どうもウハルです!
今回は化物語の第4話『まよいマイマイ 其ノ貮』の感想と解説を語っていきます!
『まよいマイマイ 其ノ壹』とは違って、ガンガン話が進んでいく『まよいマイマイ 其ノ貮』!
真宵がどこに行こうとしていたのかや口にしていた”蝸牛”の正体、そして実際に遭遇する不可思議な現象
様々な謎やヒントが提示されていくからこそ、それらの関連性や意味を考えていく楽しさがあった1話ですね
また、多彩な演出で今回も楽しませてくれた話ではありますが、少し知識が無いと意味が分からないものもあった話数でもあります
なので今回は、分かる範囲ではありますが、それらの演出も解説しながら感想&解説を語らせていただきますね!
ということで、化物語の第4話『まよいマイマイ 其ノ貮』の感想と解説をしていきたいと思います
ちなみに、感想に関しては2023年4月からの再放送をベースにして書かせていただいており、私自身はすでに《物語シリーズ》全編視聴済みの状態で書かせていただいております
なお、前回は微ネタバレで語らせて頂きましたが、今回は『まよいマイマイ 其ノ貮』以降のネタバレは無しで書いていきますので、《物語シリーズ》の初見さんはご安心ください
また、解説に関しては原作や関連書籍などから「より『化物語』を楽しめそうだ」と感じたものをチョイスして解説していきます
そして、前回の『まよいマイマイ 其ノ壹』に関しても感想と解説を語っていますので興味がある方は是非!
最後に、《物語シリーズ》に関しては、アニメ&原作のまとめ記事も書いています
なので、「続きを知りたい!」や「原作に触れてみたい!」という方は是非参考にしてみて下さいね
化物語 第4話 あらすじ
第4話『まよいマイマイ 其ノ貮』
阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎが公園で出会った少女、八九寺真宵。迷子になり目的地にたどり着けないという彼女を、戦場ヶ原ひたぎと共に送り届けようとする阿良々木だが――。
『化物語』西尾維新アニメプロジェクト公式サイトより
原作だとどの範囲?
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化物語 第4話『まよいマイマイ 其ノ貮』感想&解説
辿り着けない目的地
迷子の女の子・八九寺真宵を送り届けるために、元々この辺りに住んでいた戦場ヶ原に案内してもらいながら、阿良々木くんも含めて歩き始めた三人
八九寺は阿良々木くんにピッタリと張り付き、戦場ヶ原はその二人の前を歩いていきます
そんな道すがら、戦場ヶ原からこの辺りに昔住んでいた家があったという話が出ます
それを聞いた阿良々木くんが、言われた辺りを見てみるとそこには家は無く道しかない
区画整理によってガラッと変わってしまった光景
家も売ってしまっていたので、残っているとまでは思っていなかったものの、道になっているとまでは思っていなかった戦場ヶ原は少し落ち込みながらも、再び案内を始めました
そして、また歩き出す三人ですが、阿良々木くんはここで八九寺に住所の場所には何があるのかを聞いてみました
道案内をしてはいるものの、八九寺本人から言われてやっている訳ではないので目的地に何があるのか知らない
