どうもウハルです!
今回は〈物語〉シリーズのオフ&モンスターシーズン『撫物語』の「なでこドロー 其ノ參」の感想&解説を語っていきたいと思います!
今回の「なでこドロー 其ノ參」も見事な面白さを誇り、演出面での多彩さや原作の忠実度という意味でもかなり解像度の高い内容となっていました
そんな中で、今回の話辺りから明確な疑問が開示され始め、「それが伏線となっているのでは?」と感じさせるような描きも見せ始めてきました
今までの〈物語〉シリーズでもそうですが、視聴者が予想もしていなかった展開を見せてくれるのがこの作品であり、しかもそれが要所要所でしっかりと開示されているからこそ「やられた!」って思わされる展開になっているのがこの作品の良い所でもあります
その辺りはミステリーも書かれている西尾維新先生らしい描きとも言えますが、今回の『撫物語』に関してもそういった点はしっかりと含まれており、そういった部分も含めて、今後も楽しませてくれる内容になっているなと感じた「なでこドロー 其ノ參」でしたね
ということで今回は、そんな”謎”の部分も踏まえつつ、『撫物語』「なでこドロー 其ノ參」の感想と解説を語っていきたいと思います!
なお、前回の〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズンの『撫物語』「なでこドロー 其ノ貮」の感想&解説も語っていますのでよろしければそちらも是非!
また、〈物語〉シリーズのアニメや原作小説についてまとめた記事もありますので、他の〈物語〉シリーズに触れてみたいと感じた方はそちらも参考にしてみて下さいね
『撫物語』今回はどこまでアニメ化した?
”夢を追ってひたむきに努力とか、そんな恥ずかしいことしないでよ、恥ずかしい”
『撫物語』巻末より引用
かつて神様だった少女・千石撫子。夢を追い、現実に追いつめられる彼女は式神童女・斧乃木余接の力を借りて、分身をつくることに成功する。しかし4人の「撫子」達は、ばらばらに逃げ出してしまい・・・?
自分さえ、手に負えないのが青春だ。
『撫物語』は全31章で構成されているシリーズ作品になりますが、その内、「なでこドロー 其ノ參」は15章から20章までの内容を軸とした話になっています
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『撫物語』「なでこドロー 其ノ參」感想&解説
いざ阿良々木家へ!そこで待っていたのは…
画像出典:〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン公式サイトより
久しぶりに再会を果たした老倉との会話からヒントを貰い、浪白公園の次に撫子が向かった先は阿良々木家
もう二度とここに来ることはないと思っていた撫子でしたが、意識的であれ無意識的であれ、わざと避けようとしていた場所だからこそ、この場所を”おと撫子”が目指していると考えた結果の行動でしたが、どうやらその考えは当たりだった様子
なぜなら、阿良々木家の玄関のサムターンのところに乱暴に開けられたと思われる穴がぽっかりと開いていたからです
不法侵入の形跡を発見し、さらにその穴は彫刻刀で開けられていることを考えると撫子の判断よりも先に”おと撫子”がここに来たことは明白
幸いにも阿良々木家には誰も居なかったので、”おと撫子”を捕まえる為に静かに家へと侵入する撫子が一番最初に向かった先は月火の兄である”彼”の部屋
以前は何度も訪れた場所であり、今では訪れることが無くなった部屋ではありますが、この家に来てまず最初に捜すべき場所はここ以外ありませんでした
意を決して彼の部屋のドアを開けると、突然、彫刻刀を持った”逆撫子”が襲い掛かってきました
