どうもウハルです!
今回は「蜘蛛ですが、なにか?」20話の感想&解説を語っていきます!
蜘蛛子さん、ついに戦争の火種を作っちゃいましたね
というよりは、「キッカケを作らされた」と言った方が正解かな?
そして、再び登場のギュリエディストディエス(通称:ギュリギュリ)
彼が蜘蛛子さんに持ちかけた相談の内容の一つは魔王に関する事
まだ手を結ぶ前のギュリギュリとアリエルの関係性も気になり始めた話でしたね
さらに、ここから15年後
遂にユーゴーがエルフの里に近づいてきた中で、それを迎え撃つ覚悟を決めたシュン
そして、岡ちゃんことフィリメスのこちらの世界での過去と固有スキルの内容も分かりつつ、魔族軍も動き出すという全パートが一触即発の雰囲気になってきた今回の話!
そんな「蜘蛛ですが、なにか?」20話の感想と解説をしていきたいと思います!
なお、原作も10巻まで既読済みなので原作小説で描かれている部分も少し交えながら解説をしていきます
ちなみに前回の19話「ひらけ、同窓会?」に関しても感想&解説を語っていますのでよろしければ是非!
19話感想&解説
蜘蛛ですが、なにか? 20話あらすじ
20話「私のせいじゃない、よね?」
マザーを撃破し、アリエルから逃げるようにケレン領へ帰ってきた「私」。そこへ招かれざる客が立て続けにやってくる。一人は「私」の力を狙うオウツ国の使者。もう一人は管理者のギュリエディストディエスだった。
TVアニメ「蜘蛛ですが、なにか?」公式サイトより
もしも、どの動画配信サイトで見ようか悩んでいるという方は、以前動画配信サービスのまとめ記事を書いていますのでご参考ください
サービスによっては画像付きで登録方法や実際に使ってみての感想も語っています
動画配信サービス記事
原作だとどの範囲?
- 原作5巻
- 5 蠢く策動
- 7 再誕
- 原作5巻
- 間章 領主の苦悩
- 原作5巻
- O1 エルフの里の決戦 先生ですから
20話「私のせいじゃない、よね?」は原作だとこの範囲になります
それぞれのパートごとに分けさせていただき、原作巻数、章数、タイトル名を書かせて頂きました
原作をこれから買おうと思っている方や現状持っている方の参考になれば幸いです
蜘蛛ですが、なにか? 20話感想&解説
オウツ国からの使者
『神獣様』として崇められる日々を過ごしていた蜘蛛子さん
そんなある日、オウツ国の使者と名乗り、口が悪く、態度も体格も大きい男が現れました
その男は「この虫は我がオウツ国の所有物」と言い張り、蜘蛛子さんに傲慢な態度を取って連れて行こうとします
それを聞いた蜘蛛子さんは「ないわー」とお供え物を持って、林の中に消えていきました
ここで蜘蛛子さんも語っていますが、まさに「悪役」って感じのキャラでしたね
そして、ある意味このキャラクター性は死亡フラグがビンビンに立つタイプのキャラでもあります
「無能な上司」「傲慢な態度で上から目線」「口が悪い」
うん…現実では絶対関わり合いたくないタイプの人間ですね(笑)
領主の願い
『迷宮の悪夢』目的で多くの書状や外交官が訪れるようになり、サリエーラ国の領主・ケレンは日々頭を悩ませていました
なるべく『迷宮の悪夢』を刺激したくなかったケレンでしたが、そんな考えとは裏腹に、新たに屋敷にやって来たオウツ国の使者は『迷宮の悪夢』に対して傲慢な態度を取り、その行動がさらに頭を悩ませる種となっていました
「招かれざる客」とは言え、正式な使者である以上無下に扱う訳にもいかず、一刻も早く出て言って欲しかったですが、グッと我慢していました
もしも、この男を無下に扱い、屋敷から叩き出してしまった場合、オウツ国がサリエーラ国に対して付け入る隙を与えてしまう
そうなると最悪の場合、”戦争”に発展してしまいかねず、それだけは絶対に避けたかったケレンは『迷宮の悪夢』の件も含めて慎重に対処してくことにしました
「有能な上司」と「無能な上司」の見事な対比ですね
複数の事柄を想定し、民の為に慎重に対処するケレンと短絡的な考えしか出来ず、自分の為に直情的に行動するオウツ国の使者
ここまで真逆な「上司」を描いているのはちょっと現実的で、ある意味心に刺さってしまいました
とりあえずケレンのような上司と出会いたいものです(笑)
そして、ケレンが願う「戦争回避」
敵国の策略もあるなかで、自身の家族や身近な人間
さらに、民の為に平和な未来を望む彼の心優しい部分も垣間見える場面となっていましたね