八九寺自身も最初は言わなかったものの、阿良々木くんからお小遣いをもらったことで気分を良くして、話すことにしました
そこには綱手さんという人が住んでおり、その人は八九寺の親戚にあたる人だという
それを聞いた阿良々木くんは「母の日くらい、家で親孝行してればいいのに」と言うものの、八九寺から「阿良々木さんには言われたくありません」と返されてしまいます
その言葉に「お前が何を知ってるんだよ!」と思わずツッコミを入れますが、八九寺からは「なんとなくです」と曖昧な答え
そこから少し阿良々木くんの話に切り替わり、この話は一旦切り上げ
そんな話をしながらも、道案内は続いていましたが、予想以上に入り組んでいる道に阿良々木くんは「よく一人でこんなところに来ようと思ったもんだ」と八九寺に話しますが、八九寺自身はこの道は初めての道ではないらしい
そうするとなぜ迷ったのかが気になった阿良々木くんですが、八九寺曰く、久し振りだからとのこと
その答えに関しては、「そんなところだろう」と納得できる内容ではあったので気にも留めずに歩いていると、「そういえば…」と八九寺から声をかけられます
八「そういえば、阿良々々木さんは――」
阿「々が一個多いぞ!?」
八「失礼。噛みました」
阿「気分の悪い噛み方してんじゃねえよ……」
そこから「誰だって名前を嚙むことはあります」と八九寺と阿良々木くんで楽し気なやり取りが続いていきます
すると阿良々木くんは唐突に戦場ヶ原から声をかけられます
ここまで、阿良々木くんと八九寺の会話に全く入って来ず、後ろすら振り向いてこなかった戦場ヶ原
彼女からもう一度メモの住所を教えて欲しいと言われ、阿良々木くんが伝えると、どうやら行き過ぎてしまったらしい
来た道を折り返すように再び歩き出す三人ですが、なぜか戦場ヶ原は再び目的地を行き過ぎてしまう
さすがに二度目となると疑問を感じる阿良々木くんですが、「区画整理で道が変わってしまったことが原因なのか?」と質問します
しかし、戦場ヶ原はそれを否定
家が無くなったり、道が変わったりしてはいるものの、昔の道も残っているため、構造的に迷うことがないと話します
そして、そのまま戦場ヶ原はGPSを使って目的地に向かおうとしますが、なぜか急に圏外となってしまいGPSも使えなくなってしまいます
その現象に驚く阿良々木くんと戦場ヶ原でしたが、八九寺だけは特に驚くこともなく、冷静に、二人に対して「多分、無理だと思います」と言います
わたしは、いつまでも、辿り着けないんです。お母さんのところには――辿り着けません。わたしは――蝸牛の迷子ですから
感想&解説
区画整理だったり、八九寺が向かおうとしている場所が綱手さんの家だったりと「まよいマイマイ 其ノ壹」以上に、この謎に関係してくるようなワードがどんどん飛び出してきました
そんな中で起きる不可思議な現象
ここまで会話劇として展開されてきましたが、怪異譚として本格的に話が進み出したAパートでしたね
そして、そんな中で繰り広げられる阿良々木&八九寺ペアの軽快なやり取りがまた面白かったですが、ここで今後《物語シリーズ》で恒例となってくる「失礼。嚙みました」が初登場!
キャラじゃなくてやり取りに対して登場シーンを語るというのも変な気がしますが、それほどまでに好きなやり取りですし、今後増えていくバリエーションの豊富さなどは、まさに”カミがかって”いる!
