どうもウハルです!
京都アニメーション制作の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の各話あらすじ紹介と解説
そして、おすすめの視聴方法3つをご紹介いたします!
ひとつ言ってしまうと、私は2018年1月放送時、リアルタイムで見ていませんでした。(何で見てなかったのかは覚えてませんが・・・)
その後、2020年4月に再放送がありましたが、これも7話までスルーして8話から録画したんですよね。(この時は新作アニメが被ってて、途中で見るのやめて録画し始めた記憶があります)
「じゃあ何で見たんだよ?」と言った感じですが、理由は「2020年9月に劇場公開されることを知ったから」が決定打でしたね
もともと、「泣ける作品」とか「見た方が良い」とか「京都アニメーション作品」とかそういうのはネットで知ってたんですけど、「劇場公開するし、話題になってるから見てみようかな」と言う軽い気持ちで見始めたのがキッカケです
そしたら、号泣ですよね
泣きすぎて脱水症状になるんじゃないかってくらい泣きました(笑)
こんなに泣いたのは同じ京アニ作品の「CLANNAD」以来だと思います
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の世界にここまで引き込まれたと思えた理由は次の3つです
この辺りが本当に心に刺さり、涙腺が崩壊してましたね
その辺りの感想は以前別記事にて語っていますのでそちらをご参考ください
感想記事
前置きが長くなりましたが、以前は感想のみでしたので今回は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の各話あらすじと各話解説をご紹介いたします
また、Blu-ray&DVDの特典のオーディオコメンタリーと購入特典のブックレット内にある小ネタを一部抜粋しながらご紹介いたします
本編を見た時に製作に携わった方々のこだわりを知りつつ、「あ、ホントだ」みたいな感覚で楽しんでいただければ、より「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の魅力が伝わると思います
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」とは
あらすじ
とある大陸の、とある時代。大陸を南北に分断した大戦は終結し、世の中は平和へ向かう気運に満ちていた。戦時中、軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍を離れ大きな港町へ来ていた。戦場で大切な人から別れ際に告げられた「ある言葉」を胸に抱えたまま――。街は人々の活気にあふれ、ガス灯が並ぶ街路にはトラムが行き交っている。ヴァイオレットは、この街で「手紙を代筆する仕事」に出会う。それは、依頼人の想いを汲み取って言葉にする仕事。彼女は依頼人とまっすぐに向き合い、相手の心の奥底にある素直な気持ちにふれる。そして、ヴァイオレットは手紙を書くたびに、あの日告げられた言葉の意味に近づいていく。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」公式サイトより
メインキャラ紹介
- ヴァイオレット・エヴァーガーデン CV:石川由依・・・戦う事しか知らなかったため、人の気持ちが理解出来ない事が多い。上官のギルベルトから言われた「愛してる」の意味を知りたくて、C.H郵便社にて手紙の代筆の仕事である「自動手記人形(ドール)」として働く
- ギルベルト・ブーゲンビリア CV:浪川大輔・・・貴族の名家に生まれ、陸軍少佐となった。戦時中にヴァイオレットと出会い、文字の読み書きなどを教える。ヴァイオレットにとって大切な存在
- クラウディア・ホッジンズ CV:子安武人・・・ギルベルトの士官学校時代の親友。陸軍中佐だったが、戦後はC.H郵便社を立ち上げる。ギルベルトの頼みで、ヴァイオレットの面倒をみている
- ベネディクト・ブルー CV:内山昂輝・・・ホッジンズとは旧知の中で、C.H郵便社にて配達員(ポストマン)として働いている
