どうもウハルです!
今回は劇場アニメ「空の境界」の全章あらすじとおすすめの見る順番をご紹介いたします!
原作・奈須きのこさん、イラスト・武内崇さんが手掛けた作品「空の境界」
「空の境界」は元々全七章のつもりで書かれた作品ですが、「終章」「未来福音」「未来福音 extra chorus」の3作品が加わり、全10作品がアニメ化しています。
ufotableが手掛ける映像美と音楽はさることながら、深い世界観とストーリー内容はどんどん引き込まれていく作品です
私は、初めて「空の境界」の第一章「俯瞰風景」を見た時の衝撃は今でも忘れません
両義式の戦闘シーンでの作画、臨場感あるカメラワーク、そして劇中で登場する楽曲の数々
これが素晴らしすぎた
鳥肌はもちろんの事、自然と口角が上がり、「あ、今目がキラキラしてる」と自分で分かるくらい目が輝いて、目を見開きながら見ていました
そしてエンディングでkalafinaの曲が流れ、その曲にも心奪われてしまったので、エンディング終わって予告見て、やっと落ち着いて余韻に浸ったのをよく覚えています
その衝撃以降、しっかりと全章見たのは言うまでもありませんね(笑)
そこで今回は「空の境界」を見たことない、またはこれから見てみようかなと思っている方に「空の境界」の全章のあらすじをネタバレ無しでご紹介いたします!
ちなみに、「空の境界」は「章順=時系列順」ではありません
なので、あらすじ紹介の後に時系列紹介も含めて「おすすめの見る順番」もご紹介いたしますのでご参考ください!
- 空の境界について
- 各章のあらすじ
- 時系列とおすすめの見る順番
「空の境界」は流血シーンなど過激な表現が多くあります。そういった作品が苦手な方はあまりオススメしません
空の境界とは
作品概要
「生きているのなら、神様だって殺してみせる」
これは、望まぬままに万物の生の綻び——死線を視る力「直死の魔眼」を得た独りの少女の物語。名を両儀式という。もとより「彼女」は自身に課せられた運命を無関心なまま受け入れていた。しかし、その生に疑問を抱いた刹那、皮肉にも二年もの昏睡状態に陥ることに。
劇場版「空の境界」公式サイトより引用
やがて、目覚めの刻は訪れる。そのとき、世界は変わっていた。否、違っていたのは己だった。かくして煌めくナイフを握り、日常と非日常の狭間に棲む怪異を追うことが唯一の生きる糧となる。……見守る眼差しがあることを知りながら
作品情報
ジャンル | 伝奇 |
著者 | 奈須きのこ |
キャラクター原案 イラスト | 武内崇 |
制作会社 | ufotable |
作品数 | 全10作品 |
この作品は、TYPE-MOONの前である同人サークル「竹箒」時代に、まだ「月姫」や「Fate/stay night」もまだ世に出ていない1998年10月にウェブサイト上で連載開始されたのが最初になります
当初から全七章として企画されていて、1ヵ月に一章のペースで掲載する予定で書かれた作品
最初はコピー紙として販売されましたが、買い求めてきた人は10名にも満たしませんでした
しかし、その後2001年にTYPE-MOONの「月姫」の追加ディスク「月姫PLUS-DISC」を販売した際に、「空の境界」の前半を収録したことで広く認知されるようになりました
そして、2001年の12月に「空の境界」の全七章を完全な形で収録したものを同人誌で販売し、評価を得ることになります
各章あらすじ
第一章 俯瞰風景
それは、少女たちの飛び降り自殺が相次いだ夏の終わりの物語。彼女たちは、突発的に廃墟と化したビルの屋上から空へと踊る。そして落下。待っているのは死。学校も異なり、互いに交友関係もなく、一切の関係性と自殺の理由も見いだせぬまま不可解な自殺事件として報道されるなか、唯一、その関連を見出したものがいた。最高位の人形師で魔法使いになれなかった魔術師の蒼崎橙子、その人である。むしろ。「理由がない」ことが共通点だ、と。そして、浮遊と飛行の差異。この連続自殺事件の捜索に乗り出したのは万物の生の綻びこと死線を視る力「直死の魔眼」を持つ両儀式。彼女には、この事件に関わらざるを得ない事情があった
第一章「俯瞰風景」より一部引用
約60分という内容ですが、めちゃくちゃ内容が濃く、1分1秒と目が離せなかったです
そして、冒頭でも書きましたが戦闘シーンの作画、カメラワーク、BGMなどの演出は必見です
また、あらすじ部分にもある「浮遊と飛行の差異」に関してはお聞き逃しのないようお気を付けください
第二章 殺人考察(前)