その巧みな嚙み方に今後も注目して言って欲しいところですね
なお、このやり取りに関しては《物語シリーズ》名物ということもあって、まとめた記事を書いたことがありますので、その巧みさが気になった方は是非参考にしてみて下さい
ちなみに、八九寺真宵役を演じられた加藤英美里さんは、この名前を嚙むシーンに関してはオーディションの段階では、しっかり嚙むかナチュラル目に嚙むかでかなり悩んだらしいです
ただ、この作品の場合、文字でどう嚙んだかが表現されるのでしっかり嚙んだ方がいいという方向性に決まったと「まよいマイマイ」の”あとがたり”で語られてましたね(わざと噛んでるからと言うのもありますけどねw)
また、このシーンでは演出面を二つとキャラコメを一つ語っていきますね
まず演出面ですが、一つ目は車のナンバープレート
基本的にこの作品に登場する車は白のオープンカーとなり、そのナンバープレートには話数を表す漢数字とパートが書かれています
この演出に関しては、車も含めてこのエピソード以降も同様になってくるので、車が登場したらその辺に注目しながら見てみると面白いかもしれませんね
そして、二つ目が阿良々木くんが八九寺に渡したお金に書いてあった”赤瀬川”の文字の意味
これはかつて、作家であり芸術家の赤瀬川原平が1963年に起こした出来事が起因した「千円札裁判」に由来するものです
ざっくりと概要を話すと、「オブジェとしての紙幣」に興味を持った赤瀬川原平が、千円札を模した芸術品を作ったことで起きたのがこの裁判になります
この裁判の内容と今回の演出を照らし合わせると、ようするにこの時の演出は、阿良々木くんは一万円札を渡してはいるものの、八九寺を騙して本物ではなく偽物を渡したということを表している演出になり、実際にはお金をあげていないということなんですよね(笑)
こういう知識が無いと伝わらない小ネタもちょくちょくあるんですが、分かっているとその演出の細かさに驚かされるのが《物語シリーズ》だったりします
つぎにキャラコメですが、これに関しては本編に添ったうえで、単純に面白いと思ったやり取りになります
箇所としては、八九寺がツーリングのことを「tour」ではなく、自転車のタイヤの数の「two」だと思い込んでいたというクダリ
キャラコメでもこのシーンに触れていて、羽川が八九寺に「本当にそう思っていたの?」と質問して、八九寺がそれに答えているんですよね
羽「聞いてみたいんだけど、このシーン、真宵ちゃんはボケとかじゃなくて、ほんとにリングがツーだから、ツーリングだと思ってたの?」
「まよいマイマイ 其ノ貮」キャラクターコメンタリーより
八「まあ。何故でしょうね。どうしてかツーリングって、バイクなイメージがあるんですよね」
羽「原型は普通にツアーなのにね。だったら電車での旅行はどうなるの?」
八「ミリオンリング」
羽「カッコいい……電車の車輪は百万個もないけど」
本人自身がツーリングについて明言はしていませんし、何となく間違えてしまう気持ちも分かるんですが、少なくとも電車はボケたねw
そのボケの中で、しっかりとカッコいいセリフをチョイスする辺り、さすがだなと思っちゃいました(笑)
久しぶりに羽川さん登場
目的地に向かおうとするもなぜか行き過ぎてしまったり、携帯も急に圏外になってしまってGPSも使えない
どうしても目的地に辿り着けない阿良々木くんたちは、怪異の専門家・忍野メメに相談を仰ぐことにしました
ただ、忍野自身は携帯電話を持っておらず、相談するにも直接会いに行くしかないので、彼が寝床としている学習塾跡へと戦場ヶ原が行く事になりました
最初は戦場ヶ原よりは付き合いのある阿良々木くん自身が行くことを提案したものの、戦場ヶ原から断られ、さらに真顔で囁くようにこう言い放ちます
その子と二人きりになんてしないで
子供が大嫌いな戦場ヶ原の気持ちもそうですが、八九寺自身も戦場ヶ原と二人にはなりたくないだろうと思った阿良々木くんは、八九寺と二人で浪白公園で戦場ヶ原が戻ってくるのを待つことにします