ちなみに、アニメの少ない登場シーンからでも使者の傲慢さは分かったかと思いますが、原作ではさらに細かく傲慢さが描かれています
食事がまずいと難癖をつけてきたり、ソフィアの前でタバコを吸ったのでメイドがそれを注意した所、メイドが口うるさいと言ってきたり、自分でタバコを吸ったくせに部屋が臭うと文句を言ってきたり…
見た目は大人、中身は子供の典型例ですね
叩き出したい気持ちを抑えつつ、国の為に我慢せざるを得ないケレンの苦悩がより伝わってきます
ギュリギュリ再び
《千里眼》であの傲慢な使者がソフィアが住む屋敷に居る事を知った蜘蛛子さん
今後どうするかを考えつつ、アリエルの動向を見てみるとエルロー大迷宮で地龍と壮絶なバトルを繰り広げている様子
時間稼ぎをしてくれている地龍を応援していると、《空間転移》を使って蜘蛛子さんの目の前に管理者のギュリエディストディエス(通称:ギュリギュリ)が突然現れ、蜘蛛子さんに2つの頼みごとをしてきました
- アリエルへの攻撃を止めて欲しい
- 人族と今後関わるのを止めて欲しい
結論として、蜘蛛子さんはこの2つの頼みを断ります
1つ目に関しては、すでにアリエルとのパスが切れているため、連絡も回収も出来ず、蜘蛛子さん自身でもすでに手が出せない状況になっているから
2つ目に関しては、《禁忌》によってこの世界のシステムを知り、この世界の崩壊を知ってしまったため、行動を起こさない訳にはいかないから
その答えを聞いたギュリギュリは、蜘蛛子さんが異世界からの転生者だと知ったうえで、自分の行動が「滑稽か?」と問いかけました
この世界の事を想い、考えて行動しているギュリギュリのこの問いに、蜘蛛子さん自身は明確な答えは持ち合わせていませんでしたが、ただ一つだけ言えることがありました
「汝の為したいように為すがいい」
”自分が信じる道を突き進む”という意味で伝えたこの言葉にギュリギュリは驚きながらも納得し、その場を去っていきました
蜘蛛子さんだからこそ、この言葉に重みがありますね
エルロー大迷宮で最底辺種族として転生し、魔物だらけの中で必死に”生”にしがみつきながら「自分が信じた道」を生きてきた蜘蛛子さん
その行動の数々も知っていたからこそ、真面目で誠実なギュリギュリも素直に納得出来たのではないでしょうか
そして、ここで分かった新情報
孤立しながらもアリエルと戦い続けていた元体担当の存在
マザー戦の時も大きな成果を上げた《並列意思》の攻撃が、アリエルにもされていると分かったのは蜘蛛子さんにとって大きな収穫ですね
そして、アリエルを倒せるチャンスを見出した蜘蛛子さんのこの時の悪い顔(笑)
このチャンスをどこまで生かせるのかは今後の活躍に期待です
ちなみに、この時のギュリギュリと蜘蛛子さんの会話
この会話の時はギュリギュリが以前Dが使っていた翻訳機能に無理矢理干渉し、蜘蛛子さんには日本語で、ギュリギュリには異世界語で聞こえるようにしていました
なので、転生した世界の言葉を大分覚えたとはいえ、大まかにしかわからない蜘蛛子さんがすんなりとギュリギュリの言葉を理解出来たという訳です
さらに、これは本来のスキルの機能ではないので応用して蜘蛛子さんも含めて、他の者が使う事も出来ません。大分便利ですけどね(笑)
そしてもう一つ
蜘蛛子さんがこの世界で会話した相手というのはDとギュリギュリの二人のみです
その理由としてボッチで会話が出来なかったらというのもありますが、そもそも《念話》を取得していないからというのが最大の要因ですね
人とコミュニケーションを取る際に、《念話》の重要性自体は蜘蛛子さん自身も分かってはいます
ただ、こちらの世界でもボッチであり、さらに生きる事が最優先だった蜘蛛子さんにとって、貴重なスキルポイントを使ってまで、戦闘ではなんの役にも立たない《念話》を取る意味が無い
結果として今まで《念話》を取得せずにここまで来てしまったという訳です
前回のお話でも、会話できずに周りの民衆からは「ご神託」と間違われてましたしね(笑)
戦争の火種
ギュリギュリとの会話を終え、一息ついた蜘蛛子さん
しかしその直後、蜘蛛子さん目掛けてナイフが飛んできました
その攻撃を寸前で察知し、避けた蜘蛛子さんは邪眼によって相手を殲滅
動かなくなった攻撃相手の顔を見てみると、それはオウツ国の使者に仕えていた人族でした
襲撃を受けたことで怒りを覚えた蜘蛛子さんは《千里眼》と《邪眼》で使者を殺します
そして、その数日後…
見事に戦争勃発!
