どうもウハルです!
今回は、『神は遊戯に飢えている。』3巻の感想を語っていきます!
なお、先にお話してしまうと2巻からの続きになるので2巻のラストのネタバレが含まれますので先を読まれる方はそこだけご了承ください
マル=ラ支部との親善試合、太陽神との追いかけっこを終え、ネルの復帰を賭けた賭け神(ブックメーカー)との遊戯にて予想外の展開を迎えた2巻
かなり続きが気になる引きで終わったので、3巻も早速読ませて頂きましたが、今回の巻を一言で言うなら…
展開が熱い!!
賭け神に敗北してしまい、自身の敗北を無くすどころかフェイの三勝を消してしまったネル
落胆するネルとは裏腹に、この結果は想定内であり、さらに賭け神に対して勝利宣言を放ったフェイの思惑と先を見越した真意には驚きました
そして、フェイvs賭け神との遊戯対決も面白かったですね!
さらに、世界規模で発生した異常事態
それを解決するために動き出したフェイたちの活躍も熱くて面白かったです!
しかし、やはり一番の熱い展開は…
「無敗」の彼女の参戦!
いやホントに「まさか!?」の展開に思わずニヤケてしまいましたよね(笑)
そんな『神は遊戯に飢えている。』3巻のあらすじと感想を、繰り広げられた遊戯内容を解説しつつ、語っていきたいと思います!
さらに、今回は閑話として個人的に面白かった「お風呂での一コマ」も語っています
これに関しては遊戯とは全く関係ありませんが、やり取りがとにかく面白かった!
登場するキャラクター達の明るい雰囲気やパールのキャラクター性が分かる一コマなのでそちらも是非作品を知る上での参考にしてみてくださいね
なお、今回に関してですが、登場する遊戯の攻略方法などと言った重要な部分に関しては伏せるようにしますが、それ以外の部分に関してはネタバレ有りでの感想になりますのでご了承ください
『神は遊戯に飢えている。』3巻 あらすじ&登場人物
3巻 あらすじ
ダークスらとの激闘を終え、新たにネルを仲間に迎えるべく賭け神(ブックメーカー)との戦いに臨むフェイたちだったが、狡猾な賭け神にネルはあえなく返り討ちに。だが、フェイは「想定通り」と力強く宣言して賭け神を挑発。天才的な起死回生の策と共にフェイVS賭け神の1VS1の戦いを仕掛ける。同じころ複数の都市を巻き込んで使徒(プレイヤー)が「神々の遊戯」から帰還できないという異常事態が発生。「無敗の我が遊びに来てやったぞ」――そしてさらなる「規格外」の参戦で、フェイの遊戯は新たな局面を迎えようとしていた――!
MF文庫J『神は遊戯に飢えている。』3巻 作品紹介より
人物紹介
- フェイ・テオ・フェルス
- 『神々の遊び』において、近年稀にみる「最高の新入り」として注目されているゲーム好きの少年。ゲーム好きのキッカケであり、幼少期の頃に一緒にゲームをしていた「赤い髪のお姉ちゃん」の行方を探している。
- 竜神レオレーシェ
- 三千年もの間うっかり眠り続けて、永久氷雪地帯から発掘された「元」神様。神だけあって、ゲーム好き。神の座に戻るために、フェイと共に『神々の遊び』に挑戦する。
- パール・ダイアモンド
- 「空間転移」が使える魔法士型・転移能力者。『全自動思い込みガール』と言われるほど思い込みが激しく、ちょっと残念な少女。フェイ&レーシェとチームを組み、遊戯攻略に挑んでいく。
- ネル・レックス
- 優秀な能力を持ちながらも、チームに恵まれず『神々の遊び』に三敗してしまい、引退を余儀なくされたマル=ラの元使徒。自身の復帰とフェイのチームへの加入を賭けて、賭け神との遊戯に挑むが…
- 賭け神(ブックメーカー)