待っている間、阿良々木くんは、さきほど八九寺が口にした「お母さん」という言葉が気になり、八九寺にそのことを尋ねます
またもや八九寺は最初は答える気が無さそうだったものの、アイスにつられて色々話し始めました
- 両親はすでに離婚していて、”綱手”と言うのは母親の苗字
- 小学校三年生くらいまでは母親の苗字だったが、離婚してからは父親の苗字の八九寺に変わった
- 母親の家はいつでも来たい場所にはあるので、今日が母の日だから会いに行こうとしたという訳ではない
- そんな場所にありながらも、何度訪ねても、いつでも辿り着くことが出来ずにいる
- 蝸牛に遭ったかどうかというのは、よく分からない
それらを聞いた阿良々木くんは、その想いの健気さに素直に心を打たれ、自然と頭を撫でてやりたい気持ちになり、そのまま八九寺の頭に手を伸ばしていきました
すると突然、その手の指を八九寺に噛みつかれてしまい、その噛む強さは歯が肉に食い込むほど
あまりの痛さに阿良々木くんは拳を握りしめ、そのまま八九寺のみぞおちへと一撃食らわせます
もろにパンチを喰らった八九寺は倒れ込みながらも、口を離さなかったので、阿良々木くんはさらにみぞおちにもう一撃
八九寺はそれで失神し、やっと口を開けたところで、阿良々木くんの手は自由になりました
「ふっ――いや、笑えないな。二回目以降となっちまうと、ただ、むなしいだけのもんなんだな、勝利なんて……」
小学生女子を二回も殴りつけ失神させたあげくに、ニヒルを気取ってたそがれている男子高校生の姿が、そこにはあった。
ていうか、それも僕だった。
そんなニヒルを気取っている自分にドン引きしていたところ、阿良々木くんは不意に声を掛けられます
声を掛けてきた相手は同じクラスの委員長・羽川翼
日曜日なのに制服姿だった彼女は、とある事情から家に居づらく、日曜日は図書館もやっていないため散歩をしていたところ、この公園にやって来たらしい
そして阿良々木くんに、後ろで気絶している八九寺について質問し、そのまま八九寺の元へと近づいていきます
すると、タイミング良く目を覚ました八九寺に対して羽川が挨拶をするものの、八九寺は阿良々木くんと最初に会った時と同じように「話しかけないでください。あなたのことが嫌いです」と第一声を浴びせます
羽川はその言葉に凹むこともなく、「可愛いねー」と八九寺の頭を優しく撫で回しますが、それとあわせて、先程の阿良々木くんの指に噛みついたことに対してちゃんと謝るように八九寺に言います
さらに、阿良々木くんに対しても、叩いたなら叩かれたことを納得できるだけの理由を話さなければ駄目だとも話します
羽川のその対応ぶりに毒気を抜かれた阿良々木くんですが、羽川は特にそれ以上言及はせず、「八九寺が迷子でこの辺のどこかに行きたいのなら案内できるかも」と話します
それに関しては、既に戦場ヶ原に人を呼びに言ってもらっているということを伝える阿良々木くんですが、突然「戦場ヶ原」という名前が出てきたことに羽川は少し驚きます
ただ、前に阿良々木くんが戦場ヶ原を気にしていたことを知っていたので、逞しい妄想力で、取り敢えず納得します
そういうことであれば邪魔するのも悪いと思った羽川は、「戦場ヶ原さんによろしくね」とその場を去ろうとしますが、阿良々木くんは少し呼び止め、綱手さんの家を知らないか一応聞いてみることにしました
それに対して羽川は、少し考えたものの、「知らないわ。期待に添えず申し訳ないね」と謝りながら、浪白公園を去っていきました
その背を見送っていると阿良々木くんの携帯に着信が入ります
五月十四日 日曜日 十四時十五分三十秒
戦場ヶ原の携帯番号を入手した瞬間でした
感想&解説
「ひたぎクラブ 其ノ壹」冒頭から約三話ぶりに羽川さんの登場です
なんかこう彼女が登場すると、場の空気が締まると言うかちょっとした緊張感(怒られるかもみたいな)が走るのはなんなんでしょうね(笑)
本当にちょっとしか出てこないのに、羽川の存在感の強さは他のキャラにはない独特なものを感じます(個人的にですけどね)