- カトレア・ボードレール CV:遠藤綾・・・C.H郵便社にて働く「自動手記人形(ドール)」の一人。非常に優秀でしばしば指名を受けて仕事をしている。先輩として後輩たちをまとめている
- エリカ・ブラウン CV:茅原実里・・・C.H郵便社にて働く「自動手記人形(ドール)」の一人。ネガティブな性格で、自分に自信が持てずにいる
- アイリス・カナリー CV:戸松遥・・・C.H郵便社にて働く新人「自動手記人形(ドール)」の一人。この仕事に就くために田舎から出てきて、有名になれるように意気込んでいる
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 各話あらすじ&解説
第1話「愛してる」と自動手記人形
第1話 あらすじと解説
「道具」として生きてきた感情を持たない一人の少女。その名はヴァイオレット。戦争が終わり、新たな時代が始まろうとしていた。戦場にて負傷したヴァイオレットは病院のベッドで目が覚め、負傷により無くした両腕は銀色の義手へと変わっていた。そこへ、ヴァイオレットの上官だったギルベルトの親友であるホッジンズが訪れる。ホッジンズは、ギルベルトに代わり、ヴァイオレットを迎えに来たと言う。二人は港町の「ライデン」に向かい、そこでヴァイオレットはホッジンズが経営しているC.H郵便社にて働くことになる。その職場で、代筆の仕事「自動手記人形(ドール)」と出会い、ギルベルトが最後に残した言葉「愛してる」の意味を知る為にドールとして働きたいとホッジンズにお願いする
この時のヴァイオレットは「道具」として生きてきた為、命令が無いと食事もとろうとしないほどの人間でした
逆に言うと、命令と判断すると休憩もとらずに仕事をしたり、時間外に配達をしたりします
まだ、感情が分からないヴァイオレットは、言葉の中に含まれている感情が分からず、言われたことをそのまま受け入れて実行すると言った感覚で、いわゆる「普通」とはズレています
なお、ブックレットの美術設定の部分に記載がありますが、この話で登場し、今後も登場してくるレストランがあります
店名は「ケーニギン デア オルヒデー」(明確に和訳されてなかったのでググってみたところ、ドイツ語で「蘭の女王」みたいですね)
草花に囲まれ、花の絵画も飾ってあるレストランなので、お店の雰囲気にピッタリの店名です
美術監督の渡邊さんが「店名が見えること自体はありませんでした」と書かれているので、「店名にちなんだ雰囲気のお店なんだ」と思って見ていただければと思います
第2話「戻ってこない」
第2話 あらすじと解説
C.H郵便社の「自動手記人形」として働くことになったヴァイオレット。しかし、「自動手記人形」は人の想いを代筆し手紙にする仕事の為、誰も向いているとは思わなかった。それは同じ職場で働くエリカも同じ気持ちでいた。事実、相手の感情が分からないヴァイオレットがする代筆には、依頼人からの苦情が届く。エリカは向いていない仕事を続けるヴァイオレットに「どうしてこの仕事がいいのよ?」と質問する。その答えは、仕事に自信が持てなかったエリカにとって落ち込んだ心に光が差す答えだった
人の感情が理解できないヴァイオレットの代筆は「真っすぐ過ぎる手紙」を書きます
例えば交際を申し込まれた女性が相手に送る男性の手紙の代筆で、「付き合いたいけど簡単な女だと思われたくない」と言う意味で依頼しますが、それを聞いたヴァイオレットはそのまま「私には好意がない」と代筆します
当然、依頼した女性は激怒し文句を言った後、その場で泣き崩れます
まだまだ、相手の気持ちを理解できないヴァイオレットが今後どのような人たちと出会い、感情を理解していくのか注目してください
また、普段感情を出さないヴァイオレットが、ギルベルトに似た人の後ろ姿や無くしたと思っていたギルベルトの瞳の色に似たブローチが手元に来た時の浮かべる表情を見ると、ヴァイオレットにとってどれだけギルベルトが「大切な存在か」と言うのがよく分かります
第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」
第3話 あらすじと解説
