否するほどのことを要求し続ける神原の必死さが最高に面白いですww

戦場ヶ原がダメだったら、作中で神原のこの気持ちを分かってあげられる人は一人もいないでしょうね(笑)

千石撫子の願い

――以下、回想

”ともだち” 二年一組 千石撫子

わたしは、あまりおともだちがいません。

でも、ららちゃんはわたしとあそんでくれます。

ららちゃんがあそぼうといってくれたときは、とてもうれしいです。

それと、ららちゃんには六年生のおにいさんがいます。

おにいさんのなまえは「暦さん」です。

以下、略

――回想終ワリ

千石を見つけた阿良々木くんは、そのまま山を下りた後、阿良々木くんの部屋へと連れてきます

昔、遊びに来たことがあるというのもあり、部屋が変わったことに気付いた千石は、そのことを阿良々木くんに伝え、阿良々木くんも妹とは部屋が別々になり、その妹ももうすぐ帰ってくるだろうということを伝えます

そのまま妹に会っていくか聞いた阿良々木くんですが、千石は俯きながら首を横に振るだけで、そこから会話はありませんでした

そんな暗い雰囲気をぶち壊すかのように、一緒についてきた神原が阿良々木くんのエロ本探しを始めようと動き出しますが、阿良々木くんがストップをかけます

「おとなしく座ってろ」というものの、阿良々木くんの好みを把握するためにもエロ本を探し回る神原

その様子に阿良々木くんは再びストップを掛けますが、しかし、神原は過去のストーキング行為から阿良々木くんのエロ本の好みは把握済みであり、どんなエロ本を購入し、どんなプレイが好みなのかも知っていました

まさかの事態に動揺する阿良々木くんと誇らしげにそのプレイを受けられるという神原の姿を見ていた千石は、ここで初めて笑顔を見せます

その姿に安心した阿良々木くんと神原

すると千石から二人に「ちょっと後ろを向いていてもらえますか」とお願いされ、そのまま千石の姿を背に後ろを向きます

「もういいです」という声と共に、千石の方を向いてみるとそこには衝撃の光景が

恥ずかしそうに俯く千石は、ブルマを穿いており、それ以外は一切服を着ておらず、胸は手で覆い隠しただけというまさかの姿

そのブルマ姿に驚きつつも、阿良々木くんと神原はその姿によって露わになった、肌に付いている痕に気が付きます

まるで鱗のようについているその痕は、千石の体に巻き付くようについており、阿良々木くんはこの痕は蛇の鱗だと察します

その考えに至ったところで、千石から阿良々木くんに一つの質問が飛んできます

「暦お兄ちゃん。暦お兄ちゃんはもう大人だから……撫子の裸を見て、いやらしい気持ちになったりは、しないんだよね?」

まさかの質問に驚きながらも「当たり前じゃないか」と答えますが、神原から「この場合、少女の裸に全く興味がないという方が、女の子に失礼なのではないか?」と言われてしまいます

それを聞いた阿良々木くんは妙に納得してしまい、至って真面目に「少しはいやらしい気持ちになったりする」とド直球に感想を述べてしまいます

その言葉の後、その場で泣き崩れてしまった千石を見て動揺する阿良々木くんでしたが、千石が泣いていた理由はそうではありませんでした

「撫子。撫子、こんな身体――嫌だ。嫌だよ……助けてよ、暦お兄ちゃん」

涙交じりの声で話す千石のその言葉は、阿良々木くんの心に強く響いたのでした

感想&解説

来ました大問題のシーンその一!

シーン的には撫子が必死に今の現状を伝える真面目なシーンではあるんですが、その姿があまりにも色々と問題が多すぎて衝撃が大きかったですね!

既に絶滅しているブルマ姿というのもそうですが、それ以外は一切服を着ておらず、胸元は手で隠すだけという、ただただ色気が増しただけという映像に衝撃を受けなかった人はいなかったんじゃないでしょうか?(笑)

ただまあ、大人なのでいやらしい気持ちになんて……嘘です、少しいやらしい気持ちになりました

とまあ、冗談はさておき、真面目に解説と裏話を二つずつ

まずは解説ですが、ここのシーンは『化物語』という作品に於いては珍しいシーンの一つで、基本的には原作に忠実なアニメ作品ではあるんですが、ここで描かれている千石の作文のシーンはアニメオリジナルになります

演出や表現でアニメオリジナルというのはここまででもいくつかありましたが、完全にアニメオリジナルの内容を入れてくるというのはかなり珍しいです

回想がシネスコサイズというのは他のエピソードでも使用されている演出ですが、それに加えてフィルム映画のようにモノクロで表現されているこのシーン

この演出方法によって、千石の中の『暦お兄ちゃんとの思い出』がいかに大切だったのかというのが分かる

また、聞いた話のイメージ映像の回想ではなく、あくまで実際にあった千石の中の思い出だからこそ、描写としてこういった演出になったんでしょうね

ちなみに、なんでこれがイメージ映像じゃないと知っているかというと、キャラコメでその話をしているからです

メ「ここから作文の朗読なんだけど、これはイメージ映像ってことでいいのかな」
千「ううん。小学生の時の思い出」
メ「だとすればこんな悲しい思い出はないぞ。この作文をみんなの前で朗読させちゃ駄目だろ、先生」