- 多相神グレモワール。賭け神は呼び名の一つであり、他にもミミック、シェイプシフター、ドッペルゲンガーとも呼ばれている不定形の神。通常の神々とは違い、勝利と敗北を「減らす」ことが出来る。
- 「無敗」の少女
- 銀髪で紅玉のごとく輝く大きな瞳を持ち、見るものすべてを魅了するような可愛さを持っているにもかかわらず、ファッションセンスが残念な少女。フェイを追いかけて異常事態の遊戯に参戦する。
『神は遊戯(ゲーム)に飢えている。』3巻 感想
ポーカー vs賭け神
ネルの敗北を消す為に挑む賭け神・グレモワールとの遊戯
その遊戯内容は『ポーカー』
ただし、今までの「神々との遊び」のように奇抜な内容のものではなく、一般的な『ポーカー』になります
つまり、今回の遊戯は「神が作った遊戯」ではなく「人間が作った遊戯」での勝負になります
①五枚のカードを配る
②互いに一度ずつ不要なカードを捨て、捨てた枚数分だけ山札から交換する
③出来た役に応じてコインを賭けて勝負する
④相手の持ちコイン(5枚)を奪った方の勝利
【補足ルール】
①フェイたちによる一切の助言、声援は禁止。
②賭け神は一切のイカサマをしない。使用するトランプも未開封の新品のトランプ。
この遊戯の提案に驚くネルでしたが、さらに驚くことがフェイの口から発せられます
それは今回の遊戯において、フェイが賭ける勝ち星の数
その数は【三勝】
ネルが勝てば三敗がすべて消えますが、敗北した場合、フェイの六勝が三勝に減るという大問題な事態になりました
今や世界中の人たちから【完全攻略】を期待されているフェイの貴重な勝ち星を一つどころか三つも賭けて戦うことにネルはより意気込んで勝負を挑むことになります
「私は負けられないんだ。フェイ殿の期待に背くわけにはいかない!」
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
そして、始まるポーカー勝負
気負い過ぎなネルに対して、余裕綽々な賭け神
相手の一挙手一投足が重要な意味を持つこの遊戯の結果は…
ネルの敗北
フェイの三勝は消え、ネルの三敗は消えない
呆気ない結末でしたが、賭け神は勝負開始時からネルの『勝利に対する意欲』を見抜いていました
「お前はこう言ったんだよ。『私は負けられない』と。再起したいなら『私は勝つ』と言うべきだ。この時点で確信したよ。あぁ、この人間は再起の勝利を得るリスクより、自分が負けることで仲間(フェイ)の勝ち星が失われることを恐れていると」
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
続けて賭け神は追い打ちをかけるように、ネルに一言
「お前、リスクも背負わずに神に勝てると思ったか?」
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
最初からネルの心を見透かしていた賭け神にとっては全てが予定調和であり、ただの『退屈な遊戯』となりました
この結果に関しては、2巻のラストにて明かされていたので、その結末に至るまでのお話が描かれていたんですが、賭け神の言葉は中々重い
リスク&リターンに関しては、現代社会においても身近なもの
”敗北を恐れた結果、勝ちを逃す”の良い例の一つになっているように感じましたね
そもそも、「負けられない」と「勝つ」は似ていて非なるもの
そこに至るまでの手段や優先順位が違います
負けない戦い方は”待ち”や”耐える”と言った謂わば、【チャンスを待つ戦い方】
勝つ戦い方は”攻める”や”仕掛ける”と言った、【チャンスを奪う戦い方】
この戦略の良し悪しも状況次第にはなってきますが、少なくとも今回の遊戯においては悪手
負けない戦い方の最大の弱点は「後が無くなれば終わり」ということ