自動手記人形の育成学校に通う事になったヴァイオレットは、そこで同じ学校に通うルクリア・モールバラと出会う。ヴァイオレットは、タイプの速さなど技術面において優秀な成績を収めるが、ルクリアの両親に宛てた手紙を代筆した内容はとても手紙と呼べる内容ではなかった。ヴァイオレットを励ますルクリアだが、実はルクリアには本当に手紙を出したい人がいた。それは、ルクリアの兄・スペンサー。ヴァイオレットはルクリアの想いを綴り、1枚の手紙をスペンサーに届ける
ヴァイオレットが人の想いを手紙として代筆出来たのは、これが初めてになります
報告書のような文章しか書くことが出来なかったヴァイオレットが、純粋ゆえに書いた「本当に真っすぐな言葉」は心に刺さりました
そして、この話数で登場する「ライデンの夕焼け」は作画の凄さを物語っています
なお、石立監督がオーディオコメンタリーで語っていますが、この話の演出を担当された北之原さんのこだわりで「涙の流し方」があったそうです
絵の表現として「涙が溜まってそのまま流れる」ではなく、「目の表面が潤んでキラキラしてから流れる」という風にしたかったそうです
その為、涙のシーンで下瞼の所に溜まった涙はキラキラした表現になっています
総作画監督の高瀬さんは、この方法に感銘を受けて、5話と10話にも同じ技法を取り入れたそうです
第4話「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」
第4話 あらすじと解説
C.H郵便社で働く新人ドールのアイリス・カナリーに初めての依頼の指名が来る。依頼主の住所が自分の故郷だと知り喜ぶが、依頼主の名前に記憶は無かった。それでも、初めての指名に舞い上がるアイリスだが、ケガをして代筆が出来なくなってしまう。そこで、アイリスと一緒にヴァイオレットが付き添う事に。依頼主の元に向かった二人を待っていたのは、アイリスの両親だった。両親は、なかなか帰ってこないアイリスに会うために偽名で依頼をしていたのだ。その後、アイリスの誕生日パーティーを開きつつ、花婿を決めるために両親が決めた候補者を集める。その中には、アイリスが過去に失恋した相手も呼ばれていて、ショックのあまりパーティーを逃げ出す。落ち着きを取り戻したアイリスはパーティーを台無しにしてしまった謝罪をするためにヴァイオレットに代筆を依頼する。そこでヴァイオレットは「両親にも手紙を書いてはどうか」と勧める
ここの話でヴァイオレットが「人の気持ちを理解する事の難しさ」を語るシーンがあります
このシーンは気持ちを理解する事の難しさを語るだけでなく、ヴァイオレット自身が一生懸命気持ちを理解しようと必死になっているのもよく分かるシーンとなっていて、ヴァイオレットの表情も含めとても印象的なシーンでした
そして、「手紙なら素直に言えない心の内も届けられる」と話すヴァイオレットは、少しずつ人の気持ちを理解していっているように感じました
第5話「人を結ぶ手紙を書くのか?」
第5話 あらすじと解説
ヴァイオレットは数々の手紙の代筆をするようになり、貴族の間でも話題になり始めていた。そんなヴァイオレットの元に、隣国に嫁ぐ王女・シャルロッテが国民に公開するための恋文の代筆の仕事をすることになる。ヴァイオレットは見事な恋文を代筆し、相手国の王子・ダミアンからも恋文が届くがシャルロッテの顔は晴れない。数年前に1度だけダミアンに出会っていたシャルロッテは、ありのままで接してくれたダミアンにその時恋をした。しかし、届いた手紙からダミアンの本心が見えないという。「本当の気持ちが知りたい」と泣くシャルロッテに、「あなたの涙を止めて差し上げたい」とヴァイオレットはある提案をする
この話では、シャルロッテとダミアンの恋愛の部分も純粋で良いんですが、シャルロッテと宮廷女官のアルベルタとの関係も見ていただきたいポイントです
シャルロッテの親代わりとして、ずっとそばにいたアルベルタとの絆
終盤の二人のやり取りのシーンは感動しました
そして、表情がほとんど変わらなかったヴァイオレットがエンディング前のシーンで浮かべる表情はさらにこの話の良さを引き立ててくれます
なお、ヴァイオレットが恋文の代筆がうまくなっていますが、それはExtra Episodeの件があったからというのも一つの理由となっています
Extra Episodeにて恋文の勉強をしていたからこそ、知識があったんですね
第6話「どこか星空の下で」
