どうもウハルです!
今回は、アニメ『葬送のフリーレン』で登場した名言&名シーンを紹介していきたいと思います!
アニメ放送前から人気が高く、さらにその作画クオリティや心情描写などの表現力の高さから多くの話題と人気を博した『葬送のフリーレン』ですが、この作品の魅力の一つとして心に刺さるような名言が多く登場するというのがあります
人への関心が薄く、感情の機微を読み取るのが苦手なフリーレンを通じて、多くの仲間たちからの助言だったり、それに影響を受けたフリーレンが語る言葉の数々は、まさに”心”に寄り添うような名言が多いんですよね
そしてそういった言葉だけじゃなく、ストーリー展開や美麗な作画で見せてくれた内容は心を熱くさせ、名シーンとして非常に印象深いものとなっており、この作品は「人生で一度は見た方がいいのでは?」と思わせてくれるほどのクオリティーもとても魅力的な作品となっていました
そこで今回は、そんなアニメ『葬送のフリーレン』の名言&名シーンをご紹介していきます!
なお今回は、各話数毎に紹介していますので、この作品に登場した”心”に響くような名言を知りたい方や思い出しただけでも熱くなれるような名場面を振り返りたい方は是非参考にしてみて下さいね!
また、名言だけではなく面白い”迷言”を集めた『葬送のフリーレン迷言集』も書いていますので興味があれば一緒に読んでみて下さい
- 『葬送のフリーレン』とは?
- 『葬送のフリーレン』話数毎の名言&名シーン紹介
- 第1話 冒険の終わり
- 第2話 別に魔法じゃなくたって…
- 第3話 人を殺す魔法
- 第4話 魂の眠る地
- 第5話 死者の幻影
- 第6話 村の英雄
- 第7話 おとぎ話のようなもの
- 第8話 葬送のフリーレン
- 第9話 断頭台のアウラ
- 第10話 強い魔法使い
- 第11話 北側諸国の冬
- 第12話 本物の勇者
- 第13話 同族嫌悪
- 第14話 若者の特権
- 第15話 厄介事の匂い
- 第16話 長寿友達
- 第17話 じゃあ元気で
- 第18話 一級魔法使い選抜試験
- 第19話 入念な計画
- 第20話 必要な殺し
- 第21話 魔法の世界
- 第22話 次からは敵同士
- 第23話 迷宮攻略
- 第24話 完璧な複製体
- 第25話 致命的な隙
- 第26話 魔法の高み
- 第27話 人間の時代
- 第28話 また会ったときに恥ずかしいからね
- まとめ
『葬送のフリーレン』とは?
魔王を倒した勇者一行の後日譚ファンタジー
魔王を倒した勇者一行の“その後”。
魔法使いフリーレンはエルフであり、他の3人と違う部分があります。
彼女が”後”の世界で生きること、感じることとは――
残った者たちが紡ぐ、葬送と祈りとは――
物語は“冒険の終わり”から始まる。
英雄たちの“生き様”を物語る、後日譚(アフター)ファンタジー!
2020年より『週刊少年サンデー』にて連載されている、原作者・山田鐘人先生、作画・アベツカサ先生によるファンタジー作品になります
こちらの作品は「このマンガがすごい!2021」オトコ編では2位を受賞、「マンガ大賞2021」では大賞、「第25回手塚治虫文化賞」では新生賞を受賞するなど多くの賞を獲得
また、電子書籍販売サイト『ebookjapan』が主催した「読者が選ぶ読んでよかったマンガランキング2023 BEST30」では1位を獲得するなど多くの人に愛されている作品です
また、アニメ放送前の発行部数は1000万部でしたが、放送開始3ヶ月後の2023年12月には700万部増の1700万部、最終話放送後の2024年3月23日時点では2000万部と放送前と放送後で発行部数が2倍になる程の人気も博した作品になります
さらに、2024年9月28日に行われたアニメ放送1周年イベントにてアニメ2期の制作も決定しています
『葬送のフリーレン』話数毎の名言&名シーン紹介
第1話 冒険の終わり
魔王を倒し王都へ凱旋した勇者ヒンメル一行。各々が冒険した10年を振り返りながらこれからの人生に想いを馳せる中、エルフのフリーレンは感慨にふけることもなく、また魔法探求へと旅立っていく。50年後、皆との約束のためフリーレンは再び王都へ。その再会をきっかけに、彼女は新たな旅へと向かうことに―。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう
だって私、この人のこと何も知らないし。たった10年、一緒に旅しただけだし。人間の寿命は短いって分かっていたのに…。なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう
―フリーレン
旅の始まりでもあり、何度見ても感動してしまう名シーンです
人にとっては10年という月日は長く感じてしまいますが、長命のエルフにとっては「たった」と思えてしまう程に取るに足らないような時間でしかない
そして、その時間感覚を持っていたからこそ、ヒンメルや仲間達を知るということを後回しにしてしまい、気付いた時には話をし、相手を知る時間を失ってしまう
寿命の長さに関係なく、流れる時間というのは皆平等
ただ漫然と過ごすのではなく、その時間をどう生きていくのか
そして、大切な人とどれだけその時間を一緒に過ごし、相手のことを知る時間へと変えられるのかということを深く考えさせられた名言です
人生ってのは
人生ってのは衰えてからのほうが案外長いもんさ
―アイゼン
フリーレンが”人を知る旅”に出ようとした際に、前衛としてアイゼンを誘いましたが、「斧を振れるような年じゃない」と断るアイゼンがその後に言った言葉です
「まだ若い」とか「現役」なんて言葉が通用するのは意外と人生においてほんの一時だったりします
年を取っていけば体にガタがくるし、若い頃とは違って体も中々言うことをきかなくなっていくものです
時間というものは想像以上に早く、そして自身のピークというものはもっと早くやってきたりもするので、「今が一番若い時!」と今出来ることをしっかりとやっていこうと思わせてくれる名言です
第2話 別に魔法じゃなくたって…
森深くに暮らすハイターを訪ねたフリーレンは、彼と共に暮らす孤児フェルンと出会う。ハイターから頼まれ彼女に魔法を教えるフリーレン。そしてある出来事を機に、共に旅立っていく。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
旅先でヒンメルの銅像がある村を訪れたフリーレンは、生前彼が好きだと言っていた花のことを思い出し…。
死ぬのはもったいない
今死ぬのはもったいないと思いますよ。
もうずいぶん前になりますか。古くからの友人を亡くしましてね。私とは違ってひたすらにまっすぐで困っている人を決して見捨てないような人間でした。私ではなく彼が生き残っていれば多くのものを救えたはずです。私は彼とは違うので大人しく余生を過ごそうと思っていたのですが、ある時、ふと気がついてしまいまして。私がこのまま死んだら彼から学んだ勇気や意志や友情や大切な思い出までこの世からなくなってしまうのではないかと…
あなたの中にも大切な思い出があるとすれば、死ぬのはもったいないと思います
―ハイター
両親を亡くし、フェルンもその後を追おうとしていたところ、ハイターが声をかけて止めた時に言った言葉です
自分の中にある多くの思い出は確かに存在し、その思い出の中で、一緒に笑って泣いてくだらないことをやった大切な人たちはしっかりと生きている
自分という命を失くしてしまうことは、そういった大切なものも一緒に失くしてしまうというハイターのこの言葉は、生きる活力も生み出してくれるような名言です
趣味の理由
私の集めた魔法を褒めてくれたバカがいた。それだけだよ
―フリーレン
魔法集めを趣味というフリーレンにフェルンがさらに深く聞いた時にフリーレンが返した言葉です
これに関してはこの後の話数でも度々登場しますが、この理由を聞いた者の多くは「くだらない理由だな」ということが多いです
ただ、この作品に於いて”くだらない”という単語はとても重要で、その”くだらない”ことがあったからこそたくさんの笑顔も生まれ、多くの始まりもありました