これは高校生だったころ、16歳の両儀式と黒桐幹也が出逢う物語。あえて他者と交わろうとしない式にどうしようもなく惹かれた幹也は、なにかと関わろうとする。それが恋とも気付かずに。やがて、わずかではあるが同じ空間を共有するようになった彼らは、その時確かに平穏だった・・・街では連続猟奇殺人事件が起きていたけれど。そんなある日、幹也は式の内に存在する、もうひとりの織という人格と出逢う。
第二章「殺人考察(前)」より一部引用
この章はバトルシーンこそありませんが、式と幹也が出逢うとても重要な話となっています
また、重要度で言えば終章まで関係する話になっています
伏線が多めの話になっていますので一つ一つにご注目ください
第三章 痛覚残留
ある晩のこと。飲み会帰りの雨の夜、どこまでも普通、けれど類い希な探し物の才能を持つ黒桐幹也は闇にうずくまるひとりの少女を拾ってしまう。「それ」がいずれ、自身が探すことになる対象とも気付かずに、探す前から見つけていた・・・が、その事実を知ることはない。行方不明になった後輩。会えなかった妹とその友人。手足どころか首までもがねじ切られた惨殺死体は、今日もまたひとつ、増える。
第三章「痛覚残留」より一部引用
特殊な目を持つもう一人の少女浅上藤乃。それを止めるために動く両義式
二人の戦いに関しては最初から最後の決着まで名シーンと言っても過言ではありません
また、今回橙子が語る「痛覚」についての部分は、個人的にとても印象に残るシーンでした
内容を話すとネタバレしそうなので多くは語りませんが、「痛覚」という感覚器官の考え方が変わりました
第四章 伽藍の洞
不慮の事故から、二年。昏々と眠り続けた両儀式は、ずっと「死」に触れていた。そして、同時に畏れていた。やがて覚醒。しかし彼女を待っていたのは、深い孤独と望まぬ景色。失ったのはずっと同じ器の中で常に一緒だった片割れ「織」。得たのは万物の死の線が視えてしまうという異形の力「直死の魔眼」。ともに両義家が知らず、式という存在に辿り着くためにつちかってきたことへの報復にして結果だった。
第四章「伽藍の侗」より一部引用
「直死の魔眼」を得てしまった式が最初に取った行動は衝撃的でした
そして式と橙子が初めて対面し、式が「直死の魔眼」を得てしまった理由も分かる話となっています
第五章 矛盾螺旋
その男は悠久の時を経て、万物の霊長たる人間の営みに絶望し、その最後を見届けるために、万物の始まりにして終焉である「根源」を渇望して、渇望して、渇望して死の蒐集を始めた。名を荒耶宗蓮という。かつて、彼には遠い異国の学び舎(まなびや)でひとりの好敵手がいた。名は蒼崎橙子。3つの原色のうち赤の称号を得た魔術師で封印指定を受けた最高位の人形師。ふたりは、いつかどこかでまみえる宿命だったのだ。
両義の家に生まれ落ちたからこそ得てしまった力と体を持て余す、両儀式。その肉に未知への扉を見いだす、荒耶宗蓮。彼の企みに気付く、蒼崎橙子。思わぬ事態に翻弄されながらも揺らがない想いを抱く、黒桐幹也。・・・そして式と出逢い心惹かれる、臙条巴。彼らの遭遇は、偶然か必然か。
第五章「矛盾螺旋」より一部引用
ここまでの章は約60分の内容でしたが、「矛盾螺旋」に関しては約113分と「空の境界」としては長めの内容になります
事柄が絡み合い、交じり合った時に繋がり始める事象
荒耶宗蓮だけでなく、蒼崎橙子のもう一人の魔術学校時代の魔術師コルネリウス・アルバとの対決。臙条巴が住むマンションの秘密。そして、式と荒耶宗蓮との対決。
見所満載のこの章は、式もそうですが、橙子の秘密も明らかになります
余談ですが、この章で「ロケットペンシル」のくだりがあるんですが、シリアスな話が多い中でのギャップが面白かったですね
あなたはロケットペンシルって知ってます?(笑)
第六章 忘却録音
「白状するとね、式。わたしって特別なものが好きなの。っていうより、禁忌と呼ばれるものに惹かれる質みたいなんだ」少女がそう、と自覚したのは、すでに深く実の兄を本気で真面目に愛してしまっていた時だった。けれどなぜか、大切なキッカケを忘れていた。総明かつ可憐にて謙虚さを纏い、故に非の打ち所無く、ともすれば無敵だったかもしれない彼女の、それは出発点だった。
第六章「忘却録音」より一部引用
幹也の妹であり、橙子を師として仰ぎ、式を恋敵とする少女・黒桐鮮花の通う学校にて起きた事件の話です
今までガッツリ登場しなかった鮮花の魔術による戦闘シーンは必見です
また、戦闘シーンはありますが比較的グロ要素は少なめです
第七章 殺人考察(後)
4年ぶりに繰り返される通り魔殺人。夜ごと行われる人殺しは、彼女の内に潜む殺人衝動と、もう何処にもいない「織」を否応なく思い出させていた。殺している、のは果たして「誰」だろう。だからこそ、再び彼女は夜の街を徘徊し。それゆえに、彼は彼女のために夜を往く。