第6話 あらすじと解説
シャヘル天文台の図書館には、多くの古書が保管されていた。古書の写本の補佐として、大陸中から自動手記人形を呼ぶことになり、その中にはヴァイオレットもいた。二人一組で仕事をする事になり、ヴァイオレットは天文台の写本課で働くリオンと組むことになる。リオンは、父を追いかけて出ていった母に置いて行かれた過去があり、自動手記人形の女性たちを母と重ねて嫌悪していた。しかし、ヴァイオレットも孤児で親の顔も知らないという事を知り、ヴァイオレットに対して特別な感情が芽生え始める。そして、リオンは200年に一度訪れるアリー彗星を一緒に見ようとヴァイオレットを誘う
ここでのお話に出てくるアリー彗星のシーンですが、作画が本当にきれいで息をのみました
こんな景色を実際に見てみたいと思えるほどのシーンです
なお、この話で描かれている星空ですが、地球では見えるはずのない星空を世界観設定の鈴木さんに作っていただいたそうです
「あくまで、どこか知らない世界でのお話」として描きたかったとブックレットで石立監督が語っています
また、ここで登場するリオンの瞳の瞳孔の中には、リオンの母と同じハイライトが入っています
キャラクターデザイン・総作画監督の高瀬さんが「細かいところですが、気が付いてもらえていたらうれしいです」とブックレットにて語っていたので、ご紹介させていただきました
第7話「 」
第7話 あらすじと解説
湖畔にたたずむ屋敷に人気戯曲家オスカーは住んでいた。オスカーは戯曲の執筆の手伝いをしてもらう為、自動手記人形を呼ぶ。そこでやって来たのは、娘と同じ髪の色をしたヴァイオレットだった。真剣に仕事に向き合わないオスカーだが、それにはある理由があった。オスカーには大事な娘オリビアがいたが、父を一人残し、病により亡くなっていたのだ。それを聞いたヴァイオレットは「大切の人との別れの辛さ」に共感する。オスカーが生前にオリビアに聞かせていた子供向けの戯曲の完成の為に代筆を続けるヴァイオレット。その執筆中に、ヴァイオレットは生前にオリビアが使っていた日傘を見つける
数々の代筆の仕事をこなしてきたヴァイオレットは、最初に比べて「気持ち」が分かるようになってきています
「大切な人との別れの辛さ」を語る時に涙を流すヴァイオレットや、オスカーの書こうとしている戯曲の登場人物に感情移入が出来るようになっている部分は成長を感じました
そして、1話でのホッジンズとのやり取りの意味を理解したヴァイオレットの葛藤は切なくなります
作画に関して、この話の湖のシーンは必見です
撮影監督の船本さんはブックレットにて「この水の表現は今までの集大成」と語っています
そしてこの話で、オスカーが娘のオリビアを思って涙を溜めながら回想するシーンがありますが、そこは撮影監督の船本さんが実際に目薬を差して見た光景をそのまま映像にされたそうです
そこまでされていたからこそ、ここまでリアリティがあって感動できるお話が出来ているのかと思うと納得です
また、オリビアの髪型のお団子ですが、オスカーが結んであげているので少しボサボサになっています
ここもまた、細かい部分ですよね
第8話
第8話 あらすじと解説
4年前。「武器」と言われていた孤児の少女はギルベルトと出会った。言葉も話せない少女をギルベルトは引き取り、名前の無かった少女に「ヴァイオレット」と名付ける。上官の命でヴァイオレットを軍の部隊に入れることになり、並外れた戦闘力を発揮し、「少佐の武器」とまで言われるようになったが、ギルベルトは心が締め付けられていった。月日は流れ、解放されたばかりの町で行われていた祭に行く二人。そこでヴァイオレットは「少佐の瞳があります」とギルベルトの瞳と同じ色のブローチを見つける。「少佐の瞳は『美しい』です」と話すヴァイオレットに、例えようもない苦しみを胸に詰まらせるギルベルト。その後、戦争の終結のために、制圧作戦に向かう
「武器」として戦うヴァイオレットに対して、周囲の人間も「武器」として見ている中、最初からちゃんと「一人の少女」として接していたギルベルトの優しさが分かります
また、何と言うかは分からないながらも、少佐に対して抱く「感情」が何なのかに戸惑うヴァイオレットの姿は切なくなります
