小説・ラノベ

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』アンソロジー あらすじと感想!番外編でも彼らは間違い続ける

どうもウハルです!

今回は、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」のアンソロジー全4冊のあらすじと感想を語っていきます!

「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」(俺ガイル)の原作が2019年11月に発売した14巻で完結しました

その後の2020年3月と4月に各2冊ずつアンソロジーが発売

3期が始まる前にアニメを見直していて、改めてアンソロジーを読み終わったんですけど感想としては

「面白かったわ!読んでよかった!!」

です

結構人気作品て、外伝だったりスピンオフだったり、本編とは違う話というか「if」の話があったりしますが、個人的にそう言った作品は苦手意識というか拒否反応というかあまり見なかったんですよね

キャラクターが独り歩きして、「全然違うじゃん!」みたいな感覚になる事が多かったので…

今回のアンソロジーに関しても、私自身が持っている原作のキャラクターイメージとは「ちょっと違うかも」と思えることはありましたが、最終的には良い意味で完結していて、次の話がどんどん読みたくなるようなものばかりでした

その辺りも含めて、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」アンソロジーのあらすじと感想を語っていきたいと思います!

こんな方におすすめ
  • 有名作家さんの書いた「俺ガイル」を読みたい
  • 「俺ガイル」登場キャラクターのif作品を読んでみたい
  • いろんな視点から「俺ガイル」を楽しみたい

アンソロジー1 雪乃side

その答えは風に吹かれている

執筆者石川博品「耳刈りネルリ」シリーズ、「ヴァンパイア・サマータイム」など
イラスト切符「のうりん」シリーズ、「対魔導学園35試験小隊」シリーズ
あらすじ

「チーバくんのことを性的な目で見ている」と口にした比企谷八幡。それを聞いた雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣にドン引きされ、向けられた言葉に居たたまれなくなり奉仕部を飛び出す。教室に逃げ込んだ八幡の前に材木座義輝が現れ、いつも通りのやり取りをしていると、5月のテニスの時に生かされた「風の吹く時間」を言い当てる。それを見ていた材木座から雪ノ下と由比ヶ浜に一泡吹かせようと提案を持ちかけられる。

大まかな内容としては、風の力を使ってパンツを見ようとする話です

作戦内容としては「くだらねぇ~w」と思ってしまいますが、その目標に対して行われるやり取りが面白い作品

戸塚彩加にスカート穿かせて実験したり、その尊い姿の戸塚に興味を持った生徒達から戸塚を守るため比企谷がパンツ一丁になったりと個人的には原作ではこうはならないだろうなと一番思った作品ですがお笑い要素は多めかなと思っています

将棋はとってもたのしいなぁ!!!

執筆者さがら総「変態王子と笑わない猫。」シリーズ、「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?」シリーズなど
イラストももこ「ラストエンブリオ」シリーズ、「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?」シリーズなど
あらすじ

雪ノ下が奉仕部に赴くと、部室で将棋をしている比企谷と将棋部の部員の姿を見かける。比企谷に話を聞いてみると将棋部の部員は依頼を持ってきたらしい。依頼内容は「空気の変わってしまった部活の雰囲気を変えてほしい」。その依頼を達成するために「目には目を、歯には歯を、猛毒には猛毒を」で応える事にする。

解決方法としては、「比企谷らしい」と思える作品でした

あとは、将棋部の部員を「俺ガイル」の登場キャラクター(仮)で例えてくれるので、初登場のキャラばかりでしたがイメージしやすく読みやすかったですね

ただ、一番の見所は、雪乃の毒舌、ツンデレになりきれていない言葉の暴力、そしてこの作品での雪乃が比企谷に寄せる想いの部分です

雪ノ下雪乃と比企谷八幡の期せず生まれた初舞台

執筆者天津向「クズと天使の二週目生活」シリーズ、「芸人ディスティネーション」シリーズなど
イラストうかみ「クズと天使の二週目生活」シリーズなど。漫画:「ガヴリールドロップアウト」の執筆など
あらすじ