その不意打ちに驚きますが、それと同時になぜここに”おと撫子”ではなく”逆撫子”がいるのかにも驚きます
ただどちらにせよ、すべての”撫子”を捕まえなければならないので今はとりあえず目の前の”逆撫子”に集中することにします
しかし、彼女の狂暴性はただでさえ厄介なのにもかかわらず、働きたくないという労役拒否による拒絶や、”逆撫子”の式神としての特性である『リミッターの解除による卓越した身体能力』によって調伏どころか会話すらままならない始末
襲い来る”逆撫子”から避けるため、足にローラーのついた椅子に身を隠していた撫子は、その椅子を”逆撫子”に向かって投げ飛ばし、それと同時に”逆撫子”に向かって突撃します
「休みたいなら休ませてあげるよ!」
しかし、引きこもりである撫子とリミッターを解除した”逆撫子”とでは身体能力に差がありすぎました
あっけなく攻撃を躱されてしまった撫子は”逆撫子”に見下ろされながら、こう言われてしまいます
「うるせえ。お前が休め。お前だって本当は嫌々努力してんだろ?苦しいならやめりゃいいだろうが、ああん?」
その言葉にただでさえ緩慢な動きがより鈍くなってしまった撫子に対して、”逆撫子”は彫刻刀を撫子の腹へと突き刺します
しかし、それは撫子の計画の内の一つ
手に持っていた紙で捕獲できなかった時の為に、あらかじめ腹の所に紙を仕込んでおき、そこを攻撃されれば捕獲できるよう二段構えのプランを立てての特攻でした
見事にプランBが功を成した撫子は、無事に”逆撫子”の調伏に成功しました
感想&解説
逃げ出した撫子たちの調伏も遂に二人目となりましたが、この”逆撫子”が言った最後の言葉というのは意外と多くの人の芯も突いているのかなと感じた言葉でした
かく言う私自身はそうで、別に天才という訳ではないので何かを成す為にはそれ相応の努力をしなければいけませんし、その努力をするためには「したくないこと」や「嫌なこと」というのも受け入れていかなければ前に進めなかったことも多々あります
そんな嫌々な状況だったとしても、しっかりと前に進んで行く気持ちを保てたのは、それと同じくらい努力をした後の達成感や満足感、そして楽しかったことも明確にあったから
アニメでは描かれていませんが、撫子自身もそういた前向きな気持ちがあったことは嘘ではないと語っています
ただ、自分の代理とも呼べる式神からそんなことを言われ、それが「自身の本音かもしれない」と感じてしまった時、その努力を続けることが出来るのかと言われると撫子同様、自分も迷ってしまうような気がしてしまいました
”媚び撫子”の時は光り輝くその憧れの光景に目を瞑りそうになった撫子でしたが、ここのパートで描かれた”逆撫子”に関しては、目を瞑っていた部分をまざまざと見せつけられている展開となっており、自身の分身体である式神の調伏に対しての精神的な辛さが様々な視点からしっかりと判るパートだったように感じましたね
ここでの解説は原作から1つとアニメ描写から1つです
まず原作からですが、”逆撫子”が彫刻刀を持っていた理由です
もしかしたら見ていて「おや?」と感じた方もいたかもしれませんが、そもそも彫刻刀を持っているはずの撫子は”おと撫子”です
かつて”おと撫子”時代に彫刻刀を使って蛇をぶつ切りにし、呪いの解呪を試みていたので、本来であれば”逆撫子”がこの彫刻刀を持っているのはおかしな話です
アニメではその部分はカットされていましたが、原作では”今撫子”もその事に気付いており、その考察をしています
まさか、制服を交換させられたのに続いて、おと撫子は、手持ちの武器も奪われてしまっていたのでしょうか。
他の三人の撫子から、奪われる限りのものを奪われて、すってんてんになった挙句が、ほぼ素っ裸での徘徊なのだとしたら、いよいよおと撫子が哀れ過ぎます。
そりゃあ私だって、いじめを疑いますよ。
