どうもウハルです!
京都アニメーション制作の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」
2020年9月18日に劇場公開が決まり、リアルタイムで見ていなかったので「見てみようかな」と軽い気持ちで見た結果、私自身があまりの作品の素晴らしさにドハマりした作品です
そしてハマった結果、Blu-rayのTV版全4巻を買い、私のおサイフの都合上、外伝だけ保留していたんですが
届いたぁぁぁヾ(≧▽≦)ノ
という事で、今回は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」の感想と解説を交えながら魅力を語っていきます!
また、購入を迷っている方の為に特典の内容と個人的な商品レビューも含めてご紹介いたしますね
そして、今回の感想と解説ですがネタバレ有りになっていますのでご了承ください
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」に関しては、現在Netflixのみの配信となります(2020年9月18日より配信開始)
もしも、TV版も含めて見たいと思った方は現在Netflixでは「30日間の無料トライアル」を実施していますので、この機会にご利用頂いても良いかもしれませんね
なお、無料体験期間中に解約すれば、月額費は掛かりませんので詳細に関しては、公式サイトにてご確認下さい
なお、以前「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 各話あらすじと解説」もご紹介していますのでそちらもご参考ください
こちらに関しては、Blu-ray&DVDの特典として収録されていたオーディオコメンタリーとブックレットの内容を交えながらの感想と視聴するための3つの方法を書いています
関連記事
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形ー
あらすじ
……大切なものを守るのと引き換えに僕は、僕の未来を売り払ったんだ。
良家の子女のみが通うことを許される女学校。
父親と「契約」を交わしたイザベラ・ヨークにとって、
白椿が咲き誇る美しいこの場所は牢獄そのもので……。未来への希望や期待を失っていたイザベラの前に現れたのは、
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」公式サイトより
教育係として雇われたヴァイオレット・エヴァーガーデンだった
なお、外伝に関しては前半と後半に分かれいます
前半はイザベラがメインの「寂しくなったら名前を呼んで」、後半はテイラーがメインの「君の名を呼ぶ、それだけで二人の絆は永遠なんだ」になります
登場キャラ紹介
- ヴァイオレット・エヴァーガーデン CV:石川由依・・・戦う事しか知らなかったため、人の気持ちが理解出来ない事が多い。上官のギルベルトから言われた「愛してる」の意味を知りたくて、C.H郵便社にて手紙の代筆の仕事である「自動手記人形(ドール)」として働く
- イザベラ・ヨーク CV:寿美菜子・・・貴族であるヨーク家の娘。以前の名前は「エイミー・バートレット」。妹のテイラーの幸せの為に、名前を捨てて貴族の娘となった
- テイラー・バートレット CV:悠木碧・・・エイミーに拾われ、妹として育てられた。エイミーと別れた後は、孤児院で育った。その後、配達員になる為に孤児院を抜け出してヴァイオレットの元を訪れる
- クラウディア・ホッジンズ CV:子安武人・・・ギルベルトの士官学校時代の親友。陸軍中佐だったが、戦後はC.H郵便社を立ち上げる。ギルベルトの頼みで、ヴァイオレットの面倒をみている
- ベネディクト・ブルー CV:内山昂輝・・・ホッジンズとは旧知の中で、C.H郵便社にて配達員(ポストマン)として働いている
- カトレア・ボードレール CV:遠藤綾・・・C.H郵便社にて働く「自動手記人形(ドール)」の一人。非常に優秀でしばしば指名を受けて仕事をしている。先輩として後輩たちをまとめている
- エリカ・ブラウン CV:茅原実里・・・C.H郵便社にて働く「自動手記人形(ドール)」の一人。ネガティブな性格で、自分に自信が持てずにいる