奉仕部顧問の平塚静から、子供のお楽しみ会で「ある出し物」をしてほしいという依頼を受ける。その出し物とは「お笑いライブ」。子供たちの前でコントをすることになった比企谷と雪ノ下はネタ作りから始め、打ち合わせをし、お楽しみ会当日を迎える。

お笑い芸人さんらしい内容でした

お笑いとは無縁そうな雪ノ下が、不慣れながらも負けず嫌いな性格も相まって必死に努力する姿も読んでいて面白かったです

いつしか雪ノ下雪乃の髪は、あの日の風に揺れる。

執筆者水沢夢「俺、ツインテールになります。」シリーズ、「ふぉーくーるあふたー」シリーズなど
イラスト春日歩「俺、ツインテールになります。」シリーズ、「最弱無敗の神装機竜」シリーズなど
あらすじ

多忙な奉仕部。そんな中、雪ノ下を気遣って肩をもんであげる由比ヶ浜。その時に、雪ノ下の髪に白髪があるのを見つける。そのことにショックを受けた雪ノ下は、奉仕部のお悩み相談メールに「髪のケアについて」を投稿し、相談することにする。

雪ノ下のツインテール姿登場回です

あまり雪ノ下がこの髪型をする事が無いので、個人的には嬉しいお話でした

あとは、海老名さんが毎度のことながら投稿してくる〈はや×はち〉に対しての相談内容と結論も好きなお話でした

そして、雪ノ下雪乃(29)は問い直す

執筆者裕時悠示「踊る星降るレネシクル」シリーズ、「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」シリーズなど
イラスト無し
あらすじ

丸菱銀行のショッピングローンの初期督促チームにて働く松ヶ谷七介。特に誰に感謝されることもなく、「感情を犠牲にしながら給料をもらっている」と思いながら電話対応をしていると、背後に一人の女性が立っていることに気づく。「誰だい、あんた」と聞いた松ヶ谷。差し出された名刺に書かれた名前は「雪ノ下雪乃」。彼女は本店から視察に来たという事だが…

大人になった雪ノ下の話であり、「こういう未来もあるのでは?」と思える内容になってます

この話は、基本的には雪ノ下と初期督促チームで働く面々がメインの話なので比企谷や由比ヶ浜は登場しませんが、雪ノ下がここまで成長する過程において、その二人との出会いは影響を受けていたと思える作品でした

斯くして、彼の前に新たな敵は現れる

執筆者渡航「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」シリーズ、「あやかしがたり」シリーズなど
イラスト無し
あらすじ

四月の半ば。会社経営をしながら県議もこなし、二足の草鞋を履く一人の男は車の後部座席に座りながら我が家である「雪ノ下家」への帰路についていた。家に着き、玄関にて妻にいつものように迎えられ、寝室に向かう途中のリビングにていつも通りTVを見て笑う陽乃と、珍しく柔らかな笑みを浮かべながらスマートフォンをいじる雪乃を見かける。珍しい雪乃の動向に疑問を感じながらも一つの考えに思い至る。すると妻から「二人とも、あなたに話があるようだけれど…」と言われその男は嫌な予感がした。

原作者である渡航さん執筆の雪ノ下家の話です

原作でも登場してこなかった父親視点のお話になっていて、面白い作品でした

私個人は雪ノ下家の父親という事で、「厳格で気難しい人」というイメージを持っていたのですが、全くそんなことはなく、一人の父親、一人の男性として語られる内容は必見です

アンソロジー2 オンパレード

やはり千葉のハイラインはまちがっている。

執筆者白鳥士郎「のうりん」シリーズ、「りゅうおうのおしごと!」シリーズなど
イラストしらび「りゅうおうのおしごと!」シリーズ、「無彩限のファントム・ワールド」シリーズなど
あらすじ

休日に戸塚&葉山隼人の二人とサッカー観戦をすることになった比企谷。観戦前に出店などを楽しみ、「千葉vs岐阜」のサッカーチームの試合を観戦するが、どうも葉山の様子がおかしい。話を聞いてみると、千葉チームが不調である事を知る。そのうえで、「ハイライン」という戦術についても葉山は語ってくれるが…