自分(達)からいじめられるって。原作『撫物語』より引用
確かに、自分が自分にイジメられるって言う状況は中々切ないものがありますね(笑)
ただ、こういった細かくて些細な疑問点こそが今後重要な部分にも変化してくるのがこの〈物語〉シリーズだったりもするので、この「なぜ?」は覚えておくと良いと思いますよ
つぎにアニメ描写ですが、”逆撫子”と対峙した阿良々木くんの部屋の窓側の方なんですが、ここでぶら下がっていたオブジェのようなものは夏の大三角形をモチーフにしたものとなっていました
これに関してはアニメの公式Xにてポストがされていますね
左上が「はくちょう座(デネブ)」、下が「わし座(アルタイル)」、右上が「こと座(ベガ)」となっており、これは『化物語』を見たことがある人ならすぐにでもピンとくるセリフであり、また「君の知らない物語」の歌詞にもなった部分が表現された描写ですね
ここにきてこのシリーズの原点とも言える『化物語』の描写を入れてくる辺りに歓喜しつつ、改めてこの作品は製作スタッフの遊び心とリスペクトに溢れた作品だなと実感した描写でした
”逆撫子”の調伏完了!それでも残る心の傷と新たな衝撃2連発
画像出典:〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン公式サイトより
「はらわたをえぐる」と散々言っていた”逆撫子”の攻撃方針から立てたプランBが成功し、調伏にも成功したことを考えると喜んでも良い場面ではありますが、撫子にとってはそれ以上に”逆撫子”が言った最後の言葉が深く心に刺さっていました
”逆撫子”は式神であると同時に、撫子自身の代理であり代役的な存在でもあるため、彼女が発した言葉もまた、本人である撫子の言葉を代弁したとも言えなくもありません
そして”逆撫子”が取っていた「努力するのが嫌だ!働くのが嫌だ!」という態度もまた、撫子自身の本心の一つであるとも言える
そういった自分の本音と向き合わされたことに対して憂鬱な気分になりながらも、今の撫子は前を向いて生きていかなければならないと奮起し、部屋に残った痕跡を出来る範囲で消し、阿良々木家を退散しようと考えましたが、”逆撫子”との戦闘で上着の腹の部分が大きく破れてしまったため、代わりに月火から服を借りることにしました
無事に服を着替え終わった撫子は、今度こそ阿良々木家から出ていこうと玄関に向かうと、今度は阿良々木家にある固定電話が鳴り響き、あまりの驚きからその電話に出てしまいます
しかも、自ら「もしもし!千石です!」と元気よく名乗ってしまう始末
思わずとは言え、自ら取ってしまった行動に衝撃を受けながらも、さらなる衝撃が撫子に待ち受けていました
「え……?千石さん?」
電話口から聞こえた声の相手は戦場ヶ原ひたぎ
聞き覚えがあり、忘れられない声を聞いた撫子は、持っていた受話器を手からこぼし、さらには電話線を引きちぎって、阿良々木家から一目散に逃げだしました
そのまま一心不乱に街を走り、その恐怖体験で受けた衝撃も落ち着きを見せたところでふと気が付くと、今いる場所から北白蛇神社へは真っ直ぐ行ける場所にいることに気が付きました
ここまでは”おと撫子”を軸とした捜索を続けてきましたが、北白蛇神社に縁のある”神撫子”はそこに居る可能性が高い
なので撫子は照準を”神撫子”に変更し、神社に向かうことにしました
そして、神社に着いた撫子はそこでまたもや衝撃を受ける光景を目の当たりにします
目の前には斧乃木余接が居たものの、その姿は惨憺たるもので、手も足も体も首も至るところにざっくばらんにばらまかれ、人の姿をまったく保てていない姿でした
「いやあああああああああっ!お、斧乃木ちゃん!」
思わず悲鳴を上げてしまうほどの衝撃に、撫子は目の前の光景が信じられませんでした
感想&解説
衝撃事件2連発!!