第一話の冒頭に繋がっている重要な話になっていますが、この戦争での二人の経緯は本当に切ないです
第9話「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」
第9話 あらすじと解説
制圧作戦中にギルベルトは敵の銃弾を受け致命傷を負ってしまう。動けなくなったギルベルトを連れて離れようとするヴァイオレットだが、そこでも敵の攻撃を受けてしまい、両腕を無くしてしまう。大ケガを負ってもギルベルトを連れて行こうと必死にあがくヴァイオレット。そんなヴァイオレットに逃げるよう言うギルベルトだが、ヴァイオレットは拒否し続ける。離れようとしないヴァイオレットに、ギルベルトは微笑みかけながら「生きて、自由になりなさい。心から・・・愛してる」と伝える。その意味を理解できないヴァイオレット。そんな中、敵国の砲撃により二人がいる場所は崩れ落ち、瓦礫の中に消えていった
事実を知ったヴァイオレットは、これから先どうしていいのか分からず部屋に閉じこもる
ギルベルトが残した言葉の意味を知りたくて、必死に生きてきたヴァイオレット
事実を知り、落ち込むヴァイオレットに対して、エリカやアイリスの行動や、配達員の一人であるローランドが伝えた「手紙」の大切さを伝えるシーンは心に刺さります
そして、ヴァイオレットが「武器」として生きてきた過去と「自動手記人形」として生きてきた過去を受け入れ、前に進んで行くシーンは感動しました
第10話「愛する人は ずっと見守っている」
第10話 あらすじと解説
マグノリア家にて代筆の依頼を受けたヴァイオレット。その家には、依頼者であるクラーラの一人娘アンがいた。アンはお母さんのことが大好きな女の子。しかし、母の体調が悪く、その為来客も後を絶たない為、アンは一緒に遊ぶ事も出来ず、母を奪われていると感じていた。手紙を書いているクラーラとヴァイオレットだが、誰宛の手紙かは教えてもらえず、母に近づかせてもらえないアンはさらに不安を募らせる。そして手紙を書いている最中に、母が体調を崩し、その場に倒れこむ。それを見たアンは部屋を飛び出し、母に向かって「手紙を書くよりも、私と一緒にいて欲しい」と泣きながら伝える。アンは、大好きなお母さんと一緒に入れる時間が残り少ない事を知っていた
母が子を思う気持ち、子が母を思う気持ち、そんな大好きな家族への想いが本当に伝わってくるお話です
限られた時間の中で「何をしてあげられるのか」を考えた末での結末は、ただただ涙が止まりませんでした
なお、全話を通して第10話にしか使われていない曲があります
これはオーディオコメンタリーにて語られていますが、音響監督の鶴岡さんが「この曲は10話用だから」と最初から決めていたそうです
どの部分の曲かは確かめながら見てみてくださいね
そしてもう一つ、この話でヴァイオレットがアンに読み聞かせる絵本がありますが、これは第8話にてヴァイオレットがギルベルトから読み書きを教わっていた時に渡されていた本と同じ絵本です
第11話「もう、誰も死なせたくない」
第11話 あらすじと解説
郵便社に戦場の兵士から代筆依頼が届く。ホッジンズは危険な場所にドールを送れないと断るつもりでいた。しかし、偶然その話を聞いていたヴァイオレットは黙って戦場に向かった。そこは、内戦が勃発したばかりの危険な場所で、行くことも困難だったが、ヴァイオレットは現地の郵便社の手を借り飛行機で向かう。その頃、手紙の依頼主であるエイダンは雪山の中を歩いていた。恋人と両親が待つ故郷に帰る日を夢見ていたが、突如銃声が鳴り響く。逃げ惑うエイダンだが、兵士が撃った弾が当たり動けなくなってしまう。そこに、上空からヴァイオレットが現れ、兵士を追い払い、エイダンを小屋に連れていく。エイダンの意識が遠のいていく中、ヴァイオレットはエイダンの手紙を代筆する
「どんな場所であれ、想いを届けてほしい人がいれば届けてあげたい」というヴァイオレットの気持ちがよく分かるお話です
10話もそうですが、ヴァイオレットは「自動手記人形」として多くの人に想いを届けたいと思いながら、この仕事の素晴らしさも理解して行動しているように感じます
そして、一瞬ですが飛行機から降り立ったヴァイオレットが銃弾を避けて、敵国の兵士の後ろに回りこむまでの動きは細やかなので注目してほしいですね