フリーレンだけじゃなく、フェルンも自分が一生懸命になれる”何か”で『魔法』を選びましたが、その理由が自分ではなく他者から見出したものだと明確に描かれている名シーンです
第3話 人を殺す魔法
交易都市ヴァルムへとやって来たフリーレンとフェルン。買い出しを手分けしようと言うフリーレンの様子を怪しむフェルンは彼女の後をつけることに。果たしてフリーレンの目的は…。その後、2人はとある村にやってくる。そこにはかつてフリーレンとヒンメルが戦った魔族・クヴァールが封印されていた。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
知ろうとしてくれることはたまらなく嬉しいこと
フリーレン様はどうしようもない程に鈍い方のようなのではっきりと伝えます。あなたが私を知ろうとしてくれたことが、たまらなくうれしいのです
―フェルン
フェルンの誕生日にプレゼントを贈ったものの、フェルンがどんなものが好きなのか分からず、謝ったフリーレンにフェルンが言った言葉です
相手に何かを贈ろうとした時に、その人が何を貰ったら喜んでくれるのかを考えるのは普通のこと
そして、それを考えている時というのは相手の事を考え、これまでの付き合いなどからどういったものが好きだったのかなどを思い出し、相手を知ろうと頑張っていることと同じです
そのことを考えた時、贈ってもらう側からすれば、何を貰うかよりも自分のことを考えて選んでくれたことの方が嬉しかったりするんですよね
この言葉は、そういうちょっとした嬉しさを思い出させてくれる名言です
どんなに優れていたものでも時を経れば一般となる
クヴァール、お前の魔法は強すぎたんだ。お前が封印されてから大陸中の魔法使いが「ゾルトラーク」をこぞって研究、解析した。わずか数年でゾルトラークは人類の魔法体系に組み込まれ、新しい防御術式による強力な防御魔法が開発された。装備による魔王耐性も格段に向上し、ゾルトラークは”人を殺す魔法”じゃなくなった。今では一般攻撃魔法と呼ばれているよ
―フリーレン
80年前の魔族との戦いの際に封印した魔族・クヴァールの封印を解いた時に、クヴァールに勝てなかった理由である強すぎた魔法が、今や一般攻撃魔法となっていることをフリーレンが話した時の言葉です
人類というものは日々進化し、過去では太刀打ちできないような脅威や記録などを分析し、自身の血肉として発展させていく生き物です
今目の前に立ちはだかっている壁も叩き続けていればいつか壊れるし、自身がその壁となって相手の前に立ちはだかっていても、同じように成長や進化しなければいつか乗り越えられてしまいます
この言葉は、時代の流れによる進化と発展と言うものを如実に表している言葉ですね
第4話 魂の眠る地
フリーレンとフェルンはアイゼンを訪ねる。旧交を温める中、「大魔法使いフランメの手記」を探すことを手伝ってほしいと頼むアイゼン。3人は、ハイターが生前に割り出した手記が眠る場所がある森奥深くへ。フランメの手記と呼ばれるものはほとんどが偽物だというが、その場所にあるのは偽物か、それとも…?
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
誰かと見る景色
私一人じゃこの日の出は見れなかったな
―フリーレン
新年祭で日の出を見た時にフリーレンが言った言葉です
フリーレンが日の出を見た時の率直な感想は「ただの日の出」だったものの、一緒に日の出を見ていたフェルンの嬉しそうな顔を見て、フリーレンも少し嬉しくなりました
そのことに気付いてフリーレンはこの言葉を言ったんですが、この言葉は「何を見るか」よりも「誰と見るか」によって大きく価値も変わってくると感じさせてくれた名言です
生きてきた人の行きつく先の在り方
必至に生きてきた人の行き着く先が”無”であっていいはずがありません。だったら天国で贅沢三昧していると思ったほうがいいじゃないですか
―ハイター
昔の人達は「死=無」という考えであり、そこから天国という概念が生まれたものの、ハイター自身は「どっちでもいい」と答えつつ、それでも「天国があったほうが都合がいい」と言った後にその理由を言った時の言葉です
人によってはになるんでしょうが、死後の考え方というのはそれぞれだと思います
そういった中で、このハイターの考え方は生きている人にとって希望であり、また死によって別れてしまった人達への弔いとしてはこちらが出来る最大限の祈りのようにも感じます
この祈りをした時に思い浮かべる天国に言った人達の顔はきっと、皆笑顔になっていることでしょうね
この言葉は、生きている人も天国へ旅立った人も笑顔になれるような名言ですね
第5話 死者の幻影
フランメが残した手記に記されていた“魂の眠る地<オレオール>”を目指すことに決めたフリーレンとフェルンは、アイゼンと別れ旅路を歩んでいく。今は魔王城があるその場所で、ヒンメルと話すことができるのか…。ある村を訪れると、村人が何人も幽霊に連れ去られ行方不明になっているという。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
人生を変えた百分の一
その百分の一がお前を変えたんだ
―アイゼン
旅の目的地が決まったフリーレンにアイゼンが言った言葉です
長い時を生きるエルフにとって、10年という年月はそれこそほんの一瞬と変わりないくらい些細な時間に過ぎません
しかし、生き方が変わる出来事というのは時間の長短に関係なく訪れたりするもの
何かが変わるのに時間の長さは関係ないと思わせてくれる名言であり、フリーレンにとってヒンメル達と旅をした10年がどれほど大切なものだったかも伝わってくる名シーンです
第6話 村の英雄
リーゲル峡谷沿いの村で暮らすシュタルクは、紅鏡竜から村を守ったことで村の英雄として讃えられているが、実はとにかく臆病だった。それでも彼の実力を見込むフリーレンは、共に紅鏡竜を倒そうと声をかける。大岩を切り裂くほどの力を持つシュタルクだが、手の震えは止まらない。果たして戦いの場に現れるのか―。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
必要なものは覚悟だけ
魔物と初めて戦った時です。修業はそれまでに十分すぎるほど積んできました。ですが、恐怖で足がすくみ、逃げだしてしまいました。どこまでも追ってくる魔物。なぜか助けてくれないフリーレン様。
とうとう追いつめられ覚悟を決めた時、体が動いたのです。必要なものは覚悟だけだったのです。必死に積み上げてきたものは決して裏切りません。
―フェルン
「竜が村を襲ったら逃げ出してしまうかもしれない」というシュタルクに、フェルンが「逃げないと思います」と言った後、その理由を話した時の言葉です
多くの努力をし、実力もしっかりと身に着けてきたものの、いざ本番となると緊張や不安で足がすくんでしまい、体が動かないということはあります
そういった中で、実力を発揮するには相手に立ち向かっていく”覚悟”や自分のこれまでの努力を信じて緊張や不安と向き合っていく”覚悟”が必要だと感じさせてくれた言葉ですね
学んだ知識や体に刻み込んできた経験は、自分自身が誰よりも”努力”をしてきたことを知っています
その積み重ねたものを信じて、”覚悟の一歩”を踏み出していこうと思える名言でした
怖がることは悪いことではない
怖がることは悪いことではない。この恐怖が俺をここまで連れてきたんだ
―アイゼン
強敵を前に恐怖で体が震えていたアイゼンが、その恐怖を認めた後に言った言葉です
どんな屈強な戦士であれ、自分が殺されるかもしれない相手を前にすれば、恐怖するのは当然のこと
ただ、その恐怖を否定するのではなく、しっかりと受け入れ、戦う覚悟を決めていくアイゼンはやはり立派な戦士でしたね
くだらない冒険
師匠はお前のせいで勇者一行の冒険がくだらないものになったって言ってたぜ。くだらなくて…とても楽しい旅だったってよ
―シュタルク
シュタルクがアイゼンから勇者一行の冒険を聞いた時に、そのアイゼンが言っていた時の言葉です
この名言に関しては、アイゼンがヒンメルと旅をしていたときに、ヒンメルが「くだらな」旅について話をしていたことが一つのキッカケともなっています
アイゼンは辛く苦しい旅がしたいのかい?
