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『ARIA The CREPUSCOLO』感想&解説 見ておくとより楽しめる5つのエピソードも紹介!

どうもウハルです!

2021年3月5日(金)より劇場公開された映画『ARIA The CREPUSCOLO』を先日観賞してきましたが・・・

めちゃくちゃ素晴らしかった!

ARIAシリーズは、作品の世界観ありふれた日常の中にある些細な出来事も特別なものへと昇華してくれるエピソードの数々それらを見事に表現してくれる作画と音楽

それらが合わさって、1話1話が見た人の『特別』にしてくれるような癒し系の作品です

それを劇場で味わえるなんて幸せ以外の何ものでもなかった(笑)

そんなARIAシリーズの後日譚であり、新エピソードである映画『ARIA The CREPUSCOLO』の感想を語っていきます!

なお感想や『ARIA』シリーズを語る都合上、映画内の重要な部分は避けますがネタバレがありますのでご了承ください

そして、今回キャラ紹介を書かせて頂きましたが、映画版のキャラ紹介の為、完全にTV版のネタバレになっています

ただ、ARIAシリーズは作品の世界観が大変魅力的な作品なので「ネタバレ=つまらない」という訳ではないと思っていますが、「どうしても嫌だ」という方は、キャラ紹介を飛ばすか、ブラウザバックをオススメします

また、「ARIAシリーズを見たことが無いけど気になっている」と思っている方の為に、これを見ておくと映画が楽しめる5つのエピソードをご紹介いたします!

はっきり言ってしまえばARIAシリーズ自体、どのエピソードも未視聴でも楽しめると思っています

今回の映画に関しても、登場人物の細かい相関関係を知らなければ楽しめないという訳ではないと思っているのでシリーズ未視聴でも問題無いと思っています

ただ、今回の映画で「あの時に・・・」みたいな感じで、過去のエピソードの話に触れる時があるので、そのエピソードを見てから『ARIA The CREPUSCOLO』を観るとより楽しむことが出来、感動出来ると思いますので、そちらも併せてご紹介いたします!

『ARIA』作品とは

作品概要

「ARIA」は天野こずえさん原作のファンタジー作品になります

天野こずえさんは、2020年3月現在は「あまんちゅ!」を連載中

「ARIA」は連載当初は「AQUA」と言うタイトルでしたが、連載誌が変わりその時にタイトルが変わりました

原作コミックスは全12巻、完全版が全7巻と刊行され、2020年1月時点で累計発行部数は460万部を突破しています

物語は惑星改造によって「水の惑星・アクア」へと生まれ変わり、その惑星の観光都市の一つであるネオ・ヴェネツィアが舞台

その観光都市で、一人前の水先案内人であるウンディーネとなるために、地球(マンホーム)からやって来た15歳の少女・水無灯里を中心に、温かくて感情豊かな日常が描かれています

アニメに関しては2005年に放送を開始

OVAも含めると全5シリーズが放送・公開されました

ARIAシリーズ
  • ARIA The ANIMATION(第1期)
    • 全13話
  • ARIA The NATURAL(第2期)
    • 全26話
  • ARIA The OVA-ARIETTA-(アニメオリジナル)
    • 全1話
  • ARIA The ORIGINATION(TVアニメ最終章)
    • 全14話
  • ARIA The AVVENIRE(蒼のカーテンコール第1章)
    • 全3話

『ARIA The AVVENIRE』はTVアニメ最終章の後日譚です

TVアニメ10周年を記念したプロジェクト《蒼のカーテンコール》として公開された1作品目となり、『ARIA The CREPUSCOLO』は2作品目になります

主要キャラ紹介(映画版)

ARIAカンパニー

  • 水無灯里(CV:葉月絵里乃)
    • ARIAカンパニーを経営するプリマ・ウンディーネ。物事の『素敵』を見つけることが非常に上手く、明るい性格。友達づくりの達人。通り名は「遥かなる蒼アクアマリン
  • アリシア・フローレンス(CV:大原さやか)
    • ”水の三大妖精”と称えられる内の一人で、通り名は「白き妖精スノーホワイト」。華麗な操舵術を持ち合わせ、多くのファンもいる。灯里にARIAカンパニーを引継ぎ、現在はゴンドラ協会の常務理事を務めている。
  • 愛野アイ(CV:水橋かおり)
    • ARIAカンパニーで働く新米ウンディーネ。過去に灯里のゴンドラに乗り、アクアとウンディーネの魅力を知り、ARIAカンパニーに入社した。
  • アリア社長(CV:西村ちなみ)
    • 青い瞳の猫を店の象徴とする業界の習慣に則って、ARIAカンパニーの社長となった猫。