第12話
第12話 あらすじと解説
平和の象徴として作られた大陸横断鉄道を使って、和平書簡を交わすことになり、その条約文書の代筆の為、C.H郵便社からカトレアとその護衛でベネディクトが乗車していた。さらに和平反対派が、鉄道の破壊を目論んでいて、その阻止の為にギルベルトの兄ディートフリートの部隊が招集されていた。一方、ヴァイオレットはエイダンの故郷に手紙を配達した帰りに飛行機から不審な煙を目撃し、駅に停車中の機関車に乗り込む。その車内でカトレアたちと遭ったヴァイオレットだったが、敵兵はすでに車内に潜入していた。ヴァイオレットの姿を目撃したディートフリート。ヴァイオレットを嫌悪するディートフリートは、「道具」としてのヴァイオレットではない、今のヴァイオレットとの違いを認められずにいた。その後、敵兵が襲い掛かってきて応戦するヴァイオレットだが、隙を突かれて取り押さえられてします。身動きが取れなくなったところに、敵のサーベルが振り下ろされそうになる。そこをディートフリートが銃でサーベルを撃ち落とし、ヴァイオレットを助ける
過去の出来事から、ヴァイオレットの変化を受け入れる事の出来ないディートフリート
ギルベルトが未帰還なのはヴァイオレットのせいだと決めつけている為、変化をなかなか受け入れられないんだろうというのがよく分かります
なお、ここまででも何度か出てきましたが、ここで戦闘シーンがあり銃器が出てきます
オーディオコメンタリーで語られていますが、初期の段階で銃器に関しては機銃と大砲の威力を弱めるという世界観の設定にしたそうです
そうしないと、戦いにおいてヴァイオレットが生き残ることが出来ないと判断した結果で、ある意味ヴァイオレットを活躍させるために世界を作っていったそうです
第13話 自動手記人形と「愛してる」
第13話 あらすじと解説
身を挺して銃弾からディートフリートを守ったヴァイオレット。その後、陸橋に爆弾が仕掛けられていることに気づいたディートフリートは機関車を緊急停止させる。仕掛けられた爆弾の撤去の為に、爆弾の元に向かうヴァイオレットとベネディクトは爆弾の撤去に成功する。その後、無事和平調印式が行われ、戦争が終了し、ヴァイオレットたちはいつもの仕事に戻る。飛行機で空から手紙を届ける航空祭を前に、カトレアとホッジンズはヴァイオレットに自分の手紙を書くように勧める。初めて書く自分の手紙だが、何を書いていいか分からない。そんな時にディートフリートがヴァイオレットの元に訪れ、ギルベルトの母親であるブーゲンビリア夫人の元に連れていく。息子を心から愛している夫人の言葉を聞き、ヴァイオレットは強く心を打たれる。そして、航空祭当日。ヴァイオレットが書いた手紙も飛行機によって空から手紙は届けられる。その手紙が届くと信じて…
まず、ネットでも出ている情報なのでお話しますが、TV放送されたお話と原作では結末が違います
ただ、TV版でのお話をさせていただくと、人として成長したヴァイオレットの姿が描かれているこの結末は大好きです
特にブーゲンビリア夫人の話を聞き、立ち去るヴァイオレットにディートフリートが投げかける言葉に対してのヴァイオレットの返答が特に成長を感じました
この話のCパートに関しては「付けるべきかとても悩みました」とブックレットにて石立監督は語っています。ここに関してはそのまま引用いたします
シリーズを通して見たときにこのセリフ、この定型文を今この時点で全てを内包した上で口にするヴァイオレットの姿。自動手記人形として生きる事を自らの意志で選んだ彼女の姿を描くこと。とても大事なのではないかと思い、結果こうなりました。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン BOOK LET4 38ページより
また、この話でヴァイオレットの義手が壊れて、別の義手に付け替えているんですが、付け替えた義手は文庫本のCM第一弾の時に着けていた義手と同じものをつけています
これは、オーディオコメンタリーでシリーズ演出の藤田さんが語られています
なお、これは右手だけで左手は木製の義手だそうです
最初は、手袋を外して見せようとしたらしいですが、絵にしたら痛々しさが出てしまったため手袋をしたままにしたそうです