僕はね。終わったあとに「くだらなかった」って笑い飛ばせるような楽しい旅がしたいんだ―ヒンメル
命を賭けて魔物や魔族を倒しながらも、フリーレンがその報酬として受け取るものや手に入れようとする魔法は他の人が見れば「くだらない」と一蹴してしまうよなものばかり
それでも、その「くだらなさ」こそが数々の冒険を楽しい思い出へと変えてくれていました
何かに挑む時に辛く苦しいこともありますが、たとえどんなに壮大な目的や目標があったとしても、どこまでも楽しむ気持ちを忘れずにゴールまでの道を歩んでいきたいと思える名言でしたね
第7話 おとぎ話のようなもの
フリーレンたちは解放祭と呼ばれるお祭り前日の街にやってくる。そこはかつてフリーレンやヒンメルたちが魔族から守った町だった。町に建てられた自分たちの銅像を見るフリーレンはあることを思い出す―。その後に訪れたグラナト伯爵が治める街で、フリーレンは突然ある人物に杖を構える―!
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
銅像を作る理由
みんなに覚えていてほしいと思ってね。僕たちは君と違って長く生きるわけじゃないから。後世にしっかりと僕のイケメンぶりを残しておかないと。
でも一番の理由は、君が未来で一人ぼっちにならないようにするためかな。
おとぎ話じゃない。僕たちは確かに実在したんだ
―ヒンメル
行く先々で銅像を作ってもらっているヒンメルがその理由を話した時の言葉です
この言葉はこの話数の冒頭で、フリーレンの師匠であるフランメの顔を覚えているのはフリーレンだけであり、他の人にとっては「おとぎ話のようなもの」と話しをしていた事とも関係しています
長命だからこそ一人ぼっちになっていってしまうフリーレンに対するヒンメルの優しさが分かる名言ですね
魔族にとって言葉とは欺くためのもの
やつらにとっての言葉は人類を欺くすべだ。大魔法使いフランメは言葉を話す魔物を”魔族”と定義づけた。その祖先は獲物をおびき寄せるために物陰から「助けて」と言葉を発した魔物だよ
―フリーレン
知恵もあり言葉もある化物の”魔族”という種族の冷酷さを的確に表した言葉です
人は地球上で唯一言葉で話をし、お互いの気持ちや意志疎通を図る生き物ですが、それは情報を共有するだけじゃなく、気持ちを分かりあうという意味合いでも使われています
そこを巧みに利用し、人に罠を仕掛け、獲物を捕食していく魔族はまさに猛獣
餌としてしか見られておらず、それでも種族が違っても分かり合えるなんていう生ぬるい考えは通用しないと思わせてくれたシーンでした
そしてそれを確信づけるようなシーンが、よりこの言葉に深みを増し、魔族の本質を突いているように感じましたね
「魔族は魔物と同じで子育ての習慣がなく、産み落とされてから多くの時間を天涯孤独に過ごす。お前たちは孤独を当たり前とする生物で”家族”という概念すら存在しない。なのに、なんで”お母さん”なんて言葉を使うの?」
『だって、殺せなくなるでしょう…まるで魔法のような素敵な言葉…』
村人の娘を食べた魔族が、その代わりとして自分を助けてくれた村長を殺してその娘を与えようとする
言葉は持っていても、人の感情も心も知らない魔族らしい発想ですね
このシーンを見た時に、背筋が寒くなったのをよく覚えています
第8話 葬送のフリーレン
グラナト伯爵に和睦を申し入れてきた魔族アウラに仕えるリュグナーたちに魔法を放とうとしたことで、フリーレンは捕らえられ牢に入れられる。そんなフリーレンをリュグナーは危険視し、同じくアウラ配下のドラートがフリーレンの命を狙う。そしてフェルンとシュタルクもフリーレンを救うため行動を起こす。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
強者だからといって
相手が強かったら戦わないの?
―フリーレン
リュグナーたちを倒すためにフリーレンの力を借りようとした時に、フェルンとシュタルクにフリーレンが言った言葉です
強い相手戦うというのは無謀とも言えるような手ではありますが、だからといって”強い”というのが絶対に敵わない理由になる訳ではありません
何かを成そうとし、その前に強者が立ちはだかっているのであれば、覚悟を決めて自分の力で戦うことも必要だと感じさせる名言です
葬送のフリーレン
人類のゾルトラークの研究解析に大きく貢献し、歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使い――”葬送のフリーレン”。私の嫌いな天才だ
―リュグナー
フェルンの所作を見て過去に戦ったフリーレンの姿を思い出したリュグナーが言った言葉です
ここまででも”魔法使いフリーレン”や”勇者一行のフリーレン”などと言われることはありましたが、”葬送のフリーレン”という呼称が出てきたのはここが初でした
見事にタイトル回収をしたこのシーンは間違いなく名シーンの一つですね
第9話 断頭台のアウラ
ひとり街を出たフリーレンは、七崩賢“断頭台のアウラ”と対峙していた。膨大な魔力を持つアウラは、死者の軍勢を次々とフリーレンにぶつけていく。一方、グラナト伯爵を救出したフェルンとシュタルクだったが、ふたりにもリュグナー、リーニエの魔の手が迫り…。フリーレン一行とアウラ軍の戦いが加速する。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
強い相手に勝つ秘訣
俺はお前より強い。だが、お前はまだ負けていない。立ち上がったからな。
シュタルク、強い相手に勝つ秘訣を教えてやろう。簡単だ。何度でも立ち上がって技を叩き込め。戦士ってのは最後まで立っていたやつが勝つんだ
―アイゼン
リュグナーの部下の一人・リーニエとの戦いで倒された時に、シュタルクが過去にアイゼンから言われたことを思い出した時の言葉です
相手に勝つ為の最良の手段でありながら、実はこれが一番難しかったりもするんですよね
”立ち上がる”という行為は、肉体的な強さもそうですが、精神的な強さが一番モノをいう行為でもあり、それを何度も繰り返さなければならないほどの強者となれば、なおのこと心の強さが必要になってきます
負けない強さよりも何度でも立ち上がる心の強さこそが本当に大事なんだと気付かせてくれる名言です
第10話 強い魔法使い
大魔法使いフランメ。千年以上前に生き、人間でありながら歴史上でも“英雄”と称される魔法使いだった彼女は、ある日魔王軍に襲われ全滅したエルフの集落で、ひとり生き残ったフリーレンと出会う。フランメがフリーレンに教えたものとは…。そして、フリーレンとアウラの戦いに決着がつく。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
千年以上生きた魔法使い
アウラ…お前の前にいるのは…千年以上生きた魔法使いだ
―フリーレン
絶大な魔力を誇るアウラに対して、魔力を制限してきたフリーレンがその魔力を解放して言った時の言葉です
魔力に対しての誇りと自信を持っている魔族だからこそ通じる魔族を倒すための一つの方法
一生をかけて魔族を欺き続けてきたフリーレンが、見事にアウラの不意を突いたこのシーンは何度見ても興奮する名シーンですね
なおこちらのシーンは、『葬送のフリーレン』が放送されていた枠である”フラアニ”で放送した『葬送のフリーレン大感謝祭』の視聴者が選んだ「バトル&アクション編」にて第1位を獲得したシーンになります
第11話 北側諸国の冬
アウラたちを倒したフリーレン、フェルン、シュタルク。平穏が訪れ、死後もアウラに操られていた自身の配下を弔い、グラナト伯爵は最大限の感謝をフリーレンに伝える。フリーレンたちは旅立つが、北側諸国の冬の道は想像以上に厳しく…。そこで彼らはひとりの武道僧(モンク)に出会う。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
生きてきた軌跡