そして、そんなちょっとの出番の中で、サラッと良いことを言っていくところはさすが委員長
「叩かれたら叩かれた方が納得できる理由を言わなければいけない」という至極当たり前のことであり、さらにアニメではカットされていましたが、原作だとこの後に「話せばわかるって、そういう意味だよ」と言う言葉が続くんですが、これは確かに、その通りだなと感じたやり取りですね
何が悪くて、何に対して怒られ、何故叩かれ叩いたのか
話をして互いに分かり合うことこそが、「話せば分かる」という意味なのかなと感じたセリフです
そして、演出面の話になりますが、このセリフを言った時の羽川の映し方がこれまた見事
叩かれた理由を言わなければいけないと言った時に、羽川の顔をアップにしていきながらも、眼鏡を光らせて目を見えないようにしている演出は、羽川が抱える事情や過去の出来事も相まって、かなり意味のある演出となっていました
これに関しては、『化物語』の「つばさキャット」でも描かれる部分ではありますが、叩かれる云々に関しては『猫物語(黒)』を見た方がより深く刺さる部分でしたね
そして、このシーンでは解説を一つ
八九寺の母親の苗字である”綱手”
私自身、この名前を聞いた時にジャンプで連載されていた『NARUTO』に登場する5代目火影の千手綱手が真っ先に思い浮かんだんですが、意外にこれ当たらずとも遠からずだったみたい
綱手という名前は、江戸時代に書かれた『児雷也豪傑譚』という書籍に登場する、ナメクジを操る美女の名前として登場してきます
さらに、この作品には蝦蟇を操る児雷也や蛇を操る大蛇丸など有名な”三すくみ”も描かれているので『NARUTO』の元ネタはこの本なんでしょうね(調べてないので詳細は不明)
そして、「綱手=ナメクジ」と考えると、蝸牛の迷子である八九寺との因果関係の強さは言わずもがな
「蝸牛から殻(=家)を無くした姿がナメクジに見える」と考えると、八九寺真宵と蝸牛の繋がりはより一層強く感じますね
一応補足的な意味で説明すると、蝸牛とナメクジは見た目は似ていますが、別の生き物です
蝸牛から殻を取ればナメクジになるという訳ではないので、お間違えないように
迷い牛
「迷い牛」
電話越しから聞こえてくる忍野の声は、すごく眠そうでした
実際、寝ていたところを戦場ヶ原に起こされたらしく寝起きらしい
そんな状態でも怪異について話を始め、八九寺が行き逢った怪異は「迷い牛」だと阿良々木くんは聞かされます
その説明を聞いている最中、忍野のところにいる戦場ヶ原が忍野に何か話しかけたようで、それを聞いた忍野は何かに納得した様子でしたが、阿良々木くんには戦場ヶ原が何を言ったか聞こえませんでした
その後、阿良々木くんは忍野からあまり安易に頼らないでほしいことや、廃墟みたいなところで寝泊まりしている男の所に女子高生を一人で来させるものじゃないなどと諌められたものの、納得出来ることではあったので特に反論もしませんでした
そのやり取りの後、忍野は今回の件に関しては戦場ヶ原に解決法を教えておくから、阿良々木くんはそこで待っているように伝えます
前回の戦場ヶ原の時の儀式とは違う対応方法に戸惑う阿良々木くんですが、忍野曰く、今回の場合は神ではなく幽霊の類だからこの方法で大丈夫とのこと
さらに、今回の件に意味を持たせているような八九寺の名前について語り、それについて「阿良々木くんが最初に気付いてくれてればよかったんだけどね」と話します
阿良々木くんはその言葉の意味が分からなかったものの、忍野は特に深くは話さず、戦場ヶ原に詳細は話しておくと言って電話を切りました
最後に、「素直に教えてくれればいいけどね」と付け加えて
その言葉の意味も分かりませんでしたが、取り敢えず「迷い牛」についての解決の目処は見えてきたので、そのまま近くにいた八九寺に伝えます
電話で話す声を聞いていた八九寺は、あまり解決できる感じがしていませんでしたが、それよりも言っておきたいことがあったので、阿良々木くんに「それはともかく…」と言って言葉を続けました
わたしはお腹が空いていますよ?