姫屋

  • 藍華・S・グランチェスタ(CV:斉藤千和)
    • 老舗の大手水先案内店である『姫屋』の跡取り娘。灯里にとって、アクアで出来た初めての同業の友達。プリマ・ウンディーネ昇格後は、支店の運営も任されて忙しい毎日を送る。通り名は「薔薇の女王ローゼンクイーン
  • 晃・E・フェラーリ(CV:皆川純子)
    • ”水の三大妖精”の一人で、姫屋所属のプリマ・ウンディーネ。接客術が非常に匠。厳しい性格をしながらも、褒めるところはしっかり褒めるのが信条。通り名は「真紅の薔薇クリムゾンローズ
  • あずさ・B・マクラーレン(CV:中原麻衣)
    • 姫屋の支店で働く半人前のシングルのウンディーネ。ARIAカンパニーのアイやオレンジぷらねっとのアーニャとは練習友達。

オレンジぷらねっと

  • アリス・キャロル(CV:広橋涼)
    • オレンジぷらねっとにスカウトされた天才少女。人付き合いが苦手だったが、灯里や藍華と出会った事で克服していく。史上初の飛び級プリマで、期待の新星と注目されている。通り名は「黄昏の姫君オレンジ・プリンセス
  • アテナ・グローリー(CV:佐藤利奈)
    • オレンジぷらねっと所属のプリマ・ウンディーネ。かつては”水の三大妖精”の一人だった。業界随一のカンツォーネの歌い手として知られ、現在はオペラ歌手としても活動中。ドジっ子。通り名は「天上の謳声セイレーン
  • アーニャ・ドストエフスカヤ(CV:茅野愛衣)
    • オレンジぷらねっと所属のシングルウンディーネ。口癖は「シベリア送りですっ」だが、意味は本人も良く分かっていない。あずさと一緒に居た時にアイと出会い、そのまま練習友達になる。

『ARIAThe CREPUSCOLO』あらすじ&感想

あらすじ

ネオ・ヴェネツィアの街が、落ち葉の絨毯で彩られる秋。オレンジぷらねっとで修業の日々を送るアーニャには、気がかりなことがありました。お互いに多忙なこともあり、長い間会えていない先輩のアリスとアテナ。そのせいで元気がないアテナに対し、アリスはなぜか会うのを避けている様子なのです。友達のアイとあずさにも協力してもらい、先輩たちが絶対に会える方法を探す中、アーニャは今の自分だからこそ見える“景色”があることに気づかされるのでした……。

「ARIA The CREPUSCOLO」公式サイトより

なお、今回の「ARIA The CREPUSCOLO」の主題歌を歌う安野希世乃さんの「echoes」がスペシャルPVとして動画があります

ARIAの世界観に非常にマッチした優しい歌声と音楽は、聞き惚れてしまいますね

「echoes」スペシャルPV

感想&解説

構成される「3つ」の物語

パンフレットを見てみるとFIRST HALF、SECOND HALFと2つで分けられていますが、個人的には3つの物語で構成されていると感じました

1つ目が「アーニャが今見える”景色”」、2つ目が「アリスがアテナから貰ったもの」、3つ目が「アテナがアリスに伝えたかった事」です

詳細を語ると盛大なネタバレになるので、少し避けて語ります

1つ目の「アーニャが今見える”景色”」ですが、先輩であるアリスがアテナに会う事を避けているように感じ、何とか出来ないかとアーニャは考えます

それと同時に、「アーニャがウンディーネとしてここにいる理由」についても考えていました

そんな時、幼い頃からの友人で、一人前のシルフ(エアバイクを使って空から荷物の配達をする仕事)を目指しているアレッタと会い、小さい頃の思い出話をします

幼い頃に夢見た”景色”と現在見える”景色”を改めて知り、アーニャは前に進んでいくというお話です

2つ目の「アリスがアテナから貰ったもの」ですが、何かに悩んでいる事をアーニャに見透かされたアリスが「自分は先輩失格だ」と落ち込み、過去にアリスがアテナから教えてもらった大切なことについて語ります