俺の成してきた偉業も正義も、知ってるやつは皆死に絶えた。だから俺は、死んだら天国で女神様に褒めてもらうんだ。「よく頑張ったクラフト。お前の人生は素晴らしいものだった」ってな。分かるだろ?フリーレン。
自分の生きてきた軌跡が誰にも覚えられちゃいないってのは、あまりにも酷だ。俺たちは長い人生を歩んでここにいるんだぜ
―クラフト
エルフであり僧侶のクラフトが女神様を信じている理由をフリーレンに話した時の言葉です
長命なエルフはどの種族よりも長生きするため、人に覚えてもらうということはほとんどありません
それこそ魔王を倒した勇者一行のフリーレンですら、名前は知られていても、街で騒ぎになるようなことは一切なく、「もしかして…」くらいの記憶になりつつあるのが実際のところです
エルフにとってはわずかな時間である80年という月日でそうなっているのであれば、200年、300年と経ったころにはそれこそ”おとぎ話”になっているかもしれませんね
それでも確かに彼ら彼女らは生きていた
長い時を生きるエルフだからこそのこの考え方は、名も記憶も残せないような人にとっても一つの希望ともなるような名言ですね
第12話 本物の勇者
剣の里にやって来たフリーレンたち。そこは80年前に、世界を滅ぼす災いを撃ち払う者しか抜けない“勇者の剣”をヒンメルが抜いた場所。この里の周辺に湧いてくる魔物を退治するという役目を務めるために訪れたのだった。そしてフリーレンの脳裏には、80年前当時のことが蘇ってきて…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
偽物だろうが本物だろうが関係ない
いいじゃないか…偽物の勇者で。僕は魔王を倒して世界の平和を取り戻す。そうすれば、偽物だろうが本物だろうが関係ない
―ヒンメル
本物の勇者にしか抜けないと言われていた”勇者の剣”を抜けなかったヒンメルが言った言葉です
本物だろうと偽物だろうと関係なく、実際にそうであろうと信じ、成し遂げた者こそが”本物”であると思わせてくれるこの言葉
たとえ神にすら認められていなかったとしても進み続けることが大事なんだと思わせてくれた名言でした
そして見事に”本物の勇者”となったヒンメルが改めてカッコいいなと思わされた名言でもありましたね
頑張った者は皆戦士
頑張った者は皆戦士だ
―アイゼン
誕生日に大きなハンバーグを作るアイゼンが、その理由を話した時に言った言葉です
戦う者を”戦士”と呼びますが、それは目の前の敵だけでなく、自分の中にある怠惰や諦めといった負の感情と戦い、精一杯頑張った者もまた等しく”戦士”と呼ぶ
「頑張ることはそんな大層なことではない」と思う人もいるかもしれませんが、頑張ってきた事は十分に誇っていいことだと思います
頑張ってきた過程を尊んでいるようなこの言葉は、結果は出なくともその”戦士”という称号はメダルやトロフィー以上の価値あるもののように感じさせてくれた名言です
第13話 同族嫌悪
北側諸国アルト森林の村の教会で出会った、神父の弟・ザイン。治癒の難しい毒をいとも簡単に解毒する彼の高度な魔法を目の当たりにし、フリーレンは驚く。聞くと、ザインはかつて冒険者を夢見ていたが、旅に出ることなく、村にとどまっているという。ザインの兄は彼を連れ出してほしいと頼み…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
今の話をしている
私は(僕は)今の話をしている
―フリーレン&ヒンメル
仲間に誘われていながらも、決断を先送りにしてきたことや過去の出来事を理由に断るザインを見て、フリーレンが同じ理由で仲間になることを断ったことを思い出し、そして過去に自身がヒンメルに言われた言葉を言った時の言葉です
決断や判断というものをすぐに出来る人もいますが、中々その踏ん切りがつかないまま時が過ぎてしまうということはよくあることです
それが足枷となって一歩を踏み出せない中で、過去ではなく”今”のザインやフリーレンを仲間に誘う姿は強引さが感じられながらも、その強引さが救いになることもあると感じさせる名言です
第14話 若者の特権
僧侶ザインが仲間になり、ラート地方を訪れたある日、フェルンとシュタルクが喧嘩をしていた。聞くと、シュタルクがフェルンの誕生日に何も用意してなかったことが原因だという。ザインはふたりの仲直りをさせようとアドバイスを送る。そんなザインにフリーレンが言葉をかけて…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
大人のふり
私の心は子供の頃からほとんど変わっていません。理想の大人を目指して、大人のふりをして、それを積み重ねてきただけです。きっと私は死ぬまで大人のふりを続けるでしょう。子供には心の支えになる大人の存在が必要ですから
―ハイター
旅をしていた頃のハイターの生臭っぷりを聞き、ザインの記憶にあったハイターの姿とはまるで違うことに驚きながら、フリーレンが過去にハイターから聞いた”大人っぽくなった理由”を聞かされた時の言葉です
意外と世の大人たちはこういう”大人のふり”をしている人は多いのではないでしょうか?
周囲からは優しい頼りがいのある”大人”ではあってもそれはそうでありたいと理想的な大人のふりをしているだけで、本当の部分は子供の時と変わっていないというのは世の大人の本質的な部分のような気もします
それでも子供たちには大人の背中を見せていかなければいけないし、”大人のふり”を続けていくことは未来を生きていく子供にとっても必要なことなんだと思わせてくれる名言でした
鏡蓮華の花言葉は”久遠の愛情”
あの意匠は鏡蓮華。花言葉は”久遠の愛情”だ
―ザイン
フェルンの誕生日プレゼントでシュタルクが贈ったブレスレットの意匠とその意味を話した時のザインの言葉です
ここまで描かれてきたフェルンとシュタルクの関係性とこの花言葉の意味が意味深で、かなりテンションが上がった名シーンです
そして、このブレスレットのシーンも名シーンなんですが、それ以上にさらに尊さ溢れるシーンが、フリーレンがヒンメルから全く同じ意匠の指輪をつけてもらうシーンです
ここのシーンに関しては、フリーレンの左手の薬指に指輪をつけてあげるヒンメルやその後に鳴り響く鐘の音が見事に”結婚”の二文字を連想させ、最高に尊くて感動的な名シーンへと昇華されていました
なお、このヒンメルがフリーレンの指に指輪をはめるシーンですが、『葬送のフリーレン大感謝祭』で視聴者が選んだ「名シーン&名セリフ編」にて第1位を獲得したシーンにもなっており、また週刊少年サンデーの『推しコマ投票』でも第1位を獲得しているほど人気の高いワンシーンです
第15話 厄介事の匂い
ラオブ丘陵の村にやって来たフリーレンたちだったが、村の人々は何らかの“呪い”によって眠らされていた。フリーレンによると、僧侶は女神様の加護により“呪い”が効きづらいという。“呪い”への耐性と知識を持つザインがその種類と発信源を割り出し、4人は原因である魔物の退治に向かう。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
その言葉を信じたんですよ
私は冒険者には意思疎通も信頼関係も必要ないと思っています。特に、私の仲間だったフリーレンはその点がつたなかった。だから私は、彼女の言葉を信じることにしました。彼女は「魔王を必ず倒す」と言いました。私はその言葉を信じたんですよ
―ハイター
相手を眠らせる呪いを持つ魔物との戦いにて、唯一耐性を持っていたザインが5秒間だけ目覚めさせる《目覚めの解呪》をフリーレンに使うか悩んでいた際に、昔ハイターから聞いたフリーレンについての話を思い出した時に言っていた言葉です
意志疎通や信頼関係というのはそうそう簡単に築けるものではなく、ましてやフリーレンのようにそういったものが苦手な人というのも世の中には多くいます
それでも「仲間として何ができるか?」というのを考えたときに、まず初めにすべきことはその人の言うことを信じてみることからではないでしょうか