文庫本第一弾CM
Extra Episode「きっと”愛”を知る日が来るのだろう」
Extra Episode あらすじと解説
ヴァイオレットはライデンの人気オペラ歌手のイルマ・フェリーチェから依頼を受ける。依頼の内容は「現代に生きる全ての女性が共感し、すべての男性が胸を打つ手紙を書くこと」だった。さらに、これはオペラの劇中で使われる歌詞でもあった。イルマは自身の考えを伝えず、あくまでヴァイオレットが考えた愛の言葉を求める。初めて愚痴をこぼしてしまうほど高度な依頼に悩むヴァイオレット。何度書いてもイルマを納得させることが出来なかった。愛を知らないヴァイオレットは自分が「愛について書けるのでしょうか?」と不安になり、配達員のローランドに相談する。するとローランドは今は使われていない郵便局の倉庫へ向かう。そこには、行き先も送り主も失った「愛がこもった手紙たち」があった。
4話と5話の間に起きていたエピソードになります
ここで恋文について調べたり考えていたからこそ、シャルロッテの公開恋文の内容が書けたんですよね
ここの話で、エリカやアイリスに愚痴るヴァイオレットや悩みすぎてどうしていいか分からず部屋の隅っこの壁に向かってたたずむヴァイオレットの姿は新鮮でした。というか可愛かったです(笑)
ブックレットにて書かれている内容ですが、ここで登場するオペラハウスですが、現代とは違って非常灯が一つもありません
そういった細かい部分の違いもさすがだなと思います
また、オーディオコメンタリーで語られていますが、愚痴るヴァイオレットの表情は、ちょっとずつ感情が芽生えているように表現したくて、少しだけ口の端がぷくっと膨らんでいるような感じに表現したそうです
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」おすすめの3つの視聴方法
再放送も終わってしまった現在(2020年8月時点)は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見る方法は3つです
- Netflixで見る
- レンタル店にてDVDを借りる
- Blu-rayまたはDVDを購入する
Netflixで見る
まず、動画配信サービスですが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」に関してはNetflixのみでの配信になります
プランにもよりますが月額800円から1800円(税抜)になります
動画視聴に関してはスマホやパソコンだけでなく、各種デバイスやPS4などのゲーム機にてTVで見る事が出来ます
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」をとりあえず見たい方には一番良い方法だと思います
費用面や時間的コストを考えても一番無理せず、全話視聴が出来ます
ただ、一番安いプランにした場合、画質がSD画質(DVD並み程度)になる為、画質が粗くなります
スマホだとそんなに違和感は出ないみたいですが、パソコンやTVで見ようとなると粗さが気になるかもしれません
なお、Netflixでは30日間の無料体験のキャンペーンを実施しておりますので、この機会に加入して視聴しても良いかもしれませんね
無料体験期間中に解約すれば費用も一切掛からないようです
詳細に関しては公式サイトをご確認ください
レンタルして見る
次に、TSUTAYAやGEOなどのレンタル店にてDVDを借りて見るという方法です
費用面に関してはそのレンタル店の料金設定次第なのと、加入するプラン次第ですがNetflixと同じになります
大体のレンタル店の旧作の場合、1本100円(税別)になるので、TV版+OVAの7巻分と外伝の1巻分の合計8本を借りれれば800円(税別)になります。(購入の場合はTV版+OVAの全4巻になりますが、レンタルの場合は全7巻になります)
Netflixとは違い、借りに行くまでの手間や返却する手間の「時間的な手間」と返却までの視聴期間が決まっている「時間的な制限」があるのがネックですね
また、貸し出し中の場合は「返却を待たなければいけない」という欠点もあります