それは、大人になるにつれて「ドキドキワクワクが無くなってしまうのでは?」と言うアリスの疑問に対して、灯里や藍華の協力の元、アテナが一つの答えを示す為にひと芝居打った時のお話です

3つ目の「アテナがアリスに伝えたかった事」ですが、過去に行われたアリスのプリマ試験の時にアテナが伝えられなかった想いを伝える話です

そして、アリスがアテナに会うのを避けていた理由やウンディーネに憧れたキッカケもこの時に語られます

この3つの物語は、心地よく奏でられるメロディーのように紡がれ、1つの素晴らしい作品として完成してるように感じました

アテナとアリスの謳

PVでも少し登場していますが、今回のエピソードではアテナとアリスがカンツォーネを謳うシーンがあります

このシーンの迫力と感動がとてつもない!

元々TVアニメの時から素晴らしい歌声と音楽を奏でていた河井英里さんの歌声でしたが、そこに広橋涼さんのアリスが加わる事で、今回の映画でのエピソードやTVアニメで紡がれてきたエピソードの数々が蘇ってきて、さらに素晴らしいものとなっていました

そして、カンツォーネが謳われたフェニーチェ劇場

アテナがデビューした時にTVアニメでも登場していますが、細部まで描かれたのは今回の映画が初めてです

3DCGで描かれているんですが、美しく描かれた劇場を使った感動的な演出は非常に迫力がありました

二人が謳うカンツォーネに合わせたカメラワークや劇場を使った演出は感動ものです

アテナ役を演じた佐藤利奈さん

佐藤利奈さんが演じたアテナですが、実は今回が初担当になります

元々は声優の川上とも子さんが担当されていましたが、2011年に亡くなられ、その後を引き継いだ形で演じられました

これはパンフレットの対談にて語られていますが、佐藤監督はアテナ役に関してはかなり悩まれたそうです

というのも、佐藤監督の中で「アテナ=川上とも子さん」で完成しており、他の方のイメージが湧かなかったそうです

そんな中で、佐藤利奈さんが出演されている作品を目にしたところ、「この方なら」という事でオファーし、実際に演じてもらったところ、出演者の皆さん含め「アテナさんがいる!」となったそうです

また、同じくパンフレットにて佐藤利奈さんのコメントがあるんですが、アテナを演じる上で「皆さんの中にいるアテナさんを大事に引き継いでいきたい(パンフレット 47ページより)」と語っています

私自身も実際に映画で見て、全く違和感がありませんでした

TVアニメの時同様、ドジっ子ぶりの中にも面倒見のいい優しさに溢れたアテナさんが見事に表現されていたので凄く嬉しかったです

今回の映画からARIAを知った方でも、問題なくTVシリーズのアテナさんを知ることが出来るのでご安心ください

映画がより楽しめる5つのエピソード

最初にも語りましたが、ARIAシリーズに関してはどのエピソードも初見から楽しめる作品だと思っています

なので、いきなり今回の映画から見始めても問題無いと個人的には思っていますが、触れておいた方がより一層楽しむ事が出来るのは事実です

ただ、ARIAシリーズを全て見ようと思うと全57話になり、時間が無いとさすがに厳しい(笑)

そこで、今回の映画『ARIA The CREPUSCOLO』で触れられていたエピソードを5つ紹介し、「これを見ておけば映画をより楽しめる5つのエピソード」をご紹介いたします!

ARIA The NATURAL

第25話 その出逢いの結晶は・・・

ネオ・ヴェネツィアに暦の上の“秋”がやってきた日、合同練習から戻った灯里たちを水の3大妖精が待っていました。意味深な笑いを浮かべる偉大な先輩を前に、嫌な予感を否定出来ない藍華が口を開きます。「もしかして、また特訓ですか?」「…ま、そう言えなくもないな」。アリシアさんたちが灯里たちに用意していたもの、それは大変だけど素敵な修業でした。

TVアニメ「ARIA The NATURAL」公式サイトより

このエピソードにて『レデントーレ』というお祭りが登場します

今回の映画では、そのお祭り当日のお話やその時の写真などが登場するので、こちらのエピソードを見ておくと祭りの詳細や写真を見た時に懐かしさを覚えます

さらに、この時のエピソードで登場する暁は映画でも登場するので、初見の方ならどういうキャラかを知る上でもピッタリのエピソードです

ARIA The ORIGINETION

第4話 その明日を目指すものたちは・・・

今日も大忙しのARIAカンパニー。灯里はアリシアさんの役に立ちたいのですが、シングルの立場ではできることが少なくて…。そんな灯里にアリシアさんはシングルでもお客様を乗せられるトラゲットのお仕事を勧めてくれるのでした。トラゲットのお仕事の日。乗り場に着いた灯里は、いろいろな水先案内店から集まったウンディーネに混じって少しドキドキです。そして灯里は、オレンジぷらねっとのアトラと杏、それに姫屋のあゆみの4人で持ち場を担当することになったのですが…。