簡単なようで非常に難しいことではありますが、集団やチームで何かを成し遂げる際にはかなり重要なことだと認識させてくれる名言です
踊ろうぜ
亡き息子の代わりに瓜二つだったシュタルクが社交界でフェルンを踊りに誘った時の言葉です
ここに関してはこの後に披露されるシュタルクとフェルンのダンスシーンの魅せ方が非常に印象的に残っている名シーンです
もともと作画自体は良い作品ですが、指の動きや足のステップ、二人の表情や視線、そして服のしわや動きに至るまで、全てが圧巻のクオリティーで思わず見入ってしまいました
そして、この二人の関係性もまた、ここまで良い雰囲気に描いてくれている中でのこの描写だったので尊さも感じられるような名シーンでしたね
第16話 長寿友達
かつてフリーレンがヒンメルたちと冒険をしていた時に出会ったドワーフの戦士・フォル爺を訪ねた4人。彼はある村をずっと魔物から守っていた。フリーレンは会話を交わす中で、過去のヒンメルの言葉を思い出す…。その後、ある集落を訪れると、そこにはザインが昔共に冒険者になろうと約束した親友の足跡があった。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
人はどうでもいいことに…
人はどうでもいいことに命をかけない
―ヒンメル
ドワーフの戦士であるフォル爺に村を護っている理由を聞いた時に、「どうでもいいだろう」と言われたヒンメルがその言葉に対して言った言葉です
この作品はフリーレンの”人を知る旅路”が描かれている作品ですが、この描写はヒンメルがフォル爺という一人のドワーフのことを知ろうとした描写です
フォル爺が村を護っている理由は大切な妻との約束ではありますが、それはあくまでフォル爺にとって大切な思い出であり、彼の妻を知らない他人にとってはそれこそ他人事のようなもの
そういったことが分かっていたフォル爺は理由を話した後に「これ以上詳しく話すつもりはない」と話し、そして「滑稽な話だろ?わしはずっと死者との約束を守っている」とヒンメルに語りかけ、ヒンメルは同意します
しかし、ヒンメルはそれでも彼が命を懸けて村を守る理由を知り、フォル爺の奥さんが「約束を守ってくれていることを嬉しく思っているはずだ」と相手の心を知った上で言葉を投げかけました
ヒンメルの優しさもそうですが、相手の心に触れたからこそそれを救ってあげるような言葉には心を打たれましたし、人が何かをしている理由で「どうでもいいこと」というのは無いのかなと思わせてくれた名言です
第17話 じゃあ元気で
ザインは親友の戦士ゴリラの手がかりを得るも、彼が向かった先はフリーレンたちの目的地とは別の道だった。そんな中、滞在する集落に寒波が到来し、ひと月の足止めを余儀なくされた4人だが、それぞれの過ごし方で日々を楽しむ。ある日、フェルンとシュタルクが喧嘩をし、フリーレンはザインを頼るが…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
手を取れ
手を取れ、フリーレン。きみが旅立つキッカケはこの僕だ
―ヒンメル
ヒンメルがフリーレンを仲間に誘った時に、フリーレンが旅立つキッカケを貰った言葉です
中々動き出すことが出来なかった一歩を歩み出すキッカケというのは人それぞれではありますが、こういう”人”がキッカケとなって歩み出す言葉というのは飾らない直球の言葉だからこそ胸に真っ直ぐ刺さってきますね
そして、旅立つ前のフリーレンと同じ考えを持っていたザインに、ヒンメルと同じようにキッカケを与えたかったフリーレンが一緒に旅をしてきた中で、ザインに与えたかったものを改めて伝えるシーンは印象的でした
フリ「私はヒンメル達に旅立つ勇気と仲間と過ごす楽しさを教えてもらった。どうザイン、楽しかったでしょ?」
ザイ「あぁ…とても楽しかったよ」
※フリ=フリーレン、ザイ=ザイン
キッカケを貰って一歩踏み出したからこそ知れた楽しさは、フリーレンにとってもザインにとっても見事に”今”に繋がっていましたね
人には心の支えが必要
たぶん人には心の支えが必要なんだ。支えてもらって悪い気分になるやつはいねえよ
―シュタルク
フリーレンが風邪を引いたフェルンの苦痛を少しでも和らげてあげようと手を握ったものの、フェルンはその手を払い、子ども扱いしたことに怒ったと感じたフリーレンが「どうしたら良かったんだろうね?」と言った時にシュタルクが言った言葉です
どんなに強くしっかりした人だったとしても、病気や不安などで心が弱ったりしてしまう時というのはあります
そういった時のちょっとした”心の支え”というのは非常に有難いですし、そしてそれは大人も子供も関係なかったりするんですよね
その部分に関してはフリーレンが過去にヒンメルからも言われた言葉でもあります
心の支えが必要なのは子供だけじゃない。
大切な人が困っていたり弱ったりした時は、自分がやれることをやってあげようと思える名言ですね
第18話 一級魔法使い選抜試験
ザインと別れ、魔法都市オイサーストにやって来たフリーレンたち。この先の北部高原に入るには一級魔法使いの同行が義務付けられる。一級魔法使い試験は合格者が一人も出ない年もあり、そして死傷者が出ることもある難関。フリーレンとフェルンが向かった試験の会場には手練れの魔法使いたちが集まっていた。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
すごい魔法使いであることを知っている
確かに僕たちはその首飾り(聖杖の証)のことは知らない。でも、僕たちは君がすごい魔法使いであることを知っている。それでいいじゃないか
―ヒンメル
魔法使いの資格を持っておらず、唯一フリーレンが魔法使いの証として持っていた”聖杖の証”ですらもはや誰もその意味を分かっていないことに少し落ち込んでいた時にヒンメルがフリーレンに言った言葉です
何かを証明するのに資格や証明書というのは一般的に必要であり、それを持っているだけで誰でもその人の実力が判断できる材料にもなります
そして何より、その証を持っている自分自身もまた一つの”誇り”として自信を持つことができる
そういったものが誰にも理解されないというのは寂しいものです
そんな中で、一番身近な人たちだけでもその実力をしっかりと理解してくれているというのは嬉しいものですよね
そして、この言葉は時を経て、フェルンが同じ言葉を投げかけてくれました
私たちはフリーレン様がすごい魔法使いであることを知っていますから
身近な人から貰える”見えない勲章”は、どんな証よりも価値があるのかもしれませんね
怖いことも勢いに任せれば
怖いことも勢いに任せれば、意外と何とかなるって気が付いた
―カンネ
飛行魔法を初めて使う時に、怖くて踏み出せなかったところをラヴィーネに蹴り飛ばされて使えるようになったカンネの言葉です
何事も”初めて”というのは不安や緊張が付きまとい、そこからの最初の一歩が一番怖かったりします
そんな中でも、手を引っ張ってくれる友人や周囲の人達の勢いに任せて無理矢理にでも一歩を踏み出したりすると、意外と呆気なくその後も歩いて行けたりするもの
着実に準備をしてから一歩を踏み出すのも良いですが、まずは”歩き方”を知るのもまた大切だったりするんですよね
この言葉は、そういった一歩目の大事さが分かるような名言です
第19話 入念な計画
一級魔法使い試験の第一次試験は、3人ずつのパーティーに分かれ、試験場に生息する隕鉄鳥<シュティレ>を日没までに捕獲し、さらにパーティー全員が揃っていることが合格の条件。シュティレは捕獲が困難なため受験者同士の争奪戦=サバイバルの様相を呈していく。カンネとラヴィーネと組んだフリーレンの作戦は…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
大きな力は恐れの象徴
一級魔法使いは、ただ単に権威の象徴であればいいのだ。魔法使いとしての力量がいくらあっても、人心を掌握できなければ無力も同じ。わしは自分よりはるかに優れた魔法使いが失脚し、迫害される様を山ほど見てきた。大きな力は恐れられる。恐れの権威など長続きせん。