「やっちまったな…」と思いつつも、”やられたらやり返す主義”の蜘蛛子さんに後悔は有りませんでした
ただ、自身がこの戦争のキッカケを作ってしまったのも事実
そこで蜘蛛子さんはサリエーラ国に加勢する事を決意し、この戦争に参戦することにしました
蜘蛛子さん、ついにやらかす!(笑)
とは言え、今回の事に限って言えばむしろ蜘蛛子さんは利用されたというのが正解ですね
アニメでは描かれていませんでしたが、蜘蛛子さん自身もその事は分かっています
考えてもみれば私を自国に引き抜くっていう大事な役割を、あんなおっさんに任せるわけがないんだよね。
「蜘蛛ですが、なにか?」原作5巻より
今回の戦争の参戦の理由としてソフィアの為だったり、経験値稼ぎだったりがありましたが、自身がダシに使われたことに対しての怒りのはけ口としてこの戦争に参戦するというのも理由の一つになっています
まぁ察しの良い蜘蛛子さんが、このことに気付かないはずもなかったですよね
領主の叶わなかった願い
外傷の全くない突然死を遂げたオウツ国の使者
屋敷内でその死体が見つかり、ケレンとメラゾフィスは過去にも同じことが起きたことから『迷宮の悪夢』の仕業だとすぐに気づきました
そして、この事実は非常にマズい事態
自分たちの国の者が敵国内で死んだとなれば争いを仕掛けるには十分な口実
そのことが分かっていたケレンとメラゾフィスはオウツ国に「死んだのは魔物に攻撃を仕掛けたため、報復された結果だ」という旨の手紙を出しましたが、いまだ返事はこない
「それで納得してくれれば良いが…」と考えたケレンですが、そんな中である一つの考えに行きつきました
それは、そもそも戦争をけしかける為にあの男が使者として送り込まれたのではないかという事
使者としての振る舞いを逸脱していた男の行動を考えると納得のいく考えではありましたが、オウツ国とサリエーラ国の国力の差は圧倒的
もし、戦争になればサリエーラ国の圧勝になるにも関わらず戦争を仕掛けてくる理由が分からず考えていると従者の一人が報告にやってきました
その報告とはサリエーラ国に対して、オウツ国が宣戦布告をしてきたという事
しかも、他国と同盟を組み、サリエーラ国の戦力を上回る状態での宣戦布告
その数5万3千
”最悪の結果”となってしまったこの事態に、ケレンは驚きつつも、頭を抱え絶望するのでした
ある意味、蜘蛛子さんの一番の恩恵者であり、被害者はケレンじゃないかと思っています
最初こそ命を救われたものの、それ以降は一つの悩みの種となり、心身ともに疲れ果てる毎日
何事もなく過ぎて欲しいと願っていても、その願いは叶うことなく”最悪の状況”になる
結果として、とてつもない被害を受けていますが、その真実としては襲撃者から娘を守ってくれていたり、民の傷を癒してもらい救ってもらうというケレン自身にとって大切なものを守ってくれていた存在
その「真実の意味」が理解出来なかったからこそケレンは日々悩んでいましたが、もしもその意味の一片でも気付くことが出来たら違う状況が生まれていたかもしれませんね
先生として出来ること
時が変わり、人間パート
シュンがいるエルフの里に向けて進軍をしていたユーゴーはシュンを殺す為に着々と近づいてきていました
それをエルフの里で待ち構えているシュンも、その戦いに向けての覚悟を決めていました
そんな中、一人で部屋のベッドで考えに耽るフィリメス
彼女の前世での名前は岡崎香奈実
この世界にエルフとして転生した彼女は、前世で教師をしていた頃に、生徒に好かれるために努力して勉強したオタク知識のおかげで現在の状況と目の前の種族については察することが出来ましたが、「なぜ転生したのか?」という理由については全く分かりませんでした
混乱している中で、自身の心を保つ手段として選んだのは”先生”という立場にしがみつくこと
「先生は生徒のことを第一に考えるもの」という理想を抱えていた岡崎香奈実は、フィリメスとして転生してもその理想を貫くことにしました