葉山のサッカー愛がとても伝わる話です

良い意味で、いつもと違う葉山が描かれているので、そこがおすすめの作品です

義輝の野望・全国版

執筆者伊達康「友人キャラは大変ですか?」シリーズ、「瑠璃色にボケた日常」シリーズなど
イラスト紅緒「数字で救う!弱小国家」シリーズ、「友人キャラは大変ですか?」シリーズなど
あらすじ

ボッチである材木座義輝にとって体育の授業は体力的にもそうだが、精神的にもキツイものだった。どんどんペアが組まれていく中、負のオーラを漂わせながらたたずむ一人の男。男の名は比企谷八幡。そんな彼を材木座は「のちに我と幾多の体育(じごく)を共にする者である」と語る。

材木座と比企谷との出会いと材木座がライトノベル作家を目指すことになったキッカケを描いた作品

材木座全開みたいな話の内容で、メタ発言が多く、私もちょっと調べながら読んでいました(笑)

比企谷からしたら「そんなんじゃない」と言われそうですが、個人的には「仲良いな」と思いながら読める作品でしたね

思いのほか比企谷八幡の受験指導は的を射ている

執筆者田中ロミオ「人類は衰退しました」シリーズ、「マージナルナイト」シリーズな
イラスト戸部淑「人類は衰退しました」シリーズなど。キャラクター原案「ぷよぷよ~ん」など
あらすじ

妹である比企谷小町の受験の時期が近付いていた。小町に勉強を教えようと思っていたら、小町も含めてクラスメイトの友達の勉強も見る事に。しかし、勉強だけでなく、小町のクラスに漂う「ピリピリムード」も一緒にコーチングすることになり、八幡はとある方法を取ることにする。

解決方法に関しては八幡らしいと思える作品でした

なので、個人的には比較的に「俺ガイル」当初の八幡に近いかなと思っています

ただ、この行動も妹の「小町の頼みだからこそ」という感じもするのでその辺りが見所となっています

平塚静香と比企谷八幡の、ある休日の過ごし方

執筆者天津向「クズと天使の二週目生活」シリーズ、「芸人ディスティネーション」シリーズなど
イラストうかみ「クズと天使の二週目生活」シリーズなど。漫画:「ガヴリールドロップアウト」の執筆など
あらすじ

とある休日。ラーメン店の「新規開拓」をしようと外出する比企谷八幡は店に向かう途中で、同じくラーメン店に行こうとしていた平塚静と出会う。同じ目的だと知った平塚先生は比企谷と一緒にラーメンを食べに行こうと誘う。

二人のラーメン愛を語った作品です

あとがきに執筆者である天津向さんが「平塚先生が好き」と語っているのもあって、平塚先生の魅力がしっかり伝わってくると思いました

私も平塚先生と比企谷のやり取りは好きなので十分楽しめた作品です

ぼくのかんがえたけんぜんなはやはち

執筆者丸戸史明「冴えない彼女の育てかた」シリーズなど。脚本:ゲーム「この青空に約束をー」など
イラスト無し
あらすじ

居酒屋を貸し切りにして行われている「総武高校第○○期2年F組同窓会」。そこの喫煙スペースに比企谷八幡と葉山隼人が居た。社会人になった二人は学生時代を思い出しながら、積もりに積もった思いのたけをぶちまける。

この作品の最後にも丸戸さんが書いていますが、この話は十三巻が出る前に書かれた作品になるので、設定が原作と違和感はあります

ただ、それこそ”if”の世界なのでこういった「世界観もある」といった視点で見た時は有り得る話だと十分思える作品です

社会人になるまでの苦悩、成長は各々抱えている

そう思える内容でした

やはり妹さえいればいい。

執筆者渡航「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」シリーズ、「あやかしがたり」シリーズなど
イラスト無し
あらすじ

雪ノ下、由比ヶ浜、そして遊びに来ている一色いろはがいるいつも通りの部室に、今までとは違う景色があった。それは総武高校の制服をまとった比企谷小町が部室にいる事。そんな新たな奉仕部のところに、川崎沙希の弟の川崎大志がとある相談を持ち掛ける。