「なでこスネイク 其ノ壹」キャラクターコメンタリーより

この会話があったのでイメージ映像じゃないと知っていたんですが、にしても、忍野が言うようにこの作文を読ませちゃ駄目でしょ、先生(笑)

次に、演出部分での解説としては、千石のブルマ姿を見た阿良々木くんと神原がポーズを取っているシーンがありますが、あれはいわゆる「外人四コマ」の四コマ目のポーズになります

これ結構印象的なポーズでしたし、放送当時は「外人四コマ」を知らなかったんですが、この時からこのポーズ有名だったんですかね(笑)

そして、裏話ですが、この問題のシーンに関しては当然、キャラコメでも触れていて、千石と忍野が色々な話を繰り広げています

そんな中で、千石は視聴している人の心を抉るような発言をしていたりするんですよね(笑)

その発言は、神原が舐めるように千石の痕を見ていた時にしていました

メ「もうなめるように見てるしね」
千「鱗の痕をチェックしてくれてるんだね」
メ「そういう気持ちは、あの子に本当にあるのかな。だったとしても、緊縛の痕をなぜ知っているのかという疑問は残るしさ。問題だなあ」
千「だから大袈裟だよ。気にし過ぎ。DVDやブルーレイを購入してくれるような大人の人達が、撫子みたいな中学生のハダカやブルマーを見て、いやらしい気持ちになったりするわけがないもん」
メ「おっと。今度はそう来たか」
千「撫子でいやらしい気持ちになったら変態さんだよ」
メ「あー。今、百億人の心を抉ったね」

「なでこスネイク 其ノ壹」キャラクターコメンタリーより

……この言葉に心を抉られた大人は正直に挙手してください

最後に、本編では触れられませんでしたが、千石が阿良々木家に遊びに来た際に、火憐とはどうしていたのかという話をしている部分があるのでそこを紹介します

『化物語』に関しては予告はすべて、火憐&月火の”ファイヤーシスターズ”が担当しています

そして、その予告を聞いた千石は同級生である月火の登場にテンションが上がっていましたが、忍野はその理由を知っていたので、逆に「火憐とはどうだったのか?」と質問しています

千「わーい。ららちゃん達だー」
メ「同級生だったのは、妹ちゃん達の中でも、年下のほうなんだよね?年上の妹ちゃんとは、お嬢ちゃん、付き合いはなかったの?」
千「ううん。たまに遊んでもらってたよ。でも、火憐お姉ちゃんは、外で遊んでばっかりだったから、大人しグループの撫子達とは、雨の日以外は遊べなかった」
メ「なるほど」
千「厳密に言えば、雨の日だって火憐お姉ちゃんは外で遊んでたから、台風の日以外と言ったほうが正確かも」
メ「なるほど、なるほど」
千「もっと言えば台風の日だって火憐お姉ちゃんは」
メ「いやもう、全然なるほどじゃないな」

「なでこスネイク 其ノ壹」キャラクターコメンタリーより

『化物語』の段階では火憐の行動力の凄まじさは描かれていないですが、『偽物語』以降を知っていると「なるほど」と思えてしまう(笑)

火憐の燃えるような魂は、台風如きでは消すことは出来ないんですね

そうなると、千石が言っていた「たまに遊んでもらってた」というその「たまに」がいつなのか凄く気になる……

月火が脅してでも遊びに誘った日とかですかね?(笑)

まとめ

出演・声の出演:斎藤千和, 出演・声の出演:神谷浩史, 出演・声の出演:加藤英美里, 出演・声の出演:花澤香菜, 出演・声の出演:堀江由衣, 監督:新房昭之
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化物語の第9話『なでこスネイク 其ノ壹』の感想と解説でした!

問題シーンもありましたが、ストーリー展開としては中々続きが気になる今回のお話

”呪い”という形ではありますが、怪異と関わってしまった千石撫子を阿良々木くんは救ってあげることが出来るのか非常に気になる感じとなっていますね

そして、今回のお話は、阿良々木くんと神原との掛け合いが大幅に原作カットされていたお話でもありました

新房監督や尾石シリーズディレクター、そしてスタッフの方々も悔いが残っていたように、かなり面白いやり取りが多かっただけに、このやり取りを神谷浩史さんと沢城みゆきさんの声で聞けなかったのは、視聴者としても惜しいなと思ってしまいましたよね

それこそネット配信でもいいから、いつかこのやり取りだけ見てみたいものです(超個人的願望ですけどね 笑)

そして、次回は『なでこスネイク 其ノ貮』になります!

神社で阿良々木暦とすれ違った不審な少女、千石撫子。妹の同級生で、阿良々木とも面識があった。蛇の呪いをかけられた彼女を救うため、忍野メメの力を借りる阿良々木だったが…。

『化物語』西尾維新アニメプロジェクト公式サイトより

このエピソードは全2話となっているので、次回で閉幕!

蛇の呪いを掛けられた千石を阿良々木くんは無事に救うことが出来るのか?

そんな物語の結末や再び登場する問題のシーンに注目しながら、次回をお楽しみくださいね!

それでは今回はこの辺で!

また会いましょう

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