そんなフィリメスにとっては都合のいいスキルがあり、そのスキル名は《生徒名簿》というものでした
転生したクラスメイトの名前とその情報が分かる固有スキル。分かる情報は大まかな過去、現在、未来の情報。過去は生まれた場所。現在では今の状態(疲労、健康、病気など)が一言で表されているが、現在地までは分からない。未来の情報にはその生徒が死ぬ大雑把な時間と死因が書かれている。名簿に書かれた生徒が死んだ場合、名前が消える。なお、自身の名前は書かれていないということと名簿の情報を生徒に知られてはいけないという2つの制約がある。
そのスキルを使ったことで、生徒が早い時期に死ぬことを知ってしまったフィリメスは《念話》を取得し、父であるポティマスに生徒たちを保護してもらうよう相談を持ちかけました
ポティマスはそれについて了承し、ほとんどの生徒たちを保護することに成功しましたが、その手段は人身売買や誘拐と言ったもの
この手段に多くの生徒から反感を買う結果となりましたが、「命を救えるのなら」と悲しい気持ちを抑えつつ保護を続けてきました
しかし、今目の前で起きようとしている生徒同士の戦争
守るはずの生徒を危険な目に合わせようとしている結果に、今までの行動が正しかったのか疑問を感じます
そんな疑問を抱えたまま、来るべき戦争に向けて部屋の扉を開き、外に出ていきます
「私はちゃんと…先生…出来ていますか?」
生徒たちに届いてほしいこの想い!
今まで不審な言動や行動が所々ありましたが、その理由は《生徒名簿》の制約があったから
あくまで生徒の事を第一に考えていた岡ちゃんは本当に良い教師でしたね!
そんな中で、勘違いなどから生じてしまった生徒との壁
中々取り払うことが難しくなってしまった壁ですが、これのそもそもの原因の一つはポティマスなんですよね
保護とは言いつつ、やっている事は人身売買に誘拐といった犯罪行為
さらに、前回の話でも語られましたが保護した後どうしているかと言ったら、ただの軟禁状態
結局のところ、ポティマスにとって転生者というのは「使える一つの駒」という認識
保護も岡ちゃんの説得に応じたというよりは、その方がメリットがあるからという理由が大半でしょう
岡ちゃん最大の不幸はエルフとして生まれ、ポティマスに生徒の保護をお願いする以外方法がなかったこと
と言っても転生先を決めたのはDなので、こうなることは予想していたんでしょうけどね
エルフの里に集まる魔族軍
エルフの里に向けて進軍しているのはユーゴーだけではなかった
魔王アリエル率いる魔王軍
こちらもユーゴーと同じくエルフの里に向かっている中、馬車に乗っていたソフィアは肩に乗せていた小さな蜘蛛に「準備は整いました」と語り掛ける
また、別の場所では同じく小さな蜘蛛を手の上に乗せて「すべては計画通り」と話しかける魔王アリエルの姿
そして、部下たちに存分に暴れる許可を出したアリエルは一人馬車の中でほほ笑む
「さぁ…始めようか!」
続々とエルフの里に集まり始めた主要キャラ達
そろそろ戦いが始まるかな?
圧倒的な強さを誇る魔族軍ですが、彼女たちが語っていた”計画”の正体とはなんなのかも気になるところ!
そして、今回もチラッとだけ登場した魔族軍第八軍軍団長のラース
こちらもそろそろ逢坂良太さんの声が聞けるかしら(笑)
その辺りも楽しみにしつつ今後の展開を待ちましょう!
まとめ
今までバラバラだったピースが集まり始め、そして物語も糸のように絡まり始めた2クール目もそろそろ最終局面!
長かった蜘蛛子パート、人間パート、魔王パートという糸が作り出す大きな絵
単体で見ると蜘蛛の巣のように歪だったその絵は、どんな全体像を見せ、心を捕えてくれるのか
次回以降も楽しみにしたいですね
次回、21話は「私、出番ないってか?」
タイトル通り、次回は蜘蛛子さんの登場は無しかな?
となると、シュンとユーゴーの対決が気になるところですね
それでは、今回はこの辺で!
また会いましょう