ただ、「動画配信サービスは苦手だな」と言う方や「TVで見たいけどデバイスがない」という方はこの方法でも良いかもしれませんね
購入して見る
最後に、お店やAmazon、楽天等の通販サイトにて購入して見る方法です
正直、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見る最初の視聴方法としてはあまりおすすめ出来ません
先に欠点を話すると「費用面が一番掛かる」と言う点ですね
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のBlu-rayまたはDVDを新品で買おうとなると相場状況や通販サイトにもよりますが1本あたり大体8,000円~10,000円くらいかかります(2020年8月時点)
そうなると、いざ初めて見た時に「作品が合わなかったな」となった時のリスクが一番高いです
ただ、私は最終的にこの方法を選択しました
実際は、レンタルした後に録画してあった分を見た結果、購入したというのが正しいですね
その理由としてはこんな感じです
この中での一番の理由は「特典が魅力的だった」と言う所です
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は購入特典としては50ページのカラーブックレット・初期イメージボードカード・WEBエンドカード・SPECIAL DISC(収録話数劇場上映版)の4つになります
カラーブックレットに関しては、監督やキャラクターデザインなどの方々の設定の時の裏話や原作者・暁佳奈さんのコメントや裏話など「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の世界観により深く入り込むことが出来てとても満足しています(というか、こういう裏話エピソードは大好物です)
また、Blu-ray&DVDであれば何度も見る事が出来ます
動画配信の場合、配信が終了してしまったら見れなくなってしまいますが、買った場合は手放したり劣化しない限り見続けられます
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は5年後や10年後であっても「また見る」と思った結果、購入しました
もしも、この内容を読んでいただいて「あぁ、その気持ち分かる」と共感した方や「もっと裏話知りたいな」と言う方は、一度Netflixかレンタルで視聴後に購入を検討してもいいかもしれませんね
あと、TVアニメのBlu-ray&DVDのケースの消印や文字も小ネタが入っています
こういう細かい演出は一人のファンとして本当に嬉しいです!
まとめ
以前感想記事でも書きましたが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は
「素晴らしい作品」です
私自身、リアルタイムで見ずに自身が見やすい方法で「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見ましたが、「見ることが出来て良かった」と本当に思いました
むしろ、「見なかったら後悔していた」と思えるほどです
そこまで好きになった作品だからこそ、何度も見る事もありますし、結果Blu-rayを買いましたが「買ってよかった」とも思っています
これを最後まで読んでいただいた方に、ご自身のあったスタイルで「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見てみたいと思っていただければ、一人のファンとして嬉しい限りです
なお、2020年9月18日に劇場公開され、しっかり観賞させて頂きました!
あまりの良さに2回観ちゃいました(笑)
劇場版についての記事は、ネタバレ無しの「アニメ見てなくても分かるのか?」と言う記事とネタバレ有りの「劇場版の感想」の2記事書かせて頂きましたので興味のある方は是非!
関連記事
また、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」の方も購入致しまして、今回同様、コメンタリー内容を含めた感想と解説記事がありますので是非ご覧ください
関連記事
それでは、今回はこの辺で!
またお会いしましょう