―デンケン
一級魔法使い試験で求めらているものが魔法使いとしての”質”であるという話をするリヒターにデンケンが言った言葉です
「実力がある=権威がある」という訳ではなく、またそれがイコールとなった場合でも、その実力で相手をねじ伏せ、屈服させるようなやり方はもはや恐怖政治以外の何ものでもありません
そして、そういった組織や仕組みに待ち受けている多くの未来は「破滅」です
特に、一級魔法使いのように優れていれば取得可能な証のようなものの場合、自衛が目的な民衆が求めているのは安心と信頼だったりするので、その信用が恐怖へと変わってしまっては本末転倒
権威というものは振りかざしたり見せつけたりするものではなく、示すものなのだと感じさせてくれる名言ですね
第20話 必要な殺し
一級魔法使い試験の第一次試験、フェルンはエーレと、ヴィアベルはユーベルと、ラントはシャルフと対峙する。ヴィアベルはユーベルとそれぞれ自身の魔法で戦う中で、彼女から危険なにおいを感じ取り…。一方、シュティレを捕獲したフリーレン組だったが、そこにデンケン・リヒター・ラオフェン組が狙いを定める。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
人間は欲望のために戦う
バカが。優しさなんかで命張れるか。人間は欲望のために戦うんだよ
―ヴィアベル
第一次試験で不合格濃厚となりながらも仲間を見捨てなかったヴィアベルに、エーレが「その優しさが魔族と戦う理由なのかしら?」と言った時に返した言葉です
ヒーローだったり、勇者だったりはもしかしたら”優しさ”を理由に戦うのかもしれませんが、普通の人間からしたら、戦うため、ましてや命を張るような戦いともなればそれだけで最後まで戦えるとは思えません
であれば「何のために戦うのか?」と言われればヴィアベルが言っていたように自分の”欲望”のために戦う方がよっぽど説得力があるような気がします
好きな女の子のためにカッコつけたヴィアベルの下心も然り
戦う理由にきれいごとは要らず、むしろ自分の”欲望”のままに戦った方が強くあれると思わせてくれた名言ですね
第21話 魔法の世界
一級魔法使い試験の第一次試験、シュティレをデンケンのパーティーに奪われたフリーレンたち。カンネとラヴィーネは圧倒的に魔力に差のあるリヒターに苦戦する。そしてフリーレンはデンケンとの戦闘の中である策を考えていた。日没が、第一次試験のタイムリミットが迫る。果たして二次試験に進むのは―!?
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
魔法は探し求めている時が
魔法は探し求めている時が一番楽しいんだよ
―フリーレン
ゼーリエから「望む魔法を授けてやる」と言われ、それを断った理由としてフリーレンが言った言葉です
好きなものがあった時に、「他にどんな面白いものがあるのか」だったり「こんなものがあったのか」だったりと自身の”好き”の新たな一面を知れるのはとても楽しいことだったりします
そしてそれは誰かに与えられるよりも、自分自身で見つけた時の方が喜びは倍増したりするし、何より見つけるまでの過程もまた楽しめたりするんですよね
そういった”好き”に対して、純粋で真っ直ぐな気持ちが伝わってくる名言でしたね
魔法の世界では
やってくれたなフリーレン。千年ぶりだというのにずいぶんな挨拶じゃないか。これだから魔法使いはやめられん。魔法の世界では天地がひっくり返ることもある
―ゼーリエ
”生きる魔導書”と呼ばれるほどの大魔法使い・ゼーリエが張った結界をフリーレンが破った時に、ゼーリエが言った言葉です
誰もが絶対に破ることが不可能だと思われた結界を破ったこのシーンは、俗に言う「ありえない」が見事に覆された瞬間でしたね
この作品では常に言われている言葉ではありますが、魔法というのはイメージの世界です
とどのつまり、相手がどんな強者であったとしても突破できるイメージが明確であれば、常識なんてものは簡単に覆ってしまう
昔では想像も出来なかった空を飛んだり、遠くの人と簡単に会話ができるようになったりと、そういった過去の常識を覆してきた現代の発展にも近いものを感じる名言でしたね
また、フリーレンが結界を破るシーンは作画や表現が素晴らしく、その迫力に圧倒された名シーンでもありました
殴り合いじゃぁぁ!!
殴り合いじゃぁぁぁぁッ!!!
―デンケン
試験も残りわずかとなり、魔力も無くなってしまった中で最後まで足搔いた結果、最終的に殴り合いで勝負を仕掛けた時のデンケンの言葉です
「魔法使いが殴り合い?」と思ったりもしましたが、勝つ為にそれこそ出来ること全てをやる”全力”で勝負に挑んでいくデンケンの姿はカッコ良かったです
出来ることなら、年齢を重ねてもこれぐらいの気合と気概をもって何事にも挑み続けていきたいと思わせてくれた名シーンでしたね
第22話 次からは敵同士
第一次試験は18人が合格し、フリーレンとフェルンも二次試験へ。試験は3日後、合格者たちは解散し、各々でその時を待つ。フリーレンたちも宿へと戻るが、シュタルクがあることでフェルンの機嫌を損ねてしまい、機嫌を直してもらおうと3人はオイサーストの街へと繰り出す。すると偶然受験者たちと顔を合わせて…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
生きているということ
生きているということは誰かに知ってもらって覚えていてもらうことだ
―ヒンメル
フリーレンがヒンメルに「どうして人助けをするの?」と聞いた時に、ヒンメルが言った言葉です
ヒンメル自身は”人助け”という道で誰かの記憶に残るような生き方を選びましたが、現代においてそうそう誰かを助けるということは出来ないと思います
ただ、別に人の記憶に残るのにそんな大層なことをする必要はなく、本当に必要なのは誰かと関わり続けること
その事に関しては、この言葉の後にヒンメルも語っていますね
ほんの少しでいい。誰かの人生を変えてあげればいい。きっとそれだけで十分なんだ
「人生を変えてあげる」というのをそこまで重く捉えずとも、きっと一緒に居て、その相手を1回でも多く笑顔にさせるだけでも十分なんだと思います
また、ほんの少しだけ手を差し伸べたり、背中を後押してあげるだけでも同じことです
当然、中にはその人の記憶に残らない場合もあるでしょうが、積み重ねていくことで”生きていた証”もまた増える機会が多くなっていきます
そういった積み重ねもまた”生きている”ということなのかなと感じさせ、より多くの人と関わり続けようとも感じさせてくれた名言でした
第23話 迷宮攻略
一級魔法使い選抜第二次試験、試験官のゼンゼが用意したのはダンジョン攻略。「零落の王墓」の最深部に辿り着いた者は全員合格という。しかしそこは未踏破の難攻不落のダンジョンだった。フリーレンたち受験者はそれぞれ内部へと入っていくが、待ち受けていたのは魔物やトラップ、そして驚きの“魔法”だった。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
未踏破だろうが前人未到だろうがねじ伏せて突き進むんだ
君達が目指しているのは魔法使いの最高峰だ。不可能を可能にするのが一級魔法使い。未踏破だろうが前人未到だろうがねじ伏せて突き進むんだ
―ゼンゼ
ゼンゼが出した第二次試験の合格条件である未踏破ダンジョンの攻略に反発の声が上がった時に、ゼンゼが言った言葉です
目指す目標が高ければ高いほど、その壁は高く厚いもの
特に一級魔法使いのような《魔法使いの最高峰》と呼ばれるほどのものであればなおさらです
現代においても国家資格だったり賞だったりと言ったそれぞれの分野における”最高峰”と呼ばれるものは存在し、そういったものを目指して日々努力している人も数多くいるでしょう
そんな大きな目標を持っているにもかかわらず「試験内容が難しすぎる」なんて弱音を吐く人は普通いませんよね?