感想&解説
「迷い牛」の名前が登場したのはアバンパートなんですが、Bパートの後半で話をする忍野の説明と繋がっている部分だったので、ここでは一緒にさせていただきました
ついに怪異の正体が判明し、解決の目処は立ったものの、忍野が残した意味ありげな一言
まだまだ謎は残されていますが、阿良々木くんは無事に八九寺を目的地に送り届けることが出来るのか見物ですね
そして、ここのシーンでは忍野が「迷い牛」についての説明をしていましたが、その時の表現方法がかなり斬新でした
この演出に関しても、見ていて飽きさせない演出の一つだと思うんですが、少し知識が無いとわかりにくいものもあったのは正直なところ
なので、自分が分かった範囲で2つだけ、その演出の解説をしていきます
まず、「八九=厄」に通じると言った説明をしていた部分
”厄”の漢字の周辺に数字が4つ表示されていたんですが、これは俗にいう不吉な数字の数々ですね
意味は諸説ありますが「42」は”死に”、「13」は”13日の金曜日”、「666」は”悪魔の数字”、「9」は”苦”
その数字に向かって矢印が伸びているのを考えると、”厄(災い)は不吉を齎す”というのを1枚絵で表現した演出なんだと感じ取れますよね
次に、阿良々木くんが忍野と話していた際の携帯の画面に表示されていた九九
「八九」にちなんで8の段が表示されたのは分かると思うんですが、1ヵ所おかしな答えがありました
それは「8×8=2323」
自分は初めこれの意味が分からなかったので少し調べてみたんですが、これは「はっぱふみふみ」と読むみたいで、この言葉は昭和44年に放送されていたパイロット万年筆の名ゼリフのようです
この言葉は大橋巨泉さんがアドリブで入れたセリフだったみたいなんですが、言葉の意味が分からないながらも、その面白さに視聴者は惹かれ、当時は一躍流行語になったそうです
さらに、もう一つ演出面での解説を
この「まよいマイマイ 其ノ貮」のラストは、八九寺の「わたしはお腹が空いていますよ?」で終わっているんですが、これは新房監督の提案によるものです
ここは原作では特に章で区切られている箇所とかではなく、本当に何てことない一言
ただ、アニメではここで区切ることで、八九寺の可愛さが際立っているように描かれています
この『化物語』では、「ひたぎクラブ」の時からキャラの魅力を損なわないような描き方や見せ方がされてきていますが、そういう一挙手一投足が与えるキャラの印象というものも大事にして描かれているからこそ、原作通りやそれ以上の魅力を引き出せているんでしょうね
まとめ
化物語 第4話『まよいマイマイ 其ノ貮』の感想と解説でした!
今回も様々な演出が施されていましたが、この「まよいマイマイ 其ノ貮」に関しては、少し知識がないと分かりにくい演出が多かったですね(笑)
私自身、そんなに知識量が豊富じゃないので、初めて見た時は「どういうこと?」と思うシーンが結構ありましたw
ただ、そういうのの意味が分かった後に改めて見直してみると、芸の細かさと言うかその遊び心と言うか、内容以外にも一つ一つのカットで楽しめるようになってくるんですよね
そして、本編ではここまで様々な伏線が張られてきましたが、いよいよそれも次回で全回収!
怒涛の勢いで解決されていく疑問の数々もさることながら、神回と呼ぶにふさわしい話数が「まよいマイマイ」のクライマックスである「まよいマイマイ 其ノ参」になります
八九寺真宵が、母親の家にたどり着けない理由。それは、やはり怪異と関係があった。忍野メメからアドバイスを得た戦場ヶ原ひたぎは、阿良々木暦に驚くべき事実を告げる。
『化物語』西尾維新アニメプロジェクト公式サイトより
忍野からアドバイスを聞いた戦場ヶ原が告げる驚くべき事実とは?
アバンからラスト1秒まで見逃し厳禁の話数となっていますので、ガッツリ楽しんでいきましょう!
それでは今回はこの辺で!
また会いましょう