- アイリス・カナリー CV:戸松遥・・・C.H郵便社にて働く新人「自動手記人形(ドール)」の一人。この仕事に就くために田舎から出てきて、有名になれるように意気込んでいる
外伝を見た感想と解説
細やかな演出や心理描写
「ヴァイオレット・エヴァーガーデンの素晴らしさは何か?」と言われれば、感動できるストーリーもそうですが、それを最大限生かしている京都アニメーションの制作の方々や声優の方々の「伝えたい」や「感じて欲しい」と言う想いが伝わってくるのも一つだと思っています
TV版もそうでしたが、その想いは外伝でもとても伝わってきました
その想いがよく伝わってきた点は大きく分けて3つ
- ヴァイオレットの変化
- 木漏れ日の中、学校に向かう二人
- 前半ラストと後半ラストの風の吹かせ方
ヴァイオレットの変化
まずヴァイオレットの変化ですが、TV版の第一話ではほとんど感情もなく、機械のような少女でしたが、外伝では様々な経験を経たヴァイオレットは自分の感情が出せるようになっており、様々な場面でそれが垣間見えます
様々な場面がある中でも、変化が一番わかると思ったのが「あくび」です
喘息を患っていたイザベラを介抱し、朝まで手を握って起きていたヴァイオレット。その時に、イザベラから「ずっと起きてたの?」と聞かれ、「耐久訓練を受けておりますので、少々睡眠を取らな・・・」であくびをし、「問題ありません」と答えます
以前までであれば、そういった仕草をほとんど見せなかったヴァイオレットが、弱みの部分を見せるようになったのは大きく変化したポイントであり、成長だと思います
こういった人間的な変化を見せてくれる事で、ヴァイオレットの成長を感じさせてくれる演出は「さすがだな」と思います
そして、そんな成長が見えるヴァイオレットですが、初めて使うエレベーターの事を「新兵器」と呼ぶ当たりはまだ昔の名残が残っていて魅力ですね。これに関しては、特典のコンテコメンタリーにて藤田監督も語っています
木漏れ日の中、学校に向かう二人
次に木漏れ日の中、学校に向かう二人ですが、二人と言うのはヴァイオレットとイザベラです
学校に遅刻しそうな二人は、学校の途中の木漏れ日の溢れる道を通って学校に向かいます
これはオーディオコメンタリーで語られていた内容ですが、このシーンでの演出はヴァイオレットがイザベラの手を引きながら学校に向かいます。そして、呼吸器の弱いイザベラを思い遣りながら手を引いているヴァイオレットを表現する為に、歩いているか走っているか分からないスピード感の演出をし、そこでヴァイオレットのイザベラに対する気遣いが見えたら良いなと思うと語られています
そして、もう一点。これは個人的に気づいたことですが、同じシーンで木漏れ日に手を伸ばしながらイザベラが「どこか別の所に行こうよ」と言った後に、ヴァイオレットが「どこにも行けませんよイザベラ様」と答えます。それを聞いたイザベラが、そのまま伸ばした手を降ろします
その降ろした手は、脱力していて体の動きと共にぶらぶらと揺れている演出になっているんですが、その動きは、その時のヴァイオレットのセリフと相まって「私には自由が無い」という絶望感がとても表現されていると感じました
この一つのシーンでヴァイオレットの人間らしさとイザベラの絶望が描かれていると感じさせる演出は感慨深いものがあります
風の吹かせ方
最後に前半ラストと後半ラストの風の吹かせ方ですが、これはコンテコメンタリーにて藤田監督が語っていた内容になります。こちらに関しては、そのままの言葉の方が想いが伝わると感じたので引用いたします
まずは前半部分です
イザベラとテイラーの心とどうしようもない距離を表現したくて同時に吹いていた風を片方は途中で止ませてたりしています。それでも心は届くのだと。願いを込めて。
CONTE COMMENTARY 20ページより
つぎに後半部分です
本編は未来を思った眼差しを映してそこで終えて、きっといつか出会うのだろうと観た方たちのそれぞれの想像がその人の胸をあたたかくしていけたらそれもまた繋がりの一つかと思った次第です。
その希望を残すため前半ラストと同様に吹く風はヴァイオレット、イザベラ、テイラーの間を止むことなく吹き続けるようにしています。
イザベラの足元の花は演出の太田(稔)さんが加えてくださったのですが、本当に素晴らしい揺れっぷりです。