賭け神によって逃げ道を絶たれたネルが敗北してしまうのは、ある意味当然の流れではあったんだと感じましたね
三つの奇術(イカサマ) vs賭け神
ネルが敗北し、六勝0敗から三勝0敗になってしまったフェイでしたが、それはフェイにとっては想定内
さらに、賭け神がネルとの勝負を受けた時点で「既に勝っている」と勝利宣言までし始めたフェイ
そんなフェイに対して興味を持った賭け神が提案してきた遊戯は『三つの奇術(イカサマ)』です
①「コインの裏表あて」「ポーカー」「ババ抜き」の3つのゲームを行う
②運要素の強いこの3つの運ゲーにおいて、賭け神がたった一種類の『イカサマ』を使って、”必ず”勝利する
【勝利条件】
①賭け神の『イカサマ』を見破る事
【敗北条件】
①ゲーム終了時に『イカサマ』を見破れなかった場合
【補足】
①『イカサマ』に関しては人間が見破れるものである。その事は、ゲーム前にフェイ以外の三人に『イカサマ』内容を説明し、「見破れる」と判断してもらっている
②『イカサマ』以外は公平を期すために、三つのゲームの進行はレーシェ、パール、ネルが行う
この遊戯の面白いところが、たった1種類の『イカサマ』しか使用しないという事
仮にですが、賭け神が使用する『イカサマ』が「カードの入れ替え」というものだったとします
ポーカーとババ抜きはトランプを使用したゲームになるのでこの『イカサマ』は有効ですが、コインの裏表当ての場合はそもそもゲームの系統が違うのでこの『イカサマ』は使えない
つまり、3つのゲームに共通して使える必勝の『イカサマ』を見破るというのがこの遊戯になります
そして、相手が神なだけに『イカサマ』の種類は無数に存在しますが、この『イカサマ』はそういったチートじみた能力によるものでは無く、人間でも必ず見破ることが出来るというのも面白い
これに関しては、事前にレーシェ、パール、ネルの三人に確認してもらっているので間違いないです
パール「今まで聞いたこともないイカサマですが、あたしは、何とかなると思います」
『神は遊戯に飢えている』原作3巻より一部引用
ネル「……出来なくはないか。随分と腹立たしいイカサマだがな」
レーシェ「あはははっっ、何それ面白い!」
パールは困惑し、ネルは唸り、レーシェは大爆笑する『イカサマ』
読者も一緒になって思考し、見破ることが出来るこの遊戯はフェイと共に賭け神に挑んでいるみたいで面白かったですね
ちなみにですが、フェイが遊戯前にしていた「勝利宣言」
これはいわゆる『勝ち星調整』が目的だったからでした
賭け神に挑む前のそれぞれの勝ち星はこう
フェイ:6勝0敗
レーシェ:3勝0敗
パール:3勝1敗
ネル:3勝3敗
そして、賭け神との遊戯後の勝ち星の数はこう
フェイ:3勝0敗
レーシェ:3勝0敗
パール:3勝1敗
ネル:3勝0敗
つまり、勝利数を全員同じ数にして『チームメイト全員が同時に十勝する』ことがフェイの目的でした
「神々の遊び」において、フェイ以外にも過去優秀な使徒は多数存在していました
しかし、どれだけ優秀な使徒でもそれはあくまで個人の話
結果として、「神々の遊び」において【完全攻略】はいまだに0人です
どれだけ天才と言われていたとしても、天才一人では限界がある
そして、どの遊戯においても神vsヒト多数で初めて成立するものばかり
つまり、十勝を達成するためには天才一人では足りないということでもあります
その事に気付いたフェイは「神々の遊び」の【完全攻略】の為に、戦略性を持ってこの賭け神との遊戯に挑んでいたという訳です
フェイの【完全攻略】にかける本気
それが分かるシーンでしたね
そして、ここでフェイが語ったもう一つの理由である《あるゲームへの対策》