といっても一つは自業自得というか、自ら招いたことではありますけどね(笑)
その一つ目である衝撃事件は「電話の相手が戦場ヶ原ひたぎだった事件」
そもそも電話に出るなよって感じではありますが、その相手がまさかの知ってる人物であり、しかも過去に因縁もある相手となるとその驚きは計り知れないものがありますよね
この因縁に関しては、神様時代の一方的なものではありますが、その内容が内容だっただけに、今の撫子が色々な意味で恐怖を感じてしまうのも分かる気がします
そして、二つ目の衝撃事件が「斧乃木余接バラバラ事件」
これは誰でも悲鳴を上げるw
友人だからというのを差し引いたとしても、手や足が様々なところに転がっている惨状を目にして、むしろ悲鳴を上げない人の方がいないのではないでしょうかね(笑)
これに関しては、死体人形である余接だからまだ助かったというのはありますが、”神撫子”はそんなのお構いなしにこの現状を作り出していると思うので、確かに撫子が先に出会っていたらと思うとゾッとする展開でもありましたね
ここでは原作から2つ解説していきます
まず1つ目ですが、撫子が電話に出てしまった理由です
これに関してはパニックになったからというのもありますが、それ以上に「早く電話を止めなければ」という衝動が先行して、体が動いてしまった結果だと原作では語られていますね
実際、そんなベル音、放っておけば程なく収まって、留守電に切り替わったに決まっていますのに、我を失った私は、一秒でも早くその音を止めなければならないという衝動に襲われて、咄嗟に受話器を取ってしまいました。
これこそ反射神経の成果です――何の役にも立ちませんね、私の反射神経。原作『撫物語』より引用
この『撫物語』だと撫子は結構自虐多いんですが、ここでも見事に自虐ネタをブッ込んでます(笑)
もとも反射神経があるようなキャラクターではないですが、こういう時に限って活躍する反射神経はある意味”あるあるネタ”のようにも感じて、個人的には好きな部分です
そして2つ目ですが、ここのパートで撫子は月火の服を借りていますが、撫子と月火はもともと服のサイズはほぼ同じです
これに関しては原作の『撫物語』内でも語られている部分になっています
ちなみに、身長だけの話をすれば撫子は153cm、月火は156cmなので確かにサイズ感はほぼ一緒ですね
余接バラバラ事件発生!?だからこそ繋がる首の皮
画像出典:〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン公式サイトより
撫「いやあ、いやあ、いやあ!斧乃木ちゃん!お願い、返事をして!」
余「はいはい。うるさいな」
まさかの返事が返ってくるという事態に、驚きが隠せない撫子
そもそも死体の怪異である余接は、バラバラにされたくらいでは死ぬことがありませんでしたし、何より死体なので最初から死んでいました
それを当の余接本人から言われ、さらには首だけの状態でめちゃくちゃ喋る光景というのにも呆気に取られる撫子でしたが、そんな撫子をよそに余接は「バラバラになった体を集めて欲しい」とお願いします
そうすれば、バラバラになった体の断面同士を繋げて癒着することができ、差しあたっての応急処置が出来るとのこと
言われた通りに体を集める撫子でしたが、この惨状を招いた原因はどう考えても”神撫子”であり、プロである余接ですらこうなってしまうほどの強さを持っているのであれば、自分が”神撫子”を捜しに来たのは身の程知らずだったと思い知らされました
そして体を癒着させている間、ここまでやられてしまった経緯を聞くために「なにがあったの?」と質問する撫子に対して、余接は”神撫子”の強さを認めつつ、相手にしたのは”神撫子”だけじゃなく”おと撫子”もだったと話し、二対一で勝負を挑んだことも話しました
経緯としてはこうですね
①水着姿の”おと撫子”を見つける
②泳がせておけば他の”撫子”たちも一網打尽に出来るかもと考えて尾行する
③”おと撫子”が北白蛇神社にやってくる
④尾行を続けていた余接は後ろから”神撫子”に襲われてバラバラにされる
今考えると、”おと撫子”は余接を誘い出すための”神撫子”が仕掛けた囮であり、それにまんまと引っ掛かってしまったとのこと
「式神が式神に使われてどうするんだ」と余接は話しつつ、撫子もそれには同意しますが、それらの話を聞いて撫子は時系列が少し気になります
”おと撫子”がブルマ一丁で街を徘徊するのとスクール水着姿で登山するのとではどちらが先なのか?