四月半ばのお話という事もあり、最終巻の後日談と言ってもいい話です

「俺ガイル」の原作を読み終えた方は読んで損はないです

アンソロジー3 結衣side

こう見えて、由比ヶ浜サブレは賢い

執筆者川岸殴魚「邪神大沼」シリーズ、「編集長殺し」シリーズなど
イラストクロ「編集長殺し」シリーズなど
あらすじ

日曜日の公園で由比ヶ浜結衣は愛犬サブレと一緒に”とある二人”を待っていた。その二人とは三浦優美子と川崎沙希。この二人を呼んで何をするかというと「サブレに芸を仕込む」のを手伝ってもらう事であった。結衣に頼まれ、ケンカしながらも二人は手伝うことにするが…

原作でもバチバチしていた二人が協力できるのだろうかと思っていましたが、「動物の力って偉大ですね」と思った作品です

この三人の組み合わせは意外に面白く、掛け合いも見事で非常に面白かったです

最終的に犬の預け先は比企谷家に落ち着きますが、原作の流れもこうだったら面白いなと思いましたね

由比ヶ浜結衣はやっぱり料理ができない。

執筆者境田吉孝「夏の終わりとリセット彼女」、「青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。」など
イラストU35「青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。」、「コワモテな巨人くんはフラグだけはたてるんです。」など
あらすじ

由比ヶ浜は「料理は勉強中だから」と嘘をついてしまい、雪ノ下に「お弁当を作ってくる」と約束してしまう。「弁当と言えば卵焼き」という事で料理を作り、比企谷の前に出すが出てきたものは「物体X」と呼べる代物だった。そこで、雪ノ下においしい卵焼きを食べてもらうために特訓を始める。

料理下手な由比ヶ浜にスポットを当てた作品

由比ヶ浜の毒見をして倒れる材木座、相変わらずのオトコ飯を出してくる平塚先生も登場し1期のOVAであった嫁度検定の時みたいだなと思いました

どうしても、由比ヶ浜結衣は麺を食べたい。

執筆者白鳥士郎「のうりん」シリーズ、「りゅうおうのおしごと!」シリーズなど
イラストしらび「りゅうおうのおしごと!」シリーズ、「無彩限のファントム・ワールド」シリーズなど
あらすじ

京都の修学旅行の時に比企谷と雪ノ下でラーメンを食べに行っていたことを知り、「私も一緒にラーメンを食べに行く」と言うが比企谷に断られてしまった由比ヶ浜はそのまま奉仕部を飛び出す。比企谷は由比ヶ浜を追いかけ、ラーメン屋に連れて行ってあげることにする。

二人でラーメンを食べに行くというデート回的な作品かなと思いましたが、由比ヶ浜の魅力が伝わってくる作品でした

この作品は比較的に私の中の由比ヶ浜像とも非常に近かったので面白かったです

途中で登場する平塚先生からのメールも見所の一つです

隠密スキル(Lv.MAX)比企谷八幡の災厄

執筆者田中ロミオ「人類は衰退しました」シリーズ、「マージナルナイト」シリーズなど
イラスト戸部淑「人類は衰退しました」シリーズなど。キャラクター原案「ぷよぷよ~ん」など
あらすじ

髪を切るのをめんどくさがり、伸び放題になっていた比企谷八幡。ある日、鏡を見ると自分でもよく見ないと認識できないほど存在感が無くなっていた。髪を切る為に外出するが、街に出ても誰にも気づかれず、その状況がだんだん楽しくなっていく。そんな中、由比ヶ浜だけはすぐに八幡の存在に気づき、髪を切ってあげると提案される。

「俺ガイル」のキャラクターは登場するけど本当に別作品と思って読んでました

存在感がなくの度合いが透明人間に近い状態だったので、SF要素が入った「俺ガイル」みたいなイメージです

ただ、後半はそんなことはなく残念な比企谷君て言う感じだったので面白く読み進めることが出来ました

猫と団地とランドセル

執筆者八目迷「夏へのトンネル、さよならの出口」、「きのうの春で、君を待つ」など
イラストくっか「夏へのトンネル、さよならの出口」、「きのうの春で、君を待つ」など
あらすじ