CONTE COMMENTARY 40~41ページより
後半ラストシーンではこれに加えて、テイラーの名を呼ぶイザベラのシーンで雲が描かれているんですが、ここの雲が「翼」のように描かれています
これも藤田監督が「届け」という意味を込めた描き方をされたそうです
こういった制作者さん方の演出の数々が感動を誘ってくれたんだと改めて実感します
あと、オーディオコメンタリーでヴァイオレット役の石川さんが、テイラーの名前を叫ぶイザベラ役の寿さんの演技で「美菜子の息を吸う音も含めて良い」と語っていますが、本当にそう思います
3つだとほどけない
本編中に、ヴァイオレットがテイラーの髪を三つ編みにしてあげるシーンがあります
その時に、ヴァイオレットは2本で髪を結ぼうとして失敗しているテイラーに対してこのように伝えます
2つではほどけてしまいますよ テイラー様
3つを交差して編むとほどけないのです
これに関しては、正直私は最初、重要な意味を持っていることに気づいていませんでした
この言葉が重要だと気付いたのは「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」のIntroductionを読んだ時です
この中の一文にこういった文面がありました
ヴァイオレット・エヴァーガーデンという少女との出会いが、”ほどけて”しまうはずだった二人の未来を結び合わせていく・・・。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」公式サイトより引用
「なるほど」と思いましたよね
イザベラからテイラー宛の手紙をヴァイオレットが書き、その手紙でテイラーはイザベラの想いを受け取る。そして、字が書けないテイラーの為に、ヴァイオレットが手紙を書く手伝いをし、その手紙をもらったイザベラはテイラーの想いを受け取る
3人が出会ったことによって、”ほどけて”届かなかったかもしれない想いが、繋がってちゃんと届いていく
そう思うと、三つ編みの時の言葉はこのストーリーの「根幹」といえる程、重要な言葉だったんだなと思いました
エンディング
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」のエンディングテーマは、茅原実里さんが歌う「エイミー」になります
この曲に関しては、ゆったりとしたバラードでとても作品を表している曲調なんですが、間違いなく一番作品を表しているのは歌詞です
「どこが作品を表しているの?」と聴いたことない人に聞かれたら「全部!」と答える以外ない程、この作品を表現しています
この歌は1番から3番までありますが、1番はイザベラを、2番はテイラーを、3番は再度イザベラの視点から唄った歌になります
本編見終わった後に、歌を聴きながら聞くエンディングはテロップが流れているのに、頭の中には二人の幸せそうな笑顔が思い浮かんできて、また泣きました
なお、ブックレットの茅原実里さんのコメントにて作詞でこだわった点について、一人称が「僕」だけではなく「私」も出てくる点だと語っています
関連商品
円盤を買っての感想
まず、今回購入者特典ですが
- 特典
- キャラクターデザイン描き下ろし特製ケース
- オールカラーブックレット36P(キャストコメント新規収録:石川由依、寿 美菜子、悠木 碧、内山昂輝)(世界観設定の鈴木貴昭によるコラム「当時の女学校に関して」「時代の変遷について」特別収録)(キャラクター紹介や厳選設定資料を多数収録)
- 監督厳選 解説付き絵コンテ集46P
- 原作者 暁 佳奈 書き下ろし短編小説冊子「エイミー・バートレットと春の木漏れ日」(劇場入場者プレゼント「書き下ろし短編小説冊子」の新たな物語を特別に書き下ろし)
- 劇場入場者プレゼント「書き下ろし短編小説冊子」表紙原画カード4種
- 劇場ポスター 縮刷版カード
- 映像特典
- 予告(60秒ver、30秒ver)
- 音声特典
- DTS Headphone:X
- オーディオコメンタリー(石川由依(ヴァイオレット・エヴァーガーデン役)、寿 美菜子(イザベラ・ヨーク役)、悠木 碧(テイラー・バートレット役))
そして、この中でも「買ってよかった!」と思った特典は3つです