この伏線が回収されるのはいつになるのかも楽しみです
閑話 お風呂での1コマ
遊戯とは全く関係ないんですが、会話のやり取りが面白過ぎて思わず笑ってしまったので少し語ろうかと思った次第です
ネルの表現方法と言い、パールのツッコミと言い、本当に面白かった1コマです(笑)
賭け神と挑む前のエピソード
フェイたちと共にルイン支部にやって来たネルを歓迎する為、パール主導のもと、歓迎会も兼ねた「女子会」を開きます
パールの部屋にて開催された女子会の参加者はパール、レーシェ、ネルの三人
レーシェは部屋について早々ベッドで寝てしまいますが、パールとレーシェは二人で『脱・凡人ズ』について語り合います
そんな中で、親睦を深める為に一緒にお風呂に入ることになります
寝ていたレーシェを起こし、寝ぼけ眼(まなこ)の中「一緒にお風呂に入る」ことを告げた瞬間、クワッと目を見開き、レーシェは「急用が出来た」と部屋を出ていきます
疑問に思いつつも、パールとネルは一緒にお風呂に入ります
そこで、ネルはレーシェが逃げた理由がはっきりと分かりました
それはパールの体のごく一部の盛り上がった部位、二つの胸元の山が原因
あらゆる神を目の当たりにした以上の衝撃を受けたネルは、全然『凡人』じゃない胸元を見て感想を言い始めます
「もしや胸にスイカでも仕込んでるのか?」
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
「どんな手品ですか!?」
「……両手で隠そうにも隠しきれない、背を向けても背中からはみ出るほどの大きさで、それだけの質量にもかかわらずまったく崩れない見事な丸み。赤子の肌のように滑らかで、左右から寄せずとも自然とできる谷間は柔らかく、それでいて何と扇情的な―」
「実況しないでください!?」
「……ぶるんぶるんだ」
「擬音語もダメです!?」
「……パールが神々の山嶺(さんれい)ならば、私は……見渡す限りの大平原だ……!」
「詩的表現のつもりですか!?」
「くっ!」
パールの胸元を説明するのに、どれだけの言葉と表現方法を用いるんだw
しかも、どれも的確に『大きさ』と『羨ましさ』を表現しているからまた凄いw
そして、それに対して的確にツッコミを入れるパールとのこのやり取りは、言葉選びや会話のテンポ感が非常に良かった!
あと、このほのぼのとした感じも良くて、めちゃくちゃ笑いました
ちなみに、これまでの感想で触れてきませんでしたが、パールの胸元に関しては結構面白いやり取りが多かったんですよね
例えば、1巻で偶然パールの着替えを覗いてしまったレーシェが、その大きさを知って感じた感想と行動とか
「お、大きいわ。あまりに大きすぎる……そう、これが終末(カタストロフ)なのね。あの胸の谷間に何もかもが呑みこまれてしまうんだわ!」
『神は遊戯に飢えている。』原作1巻より
「あたしの胸になに言ってるんですっ!?」
「その胸の肉を半分寄こせぇぇぇっっ!」
「ひゃぁぁぁ―――ーっっ!」
あとは、『太陽争奪戦リレー』で猫ゴーレムに襲われたパールを助ける為に、ケルリッチが猫ゴーレムを撃退したものの、花を胸元に隠していた為、服がはだけてしまったパールを見たケルリッチとか
いつもの無表情のケルリッチ。
『神は遊戯に飢えている。』原作2巻より
と。
そのまなざしが、パールのはだけた胸元あたりでピタリと静止した。片手で隠そうにも隠しきれない圧倒的な二つの果実をじーっと見つめて。
「ど、どうかしましたか?」
「何でもありません」
素知らぬ風で顔を背けるケルリッチ。
「……助けるんじゃなかった」
「どういう意味です!?」
パールの大きな胸元は多くの女性キャラに衝撃とトラウマを植え付けるようです(笑)
迷宮脱出ゲーム開幕!