猫が苦手な由比ヶ浜の為に、猫カフェに行こうという話を部室でする雪ノ下と比企谷と由比ヶ浜の3人。そもそもなんで猫が苦手なのかを聞く比企谷に、由比ヶ浜が語ったのは小学校の時に住んでいた団地で、ひっそりと飼っていた猫の話だった

とても感動的で良い話でした

作中でも比企谷が引用しながら語っていますが「呑気と見える人々も、心の底を叩いて見ると、どこか悲しい音がする」というのがピッタリな内容になっています

最後まで読んだときに「じーん」と来ました

今日も由比ヶ浜結衣は、その一言に思いをこめる。

執筆者水沢夢「俺、ツインテールになります。」シリーズ、「ふぉーくーるあふたー」シリーズなど
イラスト春日歩「俺、ツインテールになります。」シリーズ、「最弱無敗の神装機竜」シリーズなど
あらすじ

奉仕部に依頼を持って現れた平塚先生。今回持ってきた依頼は「ユーチューブ公式チャンネルの開設」だった。それにあたり、マスコットキャラを考えることになり、みんなで試行錯誤しながらも奉仕部の紹介動画を作ることにする。

この作品のタイトルにある一言とは、由比ヶ浜があいさつに使う「やっはろー」のことです

今回はそれにスポットを当てたお話ですが、前向きで良い話です

最後にイラストでマスコットキャラの絵が出てくるんですが、このマスコットキャラクターにも注目して読んでいただければと思います

いつか、その甘さを好きになることができる気がする。

執筆者渡航「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」シリーズ、「あやかしがたり」シリーズなど
イラスト無し
あらすじ

仕事をしながらも、「早く家に帰りたいな」と思う一人の男がいた。最近夕飯で出てくるスイーツを気にしながらも、愛する家族の元へ向かう男。マンションの一室にある自宅の玄関を開けると愛犬サブレを抱いた妻。そしてリビングに向かうと、そこにはキッチンに立つ結衣の姿があった。

由比ヶ浜の父親の話です

由比ヶ浜家のお父さんは「とても明るく、家族を本当に愛している」という性格なのが凄く伝わってくるお話でした

後半にまさかの雪ノ下の父親が登場し、共演を果たしてます

アンソロジー4 オールスターズ

たとえぼくたちの青春ラブコメがまちがっていたとしても、

執筆者石川博品「耳刈りネルリ」シリーズ、「ヴァンパイア・サマータイム」など
イラストエナミカツミ「バッカーノ!」シリーズ、「異世界食堂」シリーズなど
あらすじ

改札を出ると、自然と足が駅ビルの書店に向かう。もはやそれは”習性”として染みついている杉元圭介がラノベコーナーに向かうとそこには「俺ガイル」の十四巻が平積みしてあった。

「俺ガイル」の「if作品」ではなく、「俺ガイル」と共に青春や歴史を歩んできた杉元圭介ととある女の子の話です

9年間という歳月の中「俺ガイル」と共に歩んだ人に焦点を当てた話は斬新でとても面白い作品でした

これを読んだときに「自分はこの頃どうだったっけ?」と思える作品なので読みながら自身と照らし合わせてみてください

やはり、船頭の多い舟は山に登る。

執筆者王雀孫「始まらない終末戦争と終わってる私らの青春活劇」など
イラスト無し
あらすじ

平塚先生から渡されたA4の紙の束。それを見た比企谷が中身を見てみると、そこには小説と思われる文章が書かれていた。しかしそれは”駄文”と言わざるを得ない内容の代物だった。さらに、これは「リレー小説」で未完の作品であるという。そこで、比企谷は平塚先生からこの小説の完成を依頼される。

リレー小説という時点でいろんな登場人物が出てきて、個性豊かに仕上げるのかなと思ってはいましたが、その通りの作品でした

そして、その個性を生かした作中の内容はとても面白くてニヤニヤしていましたね

テンポよく読み進めることも出来たのでおすすめの作品です

案外、葉山隼人の気の迷いは長い。

執筆者川岸殴魚「編集長殺し」シリーズ、「邪神大沼」シリーズなど
イラストななせみるち「人生」シリーズ、「ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?」シリーズなど
あらすじ