これは重要なファクターのように感じていた撫子でしたが、結論付ける前に余接から撫子自身のこれまでの経過報告を聞かれます
その経過報告を聞いた余接は嫉妬の情念を感じつつも、それ以上に扇との出会いが気にかかっていましたが、そこは一旦保留しておくことにします
現状としては、”神撫子”と”おと撫子”が式神同士チームを組んでいるという状況が、”おと撫子”の「進化」ならぬ「神化」という二人の”神撫子”を相手にしなければならなくなる最悪の展開を招く可能性も視野に入れて行動し、それを防ぐためにも追う側でありたいと話します
ただ、行先が不明になってしまった二人の”撫子”を追う方法が分からなかった撫子ですが、余接はそれに関してはすでに手を打っていました
バラバラにされた時に自身の右手を”神撫子”の背に貼り付けておいたため、それによって”神撫子”の位置が分かるようにしてあり、それを頼りに追うことが可能と知り、首の皮一枚繋がった現状にほっとします
それでもこれは最低限の手段であり、余接自身は右手を失っているという事実は変わらないので、一通りの体の接着を済ませた後、最後に撫子に即席の義手を土で作ってもらうことをお願いします
その義手を作る時に、ふと撫子はこの北白蛇神社の現在の神様である八九寺真宵が今どこにいるのか気になり、余接に質問します
すると余接は「今は神様はお散歩中で留守にしている」と話し、このタイミングで不在にしてくれたのは運が良かったとも話します
もし、”神撫子”と遭遇していれば神の座を奪還される可能性があったことを聞いて驚く撫子は、散歩中の神様が”神撫子”と遭遇してしまう可能性を危惧しますが、それには余接も同意
ただ、もともと迷子の性質を持っていた八九寺を探すことは難しく、さらに撫子から「その神様に助けをお願いしてはダメなの?」とも言われますが、それも難しいことを余接は伝えます
神様から無償で助けてもらうというのは贔屓にあたり、それは神の立場上よろしくないとのこと
そんな話をしつつ、即席の義手が完成し、余接は復活を遂げたものの、不安定な状態であることに変わりはないので、必殺技である『例外のほうが多い規則(アンリミテッド・ルールブック)』は一回しか使えないことを話します
それ故に戦力としては不十分なので、今回はサポート役として徹し、撫子の活躍を期待する事を伝えます
それを聞いた撫子は無茶だと感じつつ、「私一人で二体の式神を同時に敵に回すなんて…」と弱音を吐きます
そんな撫子に余接は「おいおい何を言っているんだよ」と言葉を返します
「お前はひとりなんかじゃないだろう。”媚び撫子”と”逆撫子”、二体の式神を封印し、調伏してみせたお前は、今や、三人の撫子じゃあないか、”今撫子”」
感想&解説
ここまででもちょこちょこ違和感というか伏線みたいなものは張られてきていましたが、この辺りぐらいから明確に疑問として違和感を提示してきているように感じます
撫子自身もその疑問に関しては「重要なファクターのような気がします」と話していますしね
これはあくまで一つの取っ掛かりみたいなものではありますが、これが意味するものは何なのかを考えてみるのも、今後の物語を視聴する上でも面白いと思いますよ
そしてついに、過去にボスキャラとまで言われた”神撫子”も登場しましたね
相も変らぬ破天荒っぷりを発揮している”神撫子”ですが、撫子&余接はこのボスキャラを無事に捕獲することができるのか?
そして、三人の撫子となった”今撫子”が”神撫子”捕獲するために取る手段とは?
今回のお話はここまでになりますが、このパートの感想の締めとしてはこのセリフを使わせて頂きましょうかね
カミングスーン。神だけに
ここでは原作から3つ解説していきます
まず1つ目ですが、斧乃木余接の髪の毛についてです
余接は”神撫子”によって体をバラバラにされましたが、それと同時に髪もバッサリといかれています
この短くなってしまった髪ですが、これは肉ではないので体のように引っ付けることは出来ませんが、髪自体は伸びてきます
「え?死体なのに?」と思うかもしれませんが、余接は髪が伸びるタイプの人形らしいですね
撫「……えっと、あの、斧乃木ちゃん……、髪の毛もひっつくの?結構ばっさり、切られちゃってるんだけど」
余「さすがにそれはひっつかない。肉じゃないからね。だけど、大丈夫。すぐに元に戻る。僕は髪の毛が伸びるタイプの人形だから」原作『撫物語』より引用
髪が伸びるタイプの人形って、明らかに「呪いの人形」だと思うんですけどね(笑)
ただ、この短い髪型の余接は見納めになってしまうかもしれないので、この髪型が好きな方は今のうちによく見ておいた方が良いかもしれませんよ!