賭け神との遊戯を終え、ネルも無事チームメイトとして迎える事が出来たフェイたち
4人で歓迎会を開きつつ、まだ決まっていないチーム名を決めてもらうために、ルイン支部の事務長であるミランダの部屋を訪れました
しかし、いざミランダに会ってみると何やら慌てている様子
そのまま部屋を出て行ってしまったミランダの開いたままになっていたパソコンに表示されているメールを見てしまいます
【緊急案件】
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
世界規模での帰還困難者の同時発生。
およそ五十七時間前より。世界各地の巨神像にダイヴした使徒二百九人が同一の「神々の遊び」に召集されたことを確認。
以後、通信停止。
帰還者ゼロ。
「神々の遊び」において、百時間以上プレイすることもあるので時間に関しては問題じゃない
問題があるのは、それまでの間に脱落したプレイヤーが誰一人帰ってきていないという事実
つまり、現実帰還不可能な遊戯が行われているということ
この遊戯の救援部隊として参加することになったフェイたち
前代未聞の遊戯の内容は『迷宮脱出ゲーム』です
【勝利条件】
迷宮の最奥にいるラスボスの撃破
【敗北条件】
なし。(と思われる)
【補足】
①「死=再開始」となり、初期スタートからやり直し。無限リトライ制のため、敗北条件なし。(と思われる)
②現実帰還可能なセーブアイテムあり
現実帰還不可能という異常事態もそうですが、たった一つの遊戯に強制的に参加させられているという事実
これらの謎を解明し、無事に遊戯攻略となるのか見物ですね
ちなみに、原作でも語られていますがこの遊戯はある意味で『勝ち確』の遊戯になります
なぜなら、敗北条件が存在しないから
ただ、これはあくまで楽観的な捉え方
この無限リトライ制は権利ではなく、義務
クリアするのが困難な難易度の遊戯を何度も何度もやらされるのはただの苦痛です
これに関してはミランダも語っています
「考えてご覧よ。この迷宮は無限やり直しが前提の難易度で作られている。最初の数回は楽しいかもしれないけど、二十回、三十回と続けば徐々に飽きてくる。さらに続けば、飽きはやがて苦痛に変わり、苦痛は恐怖に変わっていく」
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
現実帰還不可能という事態の異常性もそうですが、この遊戯自体の異常性もよく分かりますね
【神の迷宮ルシェイメア】攻略戦(チュートリアル)
迷宮攻略と使徒救出の為に遊戯に参加することになったフェイたち
巨神像に飛び込んだ先でまず待ち受けていたのは『難易度選択』
この辺りはなんかTVゲームっぽいですが、実際最初の場所は多くのモニターが宙を浮いていて、電脳世界のような場所でした
そこで選択出来る難易度は2つ
①愛すら感じる
②PMD(Player Must Die=死ぬがよい)
『①楽勝』か『②極悪』かの極端すぎる2択に思わず笑ってしまいましたw
そして、この2つの難易度からそれぞれが選んだものはこんな感じ
①愛すら感じる=パール、ネル
②PMD=フェイ、レーシェ
極悪難易度を選択する辺り、らしい二人ですが、これは何も遊戯を楽しむだけが目的ではありません
難易度選択によって発生するかもしれない真EDの存在を加味しての選択でもあります
難易度選択を終えたフェイたちは電脳空間から広大な草原へと移動していました
そこから迷宮に向かう道中で待ち受けていたのは物理法則完全無視の弾丸リンゴ
木になっていたリンゴに手を伸ばしたパールの顔目掛けて、下ではなく斜め前方に弾丸の速さで発射されたリンゴはパールの頬を直撃
これによりパールが死亡判定を受けてしまい、あっけなくスタート地点から再開始
悔しさの中、リベンジを果たすべく再びパールがリンゴの木の下に行き、今度は回避したものの、地面に埋まったリンゴがパールの背中目掛けて再発射
そして再開始
見事にこの遊戯の洗礼を受けつつ、「罠がありそうで何もない大穴」も抜け、なんとか迷宮に辿り着いたフェイたち
意地の悪さを存分に味わいグッタリ気味のパールを尻目に、本格的な遊戯攻略が開始します
ここまでがチュートリアルなんですが、これは本当に意地が悪い(笑)
油断からの罠、緊張からの肩透かし
こうなってくると何もかも疑いたくなってきますよね
しかも「死=再開始」という極悪設定
常に緊張感を伴うことがチュートリアルからも予想されるこの遊戯