このゼンゼの言葉は、目標を掲げ、それに向かって突き進むのであればどんな壁もぶち破り、困難もねじ伏せて突き進むべきだと力強い意志と覚悟を持たせてくれるような名言でした
楽しい冒険
楽しく冒険して迷宮に潜って魔物を倒して宝を探して、気が付いたら世界を救っていたようなそんな旅がしたいんだ
―ヒンメル
迷宮が好きだったヒンメルが、その好きな理由を話した時の言葉です
目的や目標に対して一直線でその道を進んで行くのもひとつの正解だと思いますが、中にはその道を進んで行くことに辛くなったり苦しんだりしてしまう人もいると思います
だったら、急がず慌てず、その道中にあるものや目の前に広がる景色などの全てを楽しんでいくくらいの心の余裕を持って進んで行った方が良い気がします
そうしたらそれこそヒンメルが言っていたように”気が付いたら”ゴールに着いているかもしれませんしね
そして、その楽しさを持ってゴールに向かっている方が達成感だったり満足感だったりは高かったりもするもんです
この言葉は、そんな楽しさを忘れない心の余裕を持つことの大事さを分からせてくれるような名言でした
第24話 完璧な複製体
第二次試験でダンジョン「零落の王墓」に入った受験者たちの前に、彼らの複製体が立ちふさがる。その複製体は魔法によりそれぞれの実力・魔力・技術などを完全にコピーした実体だった。その中で、ユーベルたちは自身の複製体に遭遇してしまう。一方、デンケンたちはフリーレンの複製体を前に足止めを食らい…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
面白くなってきた
ふーん。面白くなってきた。迷宮攻略はこうでなくちゃ
―フリーレン
零落の王墓の最後の部屋で待ち構えているフリーレンの複製体を遠目から見たフリーレンが言った言葉です
迷宮内に眠る宝を見つける楽しさもありますが、突破困難だからこそ昂るものもあるというもの
そんなワクワクするような気持ちを体現しているような名場面でした
そしてこのシーンの原作の煽り文の「たぶん彼女(フリーレン)以外皆、面白くはない」がごもっとも過ぎて爆笑しましたねw
第25話 致命的な隙
第二次試験の合格条件であるダンジョン最深部に行くには、フリーレンの複製体を倒さねばならなかった。複製体を前にしたデンケンやラヴィーネたちと合流したフリーレンとフェルンは、魔法使いたちそれぞれが持つ情報や知識で、複製体打倒の作戦を立てる。その中でフリーレンの脳裏に浮かぶ記憶とは…。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
歴史上で最も多くの迷宮を攻略した魔法使い
攻略出来ない迷宮なんか存在しない。私は歴史上で最も多くの迷宮を攻略したパーティーの魔法使いだよ
―フリーレン
フリーレンの複製体が最後の扉の前に立ちはだかり、それを攻略する時にフリーレンが言った言葉です
誰もが勝ち目のない複製体を前に”不可能”の三文字が頭をよぎる中、勇者一行として多くの迷宮を攻略したフリーレンだからこそ自信に溢れた説得力のあるセリフでしたね
そして彼女ならば何とかしてくれるという絶対的な信頼感も印象づけられる名シーンでした
お前を殺す者がいるとすれば
人間が凡そ文明と呼べるものを築き上げてから長い年月が経った。これから先は時代が加速するぞ。たった千年だ。たった千年で人間の時代がやってくる。
エルフ(わたしたち)は人間に追い抜かれる。鍛錬を怠るなよフリーレン。お前を殺す者がいるとすれば、それは魔王か、人間の魔法使いだ
―ゼーリエ
フランメが死んだ後、遺言状を届けに来たフリーレンにゼーリエが言った言葉です
エルフという無限にも近い時間を持っている者と人間というごくわずかな有限な時間しか持ちえない者
それぞれが考える”時間”のあり方についてとその”時間”の過ごし方の対比が極端だからこそ分かりやすく、そしてこれまで人間が築き上げてきた多くの歴史を知っているからこそ非常に説得力のある言葉のように感じました
現代においても人は多くの不可能を可能にし、それが当たり前となるような文明をこれまで築いてきました
そして、その多くは他人にとっては「出来るわけがない」や「くだらない」と笑われるようなことにかける情熱から生み出されたものもあったと思います
人間が持つ情熱は馬鹿に出来ず、それこそが何ものをも凌駕する力になるんだと感じさせてくれた名言でした
第26話 魔法の高み
零落の王墓に住まう神話の時代の魔物シュピーゲルが作った、王墓に入った者の複製体たち。シュピーゲルを倒すため、フリーレンとフェルンはフリーレンの複製体と戦うが苦戦する。一方、デンケンやラヴィーネたちも複製体と戦うが、試験官である一級魔法使いゼンゼの複製体の魔法が猛威を振るう。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
イメージの話だよ
姉貴がよく裁縫をしているのを見ていた。布を裁断する時ってさ、鋏をこう入れてシャーって切るんだよね。とてもいい音がするんだ。私はあの音が好きだった。
イメージの話だよ。布っていうのはさ、切れるものなんだよ。切れて当たり前の物だ
―ユーベル
防御に特化し、鉄壁の外套を着た一級魔法使いを殺したユーベルがその理屈を話した時の言葉です
この作品でも多く登場し、ユーベルも話していますが魔法というのはイメージと直結します
出来ることは出来るし、出来ないことは出来ないという当たり前のことではありますが、それを明確に事実とイコールでイメージするのは意外と難しかったりするものです
特に感覚ではなく、知識や経験や常識を前提として考えてしまう場合はなおさらかもしれませんね
このシーンの後のセリフになりますが、ユーベルがゼンゼの複製体を倒した時のセリフがその知識を否定するようなセリフともなっていましたね
みんな頭を使い過ぎなんだよ。髪は切るものでしょ
ユーベルのセリフは多少極端ではありますが、それでも知識や常識や過去の経験などを一旦忘れ、「出来る」という明確な”イメージ”を持つことが成功につながることもあると思わせてくれた名言です
魔法の高み
フリーレンの複製体を致命傷まで追い込んだところで反撃を受けたフェルンが、そのあまりに高度な魔法に感銘を受けた時の言葉です
ここまで大迫力の戦闘シーンを見せてくれたフリーレンの複製体との戦いが決着した最後のシーンにもなるんですが、この魔法を使わせるまで追い込んだフェルンがまた凄かったですね
フェルンが魔法として認識できていないこの攻撃について、フリーレンは「あれを見せるほど追いつめられたのは80年振りかな」と言っていますが、それって魔王との戦いの時ってことなんですよね
それほどの脅威を見せつけたフェルンも凄かったですし、人がまた高みへと昇った瞬間を見事に表した名シーンでした
第27話 人間の時代
零落の王墓を攻略し、フリーレンやフェルンをはじめとする12名が第二次試験に合格した。その二次試験で粉々になってしまったフェルンの杖を直そうとフリーレンはある場所を訪ねる…。そして一級魔法使い選抜試験の最終試験、その合否のカギは、フランメの師匠で大陸魔法協会の創始者であるゼーリエが握っていた。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
感情や感性が分からないからこそ相手を考える