第七章「殺人考察(後)」より一部引用
今までの伏線全てがつながる話です。内容も約120分と「空の境界」の中では一番長い章になります
その分、内容も濃く、グロさもなかなかのものになっています
私自身、少し気持ち悪くなった(笑)
しかし、式が黒桐に対して抱いていた気持ちと想い。黒桐が式を想って願った願い
その二人が出した答えと結末は感動しました。
終章
四年前の一九九五年の三月。
彼は彼女に出会った。
終章より引用
両儀式と黒桐幹也二人のみが登場し、語り合う話です
内容は約30分なのに、それを感じさせない内容の濃さになっています
「両儀式とは?」というのを考えさせられる物語です
未来福音
1998年8月。職業的爆弾魔・倉密メルカを追いつめた両儀式。しかし、「未来」が見える倉密は式をそこに誘い出したに過ぎない。爆弾によって四散する式の未来を見たその場所に。
一方その頃。黒桐幹也は式との待ち合わせ場所に向かう途中で一人の少女・瀬尾静音と出会う。彼女は、将来のことを予見することが出来た。自分が持つその能力に悩んでいた瀬尾は黒桐に相談する。
そして2010年8月。かつて伽藍の堂と呼ばれたビルにいる絵本作家・瓶倉光溜に会うために両儀末那はその場を訪れた。そして、末那の母親からの依頼で「観布子の母」という占い師に会いに行く。彼女は本物の予言者だった。
もともとは語られることのなかったお話です
物語上、設定はあったけど作品として出す気はなかったそうですね
そんな中で発表され、アニメ化した今作は3つのタイプの未来視のストーリーになります
それについての考察は「なるほど」と思わされました
そして、2013年に放映された物語なので、キャラクターの作画も第一章「俯瞰風景」の時と比べると変わっています
未来福音 extra chorus
1998年8月。黒桐幹也は急な仕事が入ってしまった為、式に1匹の黒猫を預ける。面倒がる式に黒猫を預け、仕事に行く幹也。式は仕方なく黒猫の面倒をする。
1998年10月。何の関連性もない少女たちの飛び降り自殺から2ヵ月後。飛び降り自殺をした友人の為に、現場に花を添える宮月。彼女の前に、同じ学校に通う浅上藤乃が現れる。
1998年12月。式と幹也は4年前の約束のため、二人で初詣に行くことにした。その道中、以前預けた黒猫の話をする。
3部構成になっており、あわせて30分程度のサイドストーリーです
グロさや難しい話ではないので、安心して見れます
完全限定生産盤
「未来福音」原作小説
おすすめの見る順番
時系列紹介
「空の境界」は「章順=時系列順」ではありません
起きた事柄を時系列順に並べるとこのようになります
- 第二章 殺人考察(前) 1995年4月
- 第四章 伽藍の侗 1998年6月
- 第三章 痛覚残留 1998年7月
- 未来福音 extra chorus 1998年8月
- 未来福音 1998年8月
- 第一章 俯瞰風景 1998年9月
- 第五章 矛盾螺旋 1998年10月
- 未来福音 extra chorus 1998年10月
- 未来福音 extra chorus 1998年12月
- 第六章 忘却録音 1999年1月
- 第七章 殺人考察(後) 1999年2月
- 終章 1999年3月
おすすめの見方
個人的にはやはり「章順」に見ていただくのが一番です
その一番の理由は「伏線の数々がすべてつながった時の爽快感」を感じられるからです
確かに、一章から見ていくと「何でこうなった?」とか「この人誰?」と思う事が盛り沢山です
しかし、章が進んで行く毎に「あの時のシーンはこういうことだったのか!」や「あの時出てきた名前はこの人か!」みたいな感覚は作品を楽しめるポイントの一つとなっています
また、原作も章ごとに書かれているので、原作通りに楽しんで頂けます
なので、初めて見る方は章順に見る事をおすすめします
もしも、時系列順に見るのであれば2回目以降に見るのがおすすめですね
まとめ
「空の境界」が初めて放映されたのは2007年でもう10年以上も前なんですが、それを感じさせないクオリティは脱帽です
一つ一つの細やかな動きやそれが生かされた戦闘シーン、それらを盛り上げる楽曲はどんどん作品に引き込まれていきます
改めてこの記事を書くために見直していましたが、何度指が止まったことか(笑)
そして、魔術やそれぞれの事柄に対しての橙子や式、幹也の考察は見ていて考えさせられることも多く、そういった部分では得るものもある作品だと思っています
もしも、まだ見ていない方は是非この機会に「空の境界」に触れてみてくださいね
Blu-ray Disc Box
それでは、今回はこの辺で!