次に2つ目ですが、撫子が言っていた「マイクロビキニ」についてです
アニメを見ていた人にとって、千石撫子の水着姿と言えばスクール水着だと思いますが、実は撫子は過去にマイクロビキニを着て市民プールに行っていたことがあります
これは原作というよりは、アニメ『化物語』のコンプリートガイドブックに収録されている短々編の一つ「なでこプール」でのお話になります
ざっくりと内容を言うなら、泳ぎを教えて欲しいと撫子から頼まれた阿良々木くんは、二人で市民プールに行くことにしますが、その時に撫子が着てきた水着というのがマイクロビキニだったというお話です
正直、恥ずかしさという点においてはどっちもどっちと言った感じもしますが、やはり布面積の少ないマイクロビキニの方が嫌だったんでしょうね(笑)
ちなみにこの短々編は、これまでの〈物語〉シリーズの短々編をまとめた小説『短物語』にも収録されます
もしも気になった方は2024年9月11日発売予定となっていますので、是非お手に取ってみて下さいね
あと、このマイクロビキニの話に関してはアニメ『撫物語』の各章のアイキャッチになっていると思われます
まだ現時点では全てが公開されている訳ではないのであくまで予測にはなりますが、市民プールに行っていたり、ビキニ姿の撫子が披露されたりしているので、完全に同じ話とまでは言えませんが、大筋はこの「なでこプール」が元となっているのは間違いないと思います
出だしの2人でバスでプールに向かっている辺りもそのまんまですしね
セリフはありませんが、どんな話か気になる方はこのアイキャッチを追うのも一つだと思いますよ
最後に3つ目ですが、右手以外の接着が終わった余接が寝転んでいた理由です
あのシーンも特に説明はありませんでしたが、余接が動かずじっと寝転がっていたのは、急に動いてバラバラになるのを避けるためです
あくまでこの時に撫子がおこなっていた癒着は応急処置的なものだったので、完全な癒着とまでは言えませんでした
なので、念のために参道で仰向けになって寝転がり、時間の無い中で二度手間を避ける為にも、寝転がっていたという訳ですね
まとめ
『撫物語』の「なでこドロー 其ノ參」の感想&解説でした!
冒頭などでも語らせて頂きましたが、今回のお話は明確に疑問が提示されたエピソードとなっており、それが一つの伏線として機能している内容となっていました
それが何に対しての伏線なのかはネタバレになるので避けますが、少なくともこの先の展開を見ていく上で「そういうことか!」となるような伏線にはなっているので、よくよく覚えておくことをオススメします
また、この「なでこドロー 其ノ參」まで見た段階で感じた違和感を考察し、残りの話数を視聴すると、ある意味で、謎解きを楽しむ”ミステリー”のような感覚で楽しむこともできると思いますので、この話数だけではなく「なでこドロー」の1話&2話を改めて見直し、「これが伏線か?」とより『撫物語』という作品を楽しむのもありだと感じた3話でした
そして、ついに”神撫子”と対峙することになった撫子ですが、これまで調伏してきた”媚び撫子”や”おと撫子”とはそれこそ格が違う相手
専門家の余接ですらバラバラにするほどの戦闘力を持つ”神撫子”に対して、一矢報いることができるのか非常に見物ですし、原作勢としてはそのシーンをどのようにして描いてくれるのかが非常に気になる所ですね
兎にも角にも、ここからは『撫物語』も佳境に入り始めてくるので、今後の”今撫子”の活躍に刮目しながら次回以降も楽しんでいきたいと思います!
そして次回は『撫物語』「なでこドロー 其ノ肆」になります
今後の作戦を立てるため、一度千石家に戻った撫子と余接。残りの式神撫子を確保するために思案するも一歩踏み出せない撫子に対し、余接は当初の目的を思い出させる。事態を収拾するために、目的を達成するために、二人は決戦の地へと向かった。
それでは今回はこの辺で!
また会いましょう