戦略的なものも重要になってきますが、精神的な強さもかなり重要になってくる遊戯になりそうですね
【神の迷宮ルシェイメア】攻略戦(本編)
迷宮に挑む前に説明役の端子精霊(ミイプ)からこの遊戯の説明を受けるフェイたち
ここで、この『迷宮脱出ゲーム』の内容が明かされます
①目的は最深部のラスボスの撃破
②迷宮には様々なモンスター、ギミック、罠が配置され、アイテムを駆使して攻略を目指す
③アイテムは二つ以上組み合わせることで、新たなアイテムを製作可能
④アイテムは両手に一本ずつ所持が可能(つまり最大所持数は2個まで)
⑤初期ステータスは本人基準。しかし、難易度『PMD』を選んだ場合は制限あり
【再開始システム】
①誰かが死亡判定を受けた場合、パーティー全員が再開始
②再開始後は、獲得していたアイテムは消失。さらに、撃破したボス、突破した罠も初期化
③再開始しても、経験値は初期化されない
【セーブアイテム】
①遊戯クリア以外の現実世界に帰還する手段の一つ
②セーブアイテムを取得した場合、再開始もアイテム取得場所に更新される
【やり込み要素あり】
①頭上に「解放値」が表示される
②0~100まで数値化され、ギミック攻略ごとに数値が上昇する
なんか一昔前のロールプレイングゲームみたい(笑)
最近のRPGはオートセーブだったり、好きな時に好きな場所でセーブできる仕様が増えてきましたが、昔はセーブポイント(宿屋とか)に行かないとセーブできなくて辞め時が中々見つからなかったりしたんですよね
だから、セーブし忘れたり、道中で死んでしまった時の絶望感と言ったら…
さらに、端子精霊はこの迷宮にまつわる【伝説】を語り始めます
昔昔あるところに、迷路作りに熱心な神さまがいました。
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
神さまは、迷路の一番奥で人間が来るのをワクワクしながら待っていました。
……が、誰も迷路を攻略してくれず、神さまは退屈のあまり死んでしまいました。
神さまって退屈しすぎると死ぬんですね(笑)
まさかの「神不在」から始まったこの遊戯
波乱の臭いしかしません
そして、いよいよ迷宮攻略を開始したフェイたちなんですが…
初見殺しのオンパレード!
かわいい見た目のモンスターかと思いきや、攻撃されたら9999ダメージで即死(ちなみに、パールのみ体力数値が明かされたんですがその体力値は51です)
再開始後にそのモンスターをせっかく倒したと思ったら、突如弾丸の如く放たれたリンゴ現れ、それが当たって死亡
この『心の隙間を突くように繰り出されるギミック』の数々にフェイはこのゲームは「究極の死に覚えダンジョン」だと確信します
さらに、ルールにもある通り再開始した場合、獲得したアイテムのみならず、罠からボスまですべて初期化
とどのつまり、最深部のラスボスまで仲間全員が完全ノーミスでクリアしなければならないということ
いや、ホント無理ゲーにもほどがある(笑)
経験値自体は初期化されないので”いつか”はクリア出来るでしょう
ただ、その先の見えない”いつか”の為に、思考し続けるだけの情熱と根気がかなり必要になってくるなと改めて感じましたね
大敵『眠れる獅子』
この遊戯ですが普通の敵だけでなく大敵(レイドボス)も存在します
今回の3巻でも『眠れる獅子』と言う大敵と戦うことになるんですが、これがまたぶっ壊れてる(笑)
まず、「眠れる」という名前だけあって、このボスは睡眠状態からの戦闘になります
しかし、この大敵
睡眠状態だと不可視(インビジブル)&完全無敵(インビンシブル)で全ての攻撃が無効
つまりこの大敵を起こすところから始めなければならないんですが、その起こすところから大問題が発生
この大敵を起こそうとすると覚醒反撃(レイジアーツ)によって上から光が降り注ぎ、プレイヤーが滅びますw
「ザ・初見殺し」のようなこの反撃技ですが、試行錯誤を繰り返し、なんとか耐えきることに成功
だがしかし、さらに大問題が発生
攻撃してもダメージがオール1しか通らないw
『眠れる獅子』は推定全高3メートルの巨体を持ち、放たれる攻撃はかなりの強さ
しかも、表示された体力数は249万7301
……いかにぶっ壊れ設定かが分かりますよね(笑)
ただ、どれだけ難しかろうが、これは「神が作った遊び」
しっかりと攻略法が存在します
その攻略法を見つけ出し、この難局を乗り切る姿は興奮して、思わずドキドキしちゃいました
そして、何よりネルの大活躍!!