TVアニメ「ARIA The ORIGINETION」公式サイトより

このエピソードにて登場するアトラ、杏、あゆみの3人は今回の映画でも登場します

映画の物語に大きく関わってくるわけではありませんが、セリフありで登場するので「どんなキャラクターなのか?」を知る意味ではこのエピソードが一番です

余談ですが、この3人を演じている声優さんが凄い豪華(笑)

アトラ=桑島法子さん、杏=阿澄佳奈さん、あゆみ=白石涼子さんと超豪華メンバーです

第9話 そのオレンジの風につつまれて・・・

アリスがついにミドルスクールを卒業。これからずっと灯里や藍華と一緒に練習できる!アリスがひときわ気合の入った合同練習をしたその夜、アテナさんは明日ピクニックに行こうとアリスを誘うのでした。そして翌朝。今日は一日、アテナがお客さんでアリスがウンディーネの役で通す、というアテナの提案を受けて立つアリス。そして…。「お客様、お手をどうぞ。」初めて見せるアリスの柔らかで自然な笑みに、アテナさんは驚くのでした。

TVアニメ「ARIA The ORIGINETION」公式サイトより

アリスがプリマになった時のエピソードになります

アテナが「伝えられなかった想い」はこの時のエピソードと関係しています

第11話 その変わりゆく日々に・・・

姫屋のサロンで一人思い悩む晃さん。会社のウンディーネたちがアリスの飛び級昇格の噂話をしているのを耳にして、藍華のことが心配になってしまいます。意を決した晃さんはジェラート屋へと藍華を誘い出します。でも話を切り出せないでいる晃さんに藍華は自分から決意を語り始めました。その想いを受け止めた晃さんは藍華にある提案をするのです。一方のアリスは、今までのように灯里や藍華に会えないほど忙しい日々を送っていました。

TVアニメ「ARIA The ORIGINETION」公式サイトより

このエピソードは、Aパートが藍華、Bパートがアリスの話になります

映画に関係してくるのはBパートですが、藍華の立場や前向きな明るさを知る意味では1話通して見ても損はないと思います

なお、Bパート部分でアリスはあまりの忙しさに灯里と藍華に久しぶりに会いたくなるんですが、「会う口実がない」と一人で悩み、「このままずっと会えないのかな」と落ち込みます

その時の出来事を映画では少し触れています

ARIA The AVVANIRE

先輩の灯里に同乗してもらい、今日もゴンドラの練習に励むアイ。そのさなか、灯里は運河を行き交うゴンドラの中に藍華とアリスの姿を見つけます。プリマ・ウンディーネになってからというもの、忙しくてなかなか会うことができないでいた3人。ほんの短い時間とはいえそれが叶った“みらくる”に、灯里は過去のある出来事を思い出し、アイに語り始めます。それは、現役時代に多忙を極めていたアリシアの誕生日にまつわる話で……。

TVアニメ「ARIA The AVVANIRE capitolo1.その逢いたかったあなたに・・・」より

TVアニメシリーズの後日譚のエピソードであり、《蒼のカーテンコール》の第1章になります

このエピソードにてアイ、あずさ、アーニャの出会いが語られます

こちらも劇場公開作品となっており、放映時間は60分なんですが、今回の映画同様『素敵な時間』をくれる作品です

「ARIA The AVVENIRE」本予告

まとめ

ARIAシリーズは見た人に数々の『素敵』を与えてくれる作品です

日常のありふれた風景をいつもと違った景色に変え、次の日からは「キラキラした1日」を見せてくれます

そして、ARIAに登場するキャラたちが言うセリフは「今、誰かに言って欲しかった言葉」にも溢れています

今回の『ARIA The CREPUSCOLO』ではオレンジぷらねっとのアリス、アテナ、アーニャ視点でそれらの数々が表現されていました

彼女たちが見せてくれる『素敵』を是非劇場で味わってみてくださいね!

それでは、今回はこの辺で!

また会いましょう

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