- キャラクターデザイン書き下ろし特製ケース
- オーディオコメンタリー
- 書き下ろし短編小説冊子「エイミー・バートレットと春の木漏れ日」
他の特典も良かったんですが、特にこの3つに関しては良かったので、その感想を書かせていただきますね
キャラクターデザイン書き下ろし特製ケース
これは京アニ作品のパッケージで良く思っている事なんですが、「CLANNAD」も「けいおん!」も「らき☆すた」もジャケットで一つのストーリーが出来ていると感じています(初回限定盤に限りますが)
その収録されている話に沿ったストーリーの補足の要素だったり、本編では描かれていなかった部分やワンシーンが京都アニメーションのジャケット写真にはあります
「らき☆すた」の11巻で泉そうじろう、泉かなた、泉こなたの3人が歩いているこの巻のジャケットだけで泣きそうです
そして、今回の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」のジャケット写真ですが、「飾られている絵」と「ヴァイオレットの姿」にストーリー性を感じています
目を閉じて大切なブローチに手を触れながら、優しく思い出すような表情で座るヴァイオレット。そして、額縁に飾られている数々のワンシーン
ヴァイオレットにとって二人との出会いも大切な思い出となっているという印象を受けるジャケットとなっています
あとこちら、外側がクリアケースになっていて中身を取り出せるんですが
本編では3人一緒になることが無かったんですが、こうやって並べると同じ高さになるので3人一緒にいるように見えるんですよね
本編で見たくても見れなかった3ショットがこうやって見ることが出来るのは嬉しいです(この3ショットが見れるのはあとは外伝放映時の入場者特典4週目のオリジナルミニ色紙くらいかなと思います)
オーディオコメンタリー
TV版では石立監督や総作画監督の高瀬さんなどの制作の方々がコメンタリーをされていましたが、外伝ではヴァイオレット役の石川由依さん、イザベラ役の寿美菜子さん、テイラー役の悠木碧さんが担当されています
収録時の裏話や、アフレコをしたときに意識した点などを語っていてとても面白かったです
また、「あぁここ良いシーンだよね」みたいに感想も言いながらコメンタリーを録られているので、一緒に見ているような感覚にもなれます
こちらは試聴動画もありますのでご参考ください
書き下ろし短編小説冊子「エイミー・バートレットと春の木漏れ日」
こちらは原作者である暁佳奈さんが書き下ろした短編小説になります
内容は、嫁いでいったイザベラがそこで感じた様々なことが書かれた日記になります
この内容は、イザベラがテイラーからの手紙をもらうまでどのように過ごしていて、どう感じていたかが描かれており、読むことでより一層「外伝」の内容に深みが増しました
そして何より、この短編小説には「その後」が書かれています
この部分は、数ページ分しか書かれていないんですが、本編を見てから読むとその短いページ数と決して多くはない文字数で感動が伝わってきて、また泣きました
正直に言うと、本編を見ていた時より泣いたと思います
本編もそうですが、この小説だけでも一度ご覧になられた方は購入を決定してもいいんじゃないかと思っているくらい切なくなりましたね
関連商品
まとめ
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ー永遠と自動手記人形ー」を購入特典を踏まえての感想と解説でした
前回のTV版の感想でも書きましたが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品は素晴らしい作品で出会えてよかったと思える作品です
数々の想いを届けてくれたこの作品のように、偶然にもこの記事を読んで頂いた方にその素晴らしさが伝われば幸いです
なお、2020年9月18日に劇場公開され、しっかり観賞させて頂きました!
あまりの良さに2回観ちゃいました(笑)
劇場版についての記事は、ネタバレ無しの「アニメ見てなくても分かるのか?」と言う記事とネタバレ有りの「劇場版の感想」の2記事書かせて頂きましたので興味のある方は是非!
関連記事
それでは、今回はこの辺で!
またお会いしましょう