これが一番熱かった!!
フェイが、「最優秀選手=POG(プレイヤーオブザゲーム)はネル一択で」と言うほどの活躍を見せた彼女の優秀さと諦めの悪さは本当に最高の一言に尽きました
個人的にも、今回の3巻におけるメインヒロインはネル一択だと思っています(笑)
緊急参戦!「無敗」の少女!
時を遡る事、賭け神(ブックメーカー)との遊戯後
フェイたちとの勝負を終えた賭け神の前に現れたのは銀髪で紅玉の目をした少女
少女の目的は自身唯一の”一敗”を賭け神に消させることと、一人の人間と遊戯をすること
一敗を消すことは出来ましたが、探していた人間はもういない
その人間を追って次に少女が現れたのは、マル=ラ支部
超高速で空から降ってきた少女は巨大なクレーターを作成しつつも、探していた人間を追って「神の遊び場(エレメンツ)」にダイヴするためのセンター内に侵入
そこにいたミランダが「君は誰?」と質問するものの、その返答は「我は、無敗だ」と要領を得ません
服装もかなり個性的で背中には『神』と書かれたパーカーを着ている
そして、その少女は現実復帰不可能な遊戯が行われている巨神像を力づくでこじ開けます
その行動にミランダは驚愕しつつも、印象的な4つのワード
「無敗」「神」「銀髪」「赤い目」
このワードを繋ぎ合わせて思い起こされるたった一人の神にミランダはさらに驚愕します
「ウロボロスぅっ!?」
「我、無敗だが、何か?」
そして、少女は巨神像へと飛び込んだ。
人間世界への帰還者ゼロ。
前代未聞なる神の遊戯に、今、その神さえ予測不能のチートプレイヤーが乱入した。無限神ウロボロス、(フェイを追いかけて)参戦。
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
超熱い展開がキターーー!!
「この神と当たったら勝ちを諦める」と言われるほどのウロボロスがまさかの緊急参戦!
しかもその理由が「フェイを追いかけて」という超個人(神)的な理由なのがまた面白いw
ちなみに、1巻でのウロボロスとの激闘については1巻の感想の『禁断ワード』をご参考ください
レーシェも神ですが、彼女は元神
現役の神さまが「神の遊戯」に参加するなんて、それはそれで勝ち確じゃない?…と思ったら、そうはいかない
緊急参戦したウロボロスより指摘された一つの事実
実はこの『迷宮脱出ゲーム』には”最大の欠陥(バグ)”が存在しています
そして、そのバグは「プレイヤーに絶望を与える最上級のバグ」です
無事に(?)フェイたちと合流したウロボロスの指摘とフェイの考察と説明によって、そのバグを理解し、絶望したパールたち
絶望的な状況の中、フェイは言い聞かせるように言葉を発しました
「ってわけで」
フェイはたった一言口にした。「そろそろ本気で攻略してみるか」
『神は遊戯に飢えている。』原作3巻より
「最高の新人(ルーキー)」と名高いフェイが、本気で遊戯に挑む覚悟を決めた『迷宮脱出ゲーム』
そして、2巻で登場したもう一人の最高のプレイヤーであるダークス
彼は別件の為、この遊戯に参戦できませんでしたが、急遽参戦が決定!
現役の神さま&最高のプレイヤーの参戦とフェイが見せる本気
どこまでも熱い展開にしてくれた3巻となりました
まとめ
とことん熱い展開を見せてくれた『神は遊戯に飢えている。』の3巻
毎巻毎巻が「最高潮」のようなストーリー展開ですが、今回もご多分に漏れず1巻&2巻を上回る面白さでした
読み進めていくほどに面白くなっていくのはこの作品の魅力の一つですね
そんな読み進めるたびに面白くなっていく『神は遊戯に飢えている。』の4巻は2021年冬に発売予定(あとがき曰く)
もし、この記事を最後まで読んで頂いて「面白そう」と思った方は、現状そんなに巻数が多くないので、一度作品に触れて見ても良いかもしれませんね
それでは今回はこの辺で!
また会いましょう