サッカーの試合で負けてしまった葉山は落ち込んでいた。「自分には何もないんじゃないか?」という悩みを友人である戸部に相談して試行錯誤していくが、その行く先は間違った方向に向かっていく。

葉山が壊れていく作品です(笑)

ただ、意外な一面が描かれていてこれはこれで面白かったです

また、戸部のツッコミの切れ味が見所の作品でもあります

負けられない婚活がそこにはある

執筆者境田吉孝「夏の終わりとリセット彼女」、「青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。」など
イラストU35「青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。」、「コワモテな巨人くんはフラグだけはたてるんです。」など
あらすじ

婚活で立て続けに失敗し、傷心している平塚先生。それを応援すべく、比企谷と材木座の二人は協力して、次に参加する「オタ婚」に向けて平塚先生をプロデュースすることにする。

平塚先生が壊れていく作品です(笑)

原作でも平塚先生が方向性を間違えていることはありましたが、この作品でも間違い続けます

この作品にて占い師に言って洗脳されそうになったり、童貞を殺す服を着飾った平塚先生のシーンは必見です

十年後の八幡へ

執筆者さがら総「変態王子と笑わない猫。」シリーズ、「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?」シリーズなど
イラストももこ「ラストエンブリオ」シリーズ、「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?」シリーズなど
あらすじ

終電間近の山手線の車内。その車内の深窓に映った自分の姿を見ていた戸塚彩加はひどくくたびれて見えた。そんな自分に憂鬱になりながら帰路についていたクリスマスも近いある日、電車内で以前とは雰囲気の変わった材木座義輝と出会う。

珍しい組み合わせの作品です

この二人が原作で絡むことはあっても、ここまでガッツリ絡んだことは無いんじゃないかな?

それもあって新鮮な気持ちで読める作品でした

川崎沙希と比企谷八幡の、記念日にまつわる話

執筆者天津向「クズと天使の二週目生活」シリーズ、「芸人ディスティネーション」シリーズなど
イラストうかみ「クズと天使の二週目生活」シリーズなど。漫画:「ガヴリールドロップアウト」の執筆など
あらすじ

母の日のプレゼント探しで、ショッピングモールにやって来た比企谷八幡。そこで妹の誕生日プレゼントを探しに来ていた川崎沙希と出会う。互いに何を買っていいかわからず、迷っていた二人は、それぞれのプレゼント選びを手伝うことにする。

川崎沙希の妹愛がひしひしと伝わってくる作品でした

そして、この作品での比企谷が男前です

しかし、その言葉の裏には裏がある。

執筆者渡航「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。」シリーズ、「あやかしがたり」シリーズなど
イラスト無し
あらすじ

合同プロムも終わった四月の後半。いつもの奉仕部の面々と妹の小町、生徒会長の一色いろはと共にのんびりした時間を過ごしていた。そんな中、依然行われたプロムの資料作りで生徒会室に向かった小町といろは。少し経った頃、八幡の携帯に小町から「たすけて…」というメールが届く。

いろはと小町コンビ再登場のお話です

原作でも後半でしかなかったこのコンビですが、二人のやり取りはテンポがよくてとても好きです

こちらも原作の後日談のような話なので、最終巻まで読んだ方にはオススメです

まとめ

原作者の渡航先生だけでなく、その他の作家さんが各々の視点で描く「俺ガイル」も面白かった!

作品に登場するキャラクター達の特徴を生かしつつ、普段やらないようなことをやっている作品があったり、全く別の視点から「俺ガイル」と言う作品を描く内容のものまであって十分楽しめる作品でしたね

アンソロジーとしては全4巻ですが、内容としては短編集のようなものなので、ちょっと空いた時間や通勤&通学時にサラッと読めてしまうのも良いところの一つ

気になった方は是非一度読んでみてくださいね!

それでは、今回はこの辺で!

また会いましょう

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