フリーレンは感情や感性に乏しい。それが原因で困難や行き違いが起こることもあるでしょう。でも一つだけいいこともあります。その分だけきっと、フリーレンはあなたのために思い悩んでくれる。彼女以上の師はなかなかいませんよ
―ハイター
フェルンが旅立ちの前にフリーレンについてハイターから言われた言葉です
相手がどういったものが好きなのかだったり、どういうことが嬉しいのかというのは感情の機微だったり、行動や言動などから判断することが多いですが、フリーレンはそういったものに疎く、現実的なことを言ってしまい相手を傷つけてしまうことが多いです
そして当のフリーレン自身もそのことは自覚しており、だからこそ相手の事を知ろうと考え、悩みながらも自分が出来ることを精一杯相手にしてあげようと努力する
自分の為ではなく、相手のことを必死に考えることが出来る”師”というのは十分に信頼のたる”最高の師”なのだと思わせてくれた名言です
生まれて初めて魔法が綺麗だと思った
子供の頃、森に薬草を採りに入ったとき道に迷った。長い間、夜の森をさまよって人生で初めて孤独を味わった。もう二度と村に帰れないかと思ったよ。その時、一人のエルフが人里の方向を教えてくれた。本当に方向を教えるだけで励ましの言葉一つ口にしなかった。子供心になって冷たい人だと思ったよ。
僕のそんな不安を感じ取ったのか、それともただのきまぐれか、君は僕に《花畑を出す魔法》を見せてくれた。
綺麗だと思ったんだ。生まれて初めて魔法が綺麗だと思った
―ヒンメル
フリーレンがヒンメルに仲間に誘った理由を聞いた時に、過去に一度会った事があることを話し、その時の出来事を話した時のヒンメルの言葉です
この出会いを話すシーンは劇伴も含めて幻想的に描かれており、この作品においてもかなり印象に残った名シーンとなっていました
そして、「この《花畑を出す魔法》があったからこそ、ヒンメルたちに出会えた」と話すフリーレンもまた印象深かったです
きっとこれはただの偶然に過ぎないことだけれども、ヒンメル達と出会わせてくれたのは師匠が教えてくれた”くだらない魔法”だよ
誰かにとってはくだらないものだったとしても、自分にとっては大切なものであると言っているかのようなこのセリフは心にきましたね
ちなみにですが、フリーレンは過去にヒンメルと会ったことを忘れていましたが、原作だと余白の部分に思い出した時の一コマが描かれています
フリ「思い出した。あのときのガキか」
原作コミックス『葬送のフリーレン』第6巻より
ヒン「言い方ひどくない?」
※フリ=フリーレン、ヒン=ヒンメル
良い雰囲気ぶち壊しの会話ではありますが、これもまたこの作品らしくて好きですね(笑)
フリーレンの弟子
私はフリーレン様の弟子です
―フェルン
ゼーリエに「弟子になれ」と言われながらも、その誘いを断り、さらに誰の弟子であるかをはっきりと伝えたフェルンの言葉です
権威も力もある人から「下に付け」と言われたらそれに従ってしまうのが世の常であり、世間や社会の渡り方としては正しいのかもしれません
しかし、そういったものは関係なく、自ら「誰の元で学びたいのか」という意志とその覚悟の両方が垣間見えたこの一言は心が熱くなる名シーンでした
第28話 また会ったときに恥ずかしいからね
一級魔法使い試験の最終試験、フェルンはゼーリエから合格を告げられた。続くデンケン、ヴィアベル、ユーベルたちの合否は…。そして試験を終えた受験者同士の間には、始まる前にはなかった不思議な感情が…。そして、フリーレンたちが魔法都市オイサーストを旅立つ時が近づく―。
TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより
偉大な冒険譚よりも”くだらない”冒険譚
俺をここに連れてきたのは勇者ヒンメルの”くだらない”冒険譚だ
―ヴィアベル
ヴィアベルが困っている人がいたらなるべく手を差し伸べるようにしている理由を話した時に言った言葉です
ヴィアベルの故郷にもヒンメルの逸話は多く残っており、ヴィアベル自身はヒンメルが大活躍した冒険譚が大好きでしたが、村の人々は村の護衛をしてくれた話や荷物運びなどの話しかしませんでした
子供の頃のヴィアベルはなぜ大人たちがそんな話ばかりするのか意味が分かりませんでしたが、ヒンメルの死後、魔族の残党に村を襲われた時にその理由に気が付きます
たとえどれだけ強い敵を倒したり、魔王を倒したりしたところで村の人たちにとっては関係がなく、自分たちが生きていくことに精一杯だったからです
また、その小さな人助けこそが、ヴィアベルの村の人々の心を支えていたことにも気が付きました
他人にとっては小さな”くだらない”ことだったとしても、その”くだらない”ことこそが本人たちにとっては大きく価値のあるものだと思わせてくれた名言です
不器用な魔法使い
正直フランメは失敗作だった。あれほどの才を持ちながら、私ほどの高みへは辿り着けなかった。
その後も沢山の弟子を取ったよ。どれも私の足下には及ばないままほとんどが先だった。
だが不思議なものだ。気紛れでとったはずの弟子なのに一人一人の性格も、好きな魔法も鮮明に思い出せる。フリーレン。なぜか私は弟子を取って後悔したことは一度もないんだ。たとえ、歴史にその名を残せずとも
―ゼーリエ
フランメが好きだった《花畑を出す魔法》をくだらない魔法と言いながらも、その魔法を使っていることに気が付いたフリーレンが、その理由を聞いた時にゼーリエが語った時の言葉です
弟子に対して辛辣な態度を取り、一見すると冷たく感じるゼーリエですが、実のところは弟子に対してしっかりとした愛情を持っており、それは誰一人例外ではないというのがこの言葉から分かります
ただ、これを言っている当の本人がそれに気づいていないというもどかしさも見ていて感じてしまい、ゼーリエという偉大な魔法使いとのギャップと相まって凄く良かったです
そんな不器用さが分かる名シーンとなっていましたね
また会ったときに恥ずかしいからね
旅を続けている以上、また会うことだってあるだろう。涙の別れなんて僕達には似合わない。だって…また会ったときに恥ずかしいからね
―ヒンメル
人とあっさり別れるヒンメルがその理由を語った時の言葉です
別れを惜しむのではなく、また会えると信じて楽しい思い出のまま、笑顔で別れるというのが非常にヒンメルらしい
そして、アニメ『葬送のフリーレン』の最終話の締めとしてこれ以上に無いほどに綺麗な名言であり、名シーンとなっていました
まとめ
アニメ『葬送のフリーレン』で登場した名言&名シーンを各話数毎に紹介させて頂きましたが楽しんで頂けましたでしょうか?
こちらの作品では多くの名言&名シーンが登場し、そのどれもが”宝物”のように煌びやかに光り輝くような素晴らしいものばかりです
そして、その”宝物”の数々は勇気を出す為の一歩や倒れた時に手を差し伸べてくれるような温かくて優しいものばかりとなっています
なので、気分が落ち込んだ時や何か大きな壁にあたった時などにふと思い出し、そしてそれらを乗り越えた最後に「くだらないこともあったけど楽しかったな」って笑えるような《あなたの物語》を作ってもらえれば幸いです
そしてもしもアニメ『葬送のフリーレン』にハマった方は、この作品は本当に原作も面白いので、この機会に是非とも読んでほしいですね
アニメの続きから読むのも良いですが、この作品は何度でも読み返せるほどに素晴らしい内容の作品となっていて、1巻から読んで改めて作品の世界観に浸るのも一つの楽しみ方だと思いますよ
それでは今回はこの辺